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吹き矢のすゝめ 〜マインドフルネスをハックせよ〜


12月に入って、吹き矢を始めてみました。
もちろん人生初です。
16日(土)は吹き納めでした。

Twitterにあげたところ、多くの反応をいただきました。
どうやら、周りで吹き矢を始めたのは、私が最初らしいです。
別に話題作りのために始めたわけではありません(笑)。

がしかし、確かに目の前に吹き矢を急に始める20代がいたら、ウケるなぁと。

始めてみて2週間が経ちますが、吹き矢最高です。

何よりも、マインドフルネスに効果抜群です。
スマホやPCばかりを日常的に触り続けて交感神経優位になりがちな、現代人にこそオススメです。

今回のnoteのテーマは、「吹き矢とマインドフルネス」の関連性についてを実体験を基に記していきます。


◯ 鬼滅の刃のキーは「呼吸」


鬼滅の刃で何より重要なのは、呼吸です。

この漫画は、「家族」という社会構成要素や、人間と鬼の闘争から垣間見える、鬼の存在意義など、多くのことを学び考察できる、とてもいい教材です。

その中でも、「呼吸」は、人間が鬼と対峙するために必要不可欠な戦闘パーツとして描かれています。呼吸を意のままに扱えなくては、戦闘能力は一向に向上しません。鬼滅の刃を観て、僕はこの呼吸の重要性を改めて実感しました。

作中では、呼吸を自由自在にコントロールすることで、体内に回る毒の巡りを意図的に遅らせることが可能という描写があったり、とりわけ、炭治郎に関しては呼吸の扱い方を修行を通してマスターしていくことで、水の呼吸を超越したヒノカミ神楽を次第に身につけていき強すぎる鬼を倒していく、というのがストーリーの核になっています。

つまり、「呼吸」という日常的に無意識に行なう人間には欠かせない行為が、とても重要なポイントなのです。

そして、これは武術と繋がっているのです。


◯ 吹き矢は武術と通底している


僕は空手を長い間やっていました。

小学生から空手(防具空手)を始め、途中2,3年のブランクがあったり、高校時代はそれまでの空手と全く異なる空手(東京オリンピックで正式採用された競技空手)を経験してきました。

空手には、組手と形の2種類があるのですが、どちらにも共通していえることは、「呼吸」の扱い方が重要ということ。呼吸の扱い方1つで、疲労度が異なるのはもちろんのこと、組手では相手の呼吸に注意を向けると、相手の出方などを探ることができます。

これは、剣道や柔道、合気道、弓道などの空手以外の武術でもいうことができると思います。

呼吸に目を向けると、己のコントロール、相手の機微な変化をも感じ取ることができるのです。

さて、これまで呼吸の重要性を述べてきましたが、吹き矢では呼吸が最重要ポイントです。呼吸を意のままに扱えなければ、狙いたいところに全く飛んでいかないのです。

肌感覚ですが、吹き矢における呼吸は、武術で重要とされる呼吸のそれとほとんど同じだと思います。おそらく、弓道が一番近いものかと思います。また、武術では型を重んじますが、吹き矢でも同様です。

そして、この呼吸はマインドフルネスに直結してきます。


◯ 吹き矢は瞑想でもある


さて、マインドフルネスは昨今とても注目されています。

鬱などの精神疾患は先進諸国でしかみられない病気であるとされていて、日本における精神科や心療内科に至っては、初診は1ヶ月待ちが当たり前の状況になっています。

このような社会だからこそ、マインドフルネスが注目されてきました。
特に、日常的なサウナ浴や、継続的な瞑想の実践は集中力の向上に繋がるとなどとされています。

このように、マインドフルネスを重要視する現代人の多くが、「呼吸が浅い」と考えられています。



その大きな要因として考えられているのは、スマホの使用です。

スマホを長時間使用することによって、交感神経が優位に働くことで、呼吸の深さが浅くなり、呼吸回数も減っていきます。すると、脳が酸欠状態に近くなり、脳が適切に動かなくなります。

これが、精神状態の悪化につながるのです。
それを調整する役割として、瞑想が勧められています。

その瞑想と近いのが、吹き矢だと感じています。


吹き矢では、武術と同じように型が定められており、呼吸の目安の秒数も細かく設定されています。

吹き矢をもった両腕をぐーんと伸ばし、肘がピンと張るくらいにまで頭上に棒を掲げるまで、息を吸うこと3-4秒。それをゆっくりと息を吐きながら下に下ろすこと7-8秒。的に目線を移し、呼吸を整えつつ、顔を的に向けて吹き矢棒を口に近づけて、発射するまで5-6秒。発射した後は、どこに当たろうが関係なく無の状態でゆっくりと腕を下ろすこと3-4秒。

この一連の動作を、3分という制限時間内において止まることなく5回繰り返し、その合計点が1プレイの結果となります。


こういう感じで吹きます


武術や瞑想は呼吸の上手下手が直結してきますが、吹き矢もまさに同じ。

呼吸が整わない状態で打つと的を大きく外れます。
また、吹く息が強すぎても矢は思った通りに飛んでくれません。
さらに、怒りや焦りなど、精神状態が不安定なまま臨むと、全くいい結果は出ません。

それほど、吹き矢は呼吸と直結しているのです。


◯ 日常の中には、ちょっとした「空隙」が必要


現代人が1日に浴びる情報量は、江戸時代の1年分だとされています。


情報が氾濫する現代社会において、我々は情報を得るのに忙しい毎日を送っています。質の良い情報を素早く得て、その情報をもとに継続的にやるべきことを実行していく者の多くが、運を呼び込み人を惹きつけ、成し遂げたいことを着実に成し遂げていっているのが、現代だと思っています。

しかし、ずっとアクセル全開でいると、常人であればいつか無理がたたり、壊れてしまいます。忙しい日常の中に、ぼーっとしたり、何も考えない時間を作るといった、「空隙」が重要なのだと日々感じます。

その代表例が、瞑想やサウナであるのでしょうが、吹き矢というのもまた、選択肢の1つに入れてみてはいかがでしょうか。


百聞は一見に如かず。


吹き矢検定2級の様子


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