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なぜ小児歯科で理学療法士が働いているの?

歯科医院に勤務して何年?

私が歯科医院に勤務を非常勤ですが、開始して11年が経過しました。最初にスカウト?されたのが先日も行ってきましたが、東京町田にあるヤマグチ医院小児歯科の院長である竹中和恵先生でした。

ヤマグチ医院小児歯科はどんな歯医者さん?

このヤマグチ医院小児歯科は矯正をしている歯医者さんです。RAMPA(ランパ)という、ちょっと変わった矯正装置を使って歯の矯正をしています。
*RAMPA(ランパ):上顎(あご)を装置で広げて、歯並びをよくします。https://www.d-jacg.org

勤務した経緯

当時、「顎関節の解剖・機能」について理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の先生向けに講演をしていました。そこに参加していたのが、院長の竹中先生でした。すぐ!に見学に来てほしいと言われました。笑
見学に行った際に、何名か患者様をみさせていただき、理学療法が効果あることがお互いに分かり勤務させていただくことになりました。

もう12年前の写真!左から私(若い!)、真ん中が竹中和恵院長先生、歯科技工士の先生

小児歯科の先生は「姿勢」、「呼吸」をよくみている?

特に歯科矯正の専門の先生は「姿勢」、「呼吸」がキーワードになっている印象があります。なぜか?というと、矯正をすると歯並びが良くなると当時に「姿勢」、「呼吸」の状態が改善する症例が多いからです。
実はこの2つのワード、実は私が保有する理学療法士の専門分野なんです。竹中先生もそのことを知っていました。
つまり歯科矯正をしても姿勢・呼吸が改善しない方を、私にみてほしいということでした。

実際に働いてみて

どんなことをしている?

実際にどんなことしているかというと、簡単に説明すると以下になります。
・姿勢トレーニング
・お口のトレーニング(舌の運動、お口の体操)
※最近ではローソクの火が息で消せない、お口が閉じない(口呼吸)などお口の機能が低下がしていることが危惧されています。
・運動指導(歩き方、片足立ちなどバランスなど)
実際には保護者の方も一緒にやってもらったりします、年齢を考えると保護者の協力の方の理解や協力が必要不可欠です。

お口(顎;あご+舌;ベロ)を動かす練習をしています
口腔機能訓練風景(お口と姿勢のトレーニングを併用することが大切です)
お母様も一緒にリハビリを体験!一緒にやるって親子関係にはとても大切だと思います。

理学療法の効果の実例


以前「赤ちゃん歯科ネットワーク」という本に書かせていただいた症例を提示します。この方は矯正後も姿勢不良(頭が前に出てしまう)が残り、私のところにきたお子様です。
実は顎(あご)の動き(顎関節の可動域)が悪いことが検査でわかり、簡単は顎(あご)の運動しました。簡単な運動でしたが、運動後は姿勢が改善し、親母様も(私も)大変驚いた記憶があります。
「こんなにも顎(あご)の位置や運動って姿勢に影響するんだ・・・」と教わった症例でもありました。

簡単な顎(あご)の運動をすると姿勢が改善する症例が多いです。


この症例も矯正後の症例の方です、顎(あご)を動かす+姿勢トレーニングをした方です。

11年の感想

実際に11年勤務して、多くの患者様をみさせていただきました。その中で、やはり「矯正」、「お口の訓練(口腔機能訓練」、「姿勢・全身運動」は一緒にやった方がいい症例が多いと実感しています。歯の矯正は正直結構大変です、それがしっかり体にも出ている印象があります。例えば首の筋肉が張ってしまう、姿勢が逆に崩れしまう・・・
など、理学療法でチェックしながら経過をみれる国になったら良いなと思っています。オーストラリアなどは、その辺の連携がしっかりしているようです。

問題点は?

問題点はやはり保険点数で算定できないことだと思います。自費診療になってしまいます。私の専門の顎関節症もそうですが、歯科医師と理学療法の連携が日本では保険制度で認められていません。
将来、小児歯科の口腔機能訓練、一般の歯科の顎関節症治療に理学療法士が介入するのが普通の国にする、保険点数が取れるようになることが人生の目標です。
※最近はその風潮になりかけています?

一番大事なこと!

やはり1番大事なのは、症例によってやる治療の比重(優先順位や併用)が違うということです。
歯科治療、理学療法(姿勢、運動)、栄養療法・・・etc
やることは、やれることは沢山あります。
例えば新薬ができて治せなかった病気が治るようになった!のように、これから小児歯科レベルでも新しい治療・技術が増えてくると思います。
大事なのは「今」、「これから」そのお子様にとって、今は何を順番や優先的ににやっていくの良いのか?
というのを歯科医、理学療法士、言語聴覚士などコメディカル、助産師、栄養士、心理士など多職種、そして親御様と相談しながら進めていくことが大切だと思っています。
“子供達の未来のために!”

2023年12月 仕事納めの日(左から私、見学に来たPTの先生、竹中先生、歯科技工士の草野先生)

問合わせ・ご要望について


今まで病院勤務で副業など制約がついていましたが、6月より東京大田区で「顎関節ケアセンター」という自費診療施設を開設いたしました。
これをご覧いただいている歯科医・歯科衛生の先生、親御様も何かお力添えできればというスタンスで今はいます。何かあれば下記にリンクを貼っておきますので、ご質問・ご要望・依頼も含めてお気軽にご相談ください。
https://forms.gle/krReuxfgW5cQ92ys5


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