マガジンのカバー画像

紅葉坂ライブラリー(掌編物語)

20
掌編物語を展開中。
運営しているクリエイター

#オリジナル短編小説

【後悔】自分だけ置いてけぼり

学生時代の同期達と飲み会があった。 皆、頑張っていた。 皆、成長していた。 皆、新しい挑戦…

ボーダー服を着ただけなのに……。

「えっ、捕まったの?」 一体、何度言われたか。 「何それ、囚人服?」 これも、何度言われた…

行きつけの本屋さんが撤退するらしい。

自宅の最寄り駅に丁度良いサイズの本屋さんがある。 週に2度は必ず寄る本屋さんなのだが、今…

赤と青と緑のサンタ。

フリーライターの私は雑誌社の依頼を受け、ホテルのクリスマスイベントの取材に訪れていた。そ…

エンジェルはデビルの顔してやってきた

「あなたごめんなさい。月のお小遣いなんだけど、1.5万円にしてもらっていい?」 「うん、…

行きつけの店だけれども。

私はフリーでWebマーケティングの仕事をしている。 基本、自宅で仕事をしているのだが、ずっ…

生まれ故郷の衰退。

小中学校時代の友人が事故で亡くなった。42歳だった。 告別式に参列する為17年ぶりに生まれ故郷へと訪れた。故郷を出たのは20年前の就職の時。以後、年末年始に実家に帰っていたが、祖母の病気をキッカケに実家がまるごと大学病院のある都市部に引っ越した為、以来足を踏み入れる事すら無かった。 何しろ私の生まれ故郷は辺鄙な場所にある。新幹線の駅から3つも電車を乗り継ぐ必要がある上に、その電車の本数が大幅に減らされてしまった。だから、余程の用がない限り足を運ぶ気にもならなかったのだ。