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ゴジラ怪獣?ここが好き ゲゾラ・ガニメ・カメーバ編

ゴジラ怪獣の好きなところを書いていくシリーズ。
今回紹介するのは、ゴジラ怪獣と言っていいのか微妙な3体。
本当に素晴らしいと思うそれぞれのデザインについて書きました。
よろしければご一読ください。

僕とビデオと怪獣図鑑

子供の頃、まだ知らない怪獣と出会うのはもっぱら怪獣図鑑の中でした。
当時、家で観られる映像媒体といえばVHS。
そんな規格の名前は知らなかったので、もっぱらビデオと呼んでいました。
家族で買い物に行ったとき、ビデオを売っているお店でゴジラ映画の棚を見つけると、「ゴジラのビデオほしい!」と泣き叫んでいた僕。

ですけど、ビデオって高かったんですよね。
一本五千円~六千円くらいする。
子供はそんなことお構いなしにねだりますから、買っても買ってももっと欲しがるのは目に見えているわけで。
そんなもの買い物のたびに買っていたら破産してしまいます。

その点、当時たくさん出ていた怪獣図鑑は一冊千円もしないお手頃価格。
頻繁に怪獣禁断症状を起こしていた僕のガス抜きになると親も思ったのか、結構色々な図鑑を買ってもらっていました。
まあ、本屋さんでも僕が泣き叫んでいたからというのもあるでしょうが。
結局怪獣図鑑で新しい怪獣を知ると、その怪獣が動いているところが観たくなるので、欲しがるビデオが加速度的に増えていったのは言うまでもありませんね。
YouTubeがある今の時代は、本当にリーズナブルに文化に触れられますなぁ。

事務所は同じだけど面識はないみたいな

さて、そうやって日夜怪獣図鑑を読みふける子供の僕は、ある日妙なことに気づきます。
ほとんどの怪獣がゴジラと戦っている写真付きで紹介される中、どの図鑑にもゴジラとのカラミが一切ない怪獣がいるのです。
怪獣といえばゴジラ映画と思っていた僕は、まさかゴジラが登場しない怪獣映画があるとは思いもよらなかったんですね。
というか、タイトルに「ゴジラ怪獣図鑑」とか「ゴジラ怪獣百科」なんて書いてある本に、共演してない怪獣がシレっと載ってるのがおかしい気もしますが。

そんな経緯で出会った怪獣が、今回紹介するゲゾラ・ガニメ・カメーバの三体。
「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣」に登場した怪獣たちです。
予告編がなんとも陽気で楽しいので、まずはご覧ください。

Obsolete goku「ゲゾラ・ガニメ・カメーバ 決戦!南海の大怪獣 予告篇」

映像では怪獣も人間もわりと悲惨な目にあってるんですが、やたら明るいBGMとひょうきんなナレーションのせいでなんだか楽しそうです。
さて、予告を見ての通りゲゾラ・ガニメ・カメーバは、それぞれイカ・カニ・カメをモチーフにした怪獣です。
この三体、とにかくそのデザインが素晴らしいと思います。

大いか怪獣ゲゾラ

まずは、イカ型怪獣ゲゾラ。
ぐりぐりとした目が不気味です。
よくよく見ると眼球の周りは、まぶたのようにシワが入っていて、人間の目のような要素も添加されています。
これがまた、目の据わった狂人のようで怖い。

ゲゾラは三体のなかでは一番人の動きに近い動きをします。
足はイカなんで10本ですけど、のしのしと直立して歩くんですね。
で、触手で人間を捕まえてしまう。
完全に異形の怪物より、少し人間的な要素が残っているほうが不気味なクリーチャーに見えるというのはよく聞く話ですが、ゲゾラはまさにそれを地で行く怪獣です。
ちょっとだけ人間っぽい目で、触手を手のように使う。
人の要素はあるのに、意思疎通はできずただ襲われるしかない恐怖。
怪獣同士の戦いには参加しなかったゲゾラですが、その特色は人間相手にこそ発揮されるものなんでしょうね。

余談ですが、人類が絶滅したあと、次に地球を支配する可能性があるのはイカだそうです。
なんの関係もない話です。
思い出したので書きました。

大蟹怪獣ガニメ

続いて、カニ型怪獣ガニメです。
飛び出した目にモサモサ毛が生えた背中、ジュクジュクしてそうな口。
甲殻類の体表らしい質感が見どころの仕上がりです。

ガニメの良さは、しっかりと気持ち悪いところですね。
ゲゾラとは違い人間らしさはあんまりないんですが、ギラギラ光る目や甲殻のテカリ具合なんかが、カニというより昆虫を想起させます。
虫に感じるなんとも言えない気持ち悪さってあると思うんですけど、ガニメはそれに加え、見た目の生臭さや不潔感みたいなものも合わさってると思いますね。

名前がそもそもカニだからってのもあるとは思うんですが、なんか、見た目が臭そうなんですよね、ガニメ。
お正月とか、おせちでエビの姿煮食べたりするじゃないですか。
食べるときにむいた殻、ちょっと放置しとくと「海老臭っ!」ってなるじゃないですか。
なんか、あんなニオイを常に出してそうなんですよね。

毛がボーボー生えてるのも、なんか汚いというか。
映画の舞台が南国ですし、余計に蒸れて臭そうなんですよね。
いや、なんか罵詈雑言みたいになっちゃってますね。
そう感じさせる、見た人のイメージを操作させるデザインがスゴイという話です。

大亀怪獣カメーバ

最後は、カメ型怪獣カメーバ。
個人的に、三体の中で一番好きな怪獣です。
いやぁね、カッコいいですよ、カメーバ。
目つきも凛々しいし、背中から頭にかけての鋭角なトゲが並ぶデザインもいい。
それでいて、口を開けるとちょっと愛らしいんですよね。
イケメンが見せる可愛い仕草みたいな、ギャップを狙ってくるあざといやつです。

また完全な余談なんですけど、僕、カメを飼ってるんですね。
20年近く飼ってるクサガメなんですけど、実際のカメもたまに口を開けるんですよ。
日向ぼっこさせたりとかしてると、大きくあくびしたりとか。
時々、こっちを向いてフワァっとあくびして、そのまま足元に近づいてきてサンダルの上に登ってきたりします。
あざといんですよね、オスのくせに。
カメーバを作った人も、きっとカメ好きの人だったんだと思います。

カメーバは、体型でいうならアンギラスやバラゴンみたいな4足歩行タイプなんですが、彼らは膝をついてよちよち歩くんですね。
それはそれで味がありますし、臨機応変に立ち上がって組み合うこともできるので好きなんですが、カッコよさという点でいうと一段落ちると思うんですよ。
その点、カメーバは着ぐるみの工夫で膝をつかずに歩けます。
それも、全体的な印象がシュッとしてるところに繋がるんでしょうね。
今ならCGで、スタイリッシュな狼型とか、トラ型の怪物をいくらでも作れるでしょうけど、人が入るという制約がある着ぐるみで、ここまでカッコいい4足歩行怪獣を作ったのは本当に天才的です。

カメ…怪獣…うっ、頭が…

以上、映画に登場する三体の怪獣を紹介しました。
ちなみに、三体のうちカメーバは後に、「ゴジラ×モスラ×メカゴジラ 東京SOS」という映画に登場しています。
ゴジラにやられた死体役ですが。
カメを飼ってる身からすると、浜辺でカメーバが死んでいるシーンは妙にリアリティがあるというか、倒れてるポーズがいかにもカメがしそうな姿勢でちょっと悲しくなる場面ですね。

ていうか、せっかくだし共演してあげてもいいじゃん、ゴジラさん。
そんなにカメーバとのカラミが嫌なんでしょうか。
カメに恨みがあるわけでもあるまいし…。
あっ。

ガメラ3 予告切り抜き

yuu56551「【HD】ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒 予告編」より
https://www.youtube.com/watch?v=tCsKMTwcpgs

カメ怪獣といえばこの方ですよねぇ。
ライバル心でしょうか。


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