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新しい依頼が来た時の私なりのやる/やらないの判断基準~セミナーの依頼を受けて

独立して自分で仕事をしていると、常にやる/やらないの葛藤がつきまとう。

やる、と言った以上は、途中で匙を投げるのは簡単ではない。かといって、やらないと言い続けていると尻窄みになっていくわけである。

会社員の時と決定的に違うのは、「すみません、出来ませんでした」がなかなか通用しないことだと思う。本当に困ったら聞ける上司も、尻拭いしてくれる上司もいない。

聞ける間柄の同業の方はいても、間違った場合の責任は残り続けるわけで、上司に謝るのと、直接お客さんに謝るのは重みがまるで違うわけである。

最近の話で言えば、友人からセミナー開催のお誘いを受けたり、外国絡みの案件依頼を受けたりした。

ーー自分が経験したことのない新しい分野の依頼が来た時に、やるかやらないか。

当然時間も限られているわけなので、その中で、やる/やらないの判断基準を持つことは大切だと思う。

独立して一年半程経つ現時点での、私なりに思う判断基準を考えてみたいと思う。

■努力次第でゴール出来そうで、失敗しても責任を負えるレベルか?

やったことがないことは、どうしてもリスクがつきまとう。

私の例で言えば、外国案件はやはり見えないリスクが多いので、慎重に判断している。

自分で調べれば解決できるレベルなのか、否か。

誰かに協力を求めれば解決できるレベルなのか、否か。

RPGで喩えてみよう。

今の自分のその分野のレベルが10だとしたら、

・レベル10以下の敵→問題なく戦う
・レベル15の敵→少しレベルをあげてから戦う
・レベル20の敵→?
・レベル30以上の敵→逃げる

こんなイメージだろうか。

要は、このレベル20の敵を、そもそも相手にする必要があるのか?という話である。

気合だけで挑んで、簡単に「目の前が真っ暗になった」りするにもいかない。
何より相手に迷惑がかかるし、事務所自体の信頼問題にも直結する。

なお、現実世界の難しさは、出会っただけではそのレベルが見えるわけではないことも付け加えたい。

日頃の鍛錬(レベルアップ)は大前提として、戦況次第で方向転換できるだけの能力が自分にあるのかという見極めも求められるように思う。

■自分が今やる意味があるか?

これも重要な判断基準だと思う。

自分がやる意味がないものならば、それはさっさと他の人(自分よりそれをやる意味のある人)に譲るべきだと思う。

そこに、自分が今、時間をかけるだけの意義がそこにあるのか?ということである。

これまでの活動と自分の望む未来の活動に繋がるのであれば、遅かれ早かれ必要なレベルアップになるわけなので、それは引き受けるべきだと思う。

ただ一方で、矛盾するようだが、寄り道に見えるものが、意外とその後役に立つこともあったりする

寄り道ばかりしてるわけにもいかないが、あまり好き嫌いばかりしていても、折角のチャンスを逃すことにもなりかねない。

ちなみに、今回のセミナー講師の依頼を受けたのも、その点が大きい。

私はこれまで個人の方や初級者相手の仕事はそれ程注力してやってこなかった。
それは、私の業務のメインコンセプトである法人の方や法人成り規模の経験者とは異なるニーズがあるからである。

もちろん前者もやろうと思えばそれなりにできる自信はあるのだが、限られた時間をどこに割くかと問われた結果、後者に注力しているだけの話である。

じゃあ何故今回セミナーを引き受けたのかと言えば、セミナーという方法を一度経験しておきたかったからである。

一対多という形態は、私が普段あまり経験できるものではない。
私が将来やりたいことに繋がる可能性が見い出せたので、やる、という判断をしたわけである。

■誰かに届けられる何かが見えるか?

これまでの二つの判断基準は、どちらも自分軸で考えた部分である。

ただ、結局のところ、相手ある仕事である以上、引き受けるだけの理由は、相手による部分も大きいように思う。

本当に困っている相手を目の前にしたら、レベルに関係なく、何とかしてあげたいという思いが先行するはずである。

逆に、どんなに自分にとっての意義があったとしても、相手にとっての意義がないとその仕事に価値はなくなるようにも思う。

今回のセミナーも、青色申告で悩んでいる同業者が多いという話を聞いて、自分が相手に届けられるものが具体的に見えたから引き受けたわけである。儲けようとかお客さんをたくさん獲得しようという気持ちでは当然ながらない。

相手と自分の間に、その届けられる何かの道筋が見えるのであれば、そこにやる意義は生まれるのだと思うし、注力するだけの価値も生まれるように思う。

■おわりに

今回は、私が新しい依頼を受けた時にやる/やらないを決める私なりの判断基準を3つ程挙げさせて頂いた。

この判断基準は、人によってこだわる部分が異なるかもしれない。

何より私自身も数年後、その基準が変わっているかもしれないわけだが、それでも、その時その時で判断した結果が未来を作るわけで、時間をかけるに足る大切にしたい考え方だと思うわけである。

※  ※  ※

最後に、内容でも書きましたセミナーの告知です。

友人である公認心理師の方と、青色申告についてあれこれ語るセミナーを7/23(日)夜に行います。

青色申告の疑問をテーマに、友人であるファシリテーターの方と時にざっくばらんに、時にしっかりその知識や考え方についてぎゅっと詰め込んでお伝えする2時間にしたいと思います。

内容は、3つのパートに分けてお話する予定です。

・STEP① 『実録!青色申告初心者“あるある”の間違い』
青色申告でつまずきやすいポイントは、意外と共通しています。 そんな「あるある」について見ていきながら、青色申告の基礎について解説します。
・STEP② 『どこまで?ここまで!青色申告の疑問まるっと解決』
青色申告で迷いやすい疑問から最近の改正事項(インボイス・電子帳簿保存法)まで、 ここまでは!というメリハリを付けながら、疑問をまるっと解説していきます。
・STEP③ 『青色申告をもっと楽に・お得に乗り切るコツ』
「こうしたらもっと楽にできるのに」「税金でお得になったりするのに」 そんなちょっとしたコツで、青色申告をもっと楽に、お得に乗り切るコツを紹介します。

一方的に伝えるだけのセミナーや、バックエンドが見え透いたセミナーは私自身が好きではないのでやるつもりはありません。

ファシリテーターの方を皆さんの立場に置き換えつつ、丁寧に理解を積み上げられることを目指したいと思います。質疑応答の時間も25分と多く用意する予定ですので、これを機に疑問を解決して頂けると嬉しいです。

なお、心理職の方を想定して話す予定ですが、そうでない方(確定申告初心者の方)でも全く問題ない形で作り込んでいます。

現在、14名程の方の申込があるようです。

ご興味ある方のご参加をぜひお待ちしております。

それでは、また!

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あさがお税理士事務所
代表税理士 伊藤貴文

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