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木の温もり×クリスタルのような美しさ | ウッドレジンの魅力をも〜っと知ってほしい!

これまでのつぶやきや記事の中で、製作中のレジンコースターを紹介してきましたが、レジンやいくつかの種類の木など、作品に使っている素材のことをあまり詳しく説明していませんでした。

こんなに惚れ込んでいるものなのに、伝えきれていないことに力不足を感じます😅

木とレジンという全く異なる素材を組み合わせたウッドレジンは不思議な魅力があります。
作品のこと、木やウッドレジンの魅力をもっともっと知ってもらいたい!そのために、今回は↓の項目について深堀りしていけたらなと思います😺

  • 何からできているの?

  • どう作っているの?

  • ウッドレジンの魅力って?


何からできているの?

エポキシレジン

最近ではダイソーやセリアなどの100円ショップにもレジンは売っていますが、あちらは UV ライトを当てることで硬化する UV レジンと呼ばれるものです。

作品で使っているのは2液性のエポキシレジンというもので、商品名としてはフローレスレジンというレジンを使っています。

主剤と硬化剤の2つの液体を決められた比率で混ぜ合わせると硬化するレジンで、 UV レジンでは製作できないような厚みがあるものや、テーブルやカッティングボードのような硬さが必要なものを作るのに向いています。

フローレスレジンと研磨前のコースターの材料

レジンは粘り気があります。

混ぜ合わせている時に空気が入ると小さな気泡が抜けないので、そのまま一緒に固まってしまうと画像のように見た目が悪くなってしまいます。

別のレジン。気泡がいっぱい

透明感にはこだわっているので、透明度も抜群に高く、気泡が抜けやすいフローレスレジンは重宝しています。

気泡ゼロ!

レジンは徹底的に磨き込むと、水晶のような美しさになります。透明感のあるレジンと木材は、全く性格が違う材質なのに不思議な一体感があります。

木材

セリアやホームセンターなどで手軽に手に入るヒノキを使って試作品作りをしています。ヒノキは切ったり磨いたりすると独特のいい香りが漂います。

ヒノキやスギの板は、コースターが作れるくらいのサイズだと200円〜300円ほどで手に入ります。懐具合を考えると試作品を作るのにちょうどいいんです。
その一方で、爪で押すと跡が残るくらい軟らかいので、硬いレジンと一緒に研磨すると木材が削れすぎて水平を保つのがかなり難しいです。(想像していた以上だった…)

本番ではケヤキ、栗、梅を使う予定です。
これらの広葉樹はスギやヒノキなどの針葉樹と比べると硬さがあります。

海外ではウォールナットを使ったウッドレジンをよく見ます。これはレジンの硬さとの差が小さく、ウッドレジンのテーブルを作るのに適しているからです。

ウォールナットのまな板

栗や梅はウォールナットと同じくらいの硬さがある(たかとよ調べ)ので、相性はいいんだろうなと考えています。この点についてはまだ検証できていないので、実際に作ってみて確かめたいですね。

ケヤキはウォールナットよりもやや硬いので、逆にレジンが削れすぎてしまうかも…
この辺も検証が必要ですね。

その一方で、梅や栗、ケヤキなどは銘木めいぼくと呼ばれるだけあって値段がお高め。
小さな板(端材)は数千円で購入できますが、テーブルを作れるような大きな一枚板だと数万円〜数十万円ほどします。

どう作ってるの?

レジンは液体なので、始めにレジンを注ぐための型枠を作ります。
型枠はこれまたホームセンターで安く手に入る、桐の集成材で作っています。
型枠を作ったら木材を設置して、レジンを流し込み、硬化を待ちます。

型枠の中のヒノキと青いレジン

室温にもよりますが、48時間くらいで指で触っても大丈夫になります。しっかり内部まで硬化するには78時間くらいかかります。

シンプルなんですが、奥が深い…

  • 色の調整にコツが必要

  • 空気が入らないようにレジンを注ぐ

  • きちんと水平を取らないと作品が傾く

  • 型枠からレジンが漏れないようにコーキングする

  • レジンが型枠とくっつかないように離型剤やOPPテープで保護する

  • etc

結構考えないといけないことがあって、楽しい作業なんですが神経を使います💦その分、きれいに硬化した後、型から取り出すときは本当に嬉しくなります😻

ウッドレジンの魅力って?

木のぬくもりとレジンの透明感の融合

木のぬくもりと無機質なレジンの透明感を併せ持っているところが大きな魅力です。それぞれの材質の持っている一見、対象的な美しさを見事に融合させているところに不思議な魅力を感じます。

試作品で作ったコースターはヒノキの板を縦にカットした後、木の表面に見えるように電動工具で削って加工しています。ただ、実際にやりたいのは木材が本来持つ樹皮、樹木の形を活かすことです。

手元には栗と梅の板がありますが、どちらも個性的な形をしています。

栗の板

この板は緻密な年輪や杢(もく: 複雑な模様のある木目のこと)、ゴツゴツとした樹皮が特徴的な一枚になっています。厚さが10mm弱とコースターにちょうどいい厚みで、ゴツゴツした表面とレジンの透明感が組み合わさった個性的なコースターになると思います。

梅の板

こちらは、真ん中に大きく空いた穴が個性的!
厚みがあるのでカッティングボードにする予定です。このままだとちょっとサイズが大きいので、半分にカットしてサイズを整えると良さそうですが、どんなデザインにするかちょっと悩ましい🤔

木の温もりと、長年の風雨に耐えてきたであろう荒々しさ、レジンの透明感が合わさった、ユニークで繊細な作品ができるんじゃないかなと期待しています。

エコな作品づくり

もう一つの魅力は、端材や大物家具には適さない木材も利用できることにあります。コースターやカッティングボードを作っていると、画像のような切れっ端がたくさん出ます。

コースターの切れっ端

最初の方で紹介したキーホルダーは、こうした端材を再利用して作ったもので、作業工程で捨てられる材料を減らすことができてとってもエコ。

切れっ端を使ったキーホルダー(試作)

また、テーブルを作るにはサイズが足りなかったり、形が悪かったりする木の板でも、レジンを使えばダイニングテーブルのような大きなテーブルにすることができます。

それまでは薪にされたり、小さな小物にしかできかったサイズの木材でも、付加価値を大きく高めることができます。

美しさだけでなく、素材の可能性を広げられることも大きな魅力のひとつです。

最後に

ウッドレジンの魅力はまだまだ語り尽くせません。MAHOROBA CRAFT WORKS でモチーフとしている自然の風景や大事にしたいことなども伝えきれていませんが、note を通じて少しずつ発信していきたいと思っています。

ウッドレジンの魅力を感じてもらえたら幸いです😺
こちらの記事もぜひ御覧ください!


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