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30年前に最も聴いたアルバムは「ヘッド博士〜」ではなく「狂った太陽」

フリッパーズ・ギターのラストアルバム「ヘッド博士の世界塔」が今日で30周年だそうだ。もうそんなに経ってしまったのか。今このアルバムは手元に無いし、サブスクにも無いので聴くことは出来ないが、人生で100回以上聴いたアルバムの1つなので脳内で何回でも再生できる。

リアルタイムでは地元ローカルの深夜の音楽番組で「奈落のクイズマスター」のヴィデオクリップが流れていたので録画して何度も観ていたけれど、購入には至っていなくて、解散した次の年に購入したはずだ。もう初回盤は売って無くて歌詞の中にある「飛び出すよフリッパーズ〜」の意味が最初はわからなかった。

ただ、1991年当時、中2だった私が夢中だったのはBUCK-TICKだった。なので、この年に最も聴いたアルバムは彼らの「狂った太陽」だ。PATi PATiという雑誌を買ってインタビューをくまなく読んでいたし、なんといっても歌詞が中2に刺さる内容だったのだ。

前作の「惡の華」で衝撃を受けて、彼らのファンになり、以前のアルバムもレンタルしたり買い揃えたりして87年のデビュー作から91年まで一通り聴き終えた後、この「狂った太陽」を聴くとちょっと歌詞に変化がみてとれる。なので中2の私には違和感があった。

シングルカットされた「スピード」が前2作の退廃的なイメージからちょっとポップな路線なっているのだ。当時のインタビューでもヴォーカルの櫻井さんが「女の子、男の子〜」という歌詞は今までのBUCK-TICKではあり得なかったというようなことを言っていた記憶がある。

そして、これまでの作品では作詞=櫻井、作曲=今井という体制がメインだったのが、それまで裏方に徹していたイメージだったもうひとりのギター=星野さんの作曲も目立ってきている。

特にこのアルバム中最大のヒット曲?である「JUPITER」は星野さん作だし、今後、星野さんの影響力が強くなっていくのではないか?そして解散してしまうのでは?と中2ながらにも余計な心配もしたものだ。もちろん、その後30年も続いているわけだから、そんなことにはならなかったわけではあるが。

当時、WOWOWが開局したてで、無料放送でこの「狂った太陽」リリース記念ライヴでやるという企画があって、録画して何回も観たな〜ってことも思い出した。実家のVHSを探せば発掘できるだろうけれど、丁度YouTubeにも上がってた。生放送なのにMCで言っちゃいけない言葉もあって、再放送でカットされていたとかなんとかってこともあったはず。

当時の自分はこの映像を食い入るように観てたな。懐かしい。。

というわけで、昨日は久しぶりにこのアルバムを聴いてみたわけではあるが、こんな曲あったっけ?という発見もあって、中2の記憶は当てにならないな〜なんて思ったな。で、やっぱり収録曲でゃ「さくら」が好きだな〜なんて再確認も出来た。

でも、今でも彼らのアルバムで聴き返すことがあるのはやっぱり90年の「惡の華」か同じ年に再発された「ハリアップモード」なんですけどね。


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