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【Vol.2】初めての海外。初めてのひとり旅。そしてさようなら、iPhone。


前回のVol.1に引き続き僕の初めての海外ひとり旅のお話です。

いざ、ペナン島へ

マレーシア到着後、数時間で携帯を失くし朝まで警察にいた僕はiPhoneに別れを告げ、夜の寝台列車でマレーシア北部の港町バタワースへ向かった。バタワースとペナン島をつなぐフェリーに乗るためだ。

人生で初めての寝台列車。足早に乗り込みベッドへ行くと、向かいのベッドの青年が話しかけてくれた。

「どこに行くの?」
「大学生?」
「なに勉強してるの?」

大人っぽく見えた彼もまた大学生で、工学部でエンジニアになる勉強をしてると言った。

23時。僕らを乗せた寝台列車は、首都クアラルンプールから約350km北の港町バタワースへと走り出した。

眠りにつく手前、僕はふと「当たり前のこと」に思いを巡らせる。

そうか。

何千キロ、何万キロ離れた国で暮らす人たちにも、彼らの暮らしや日常があるんだ。

朝起きたらごはんを食べて、学校に行って授業を受けて、終わったら友達と遊んだり勉強したり。

どんな暮らしをしているんだろう。どんな毎日を過ごすのだろう。どんなごはんを食べてどんな学校に行くんだろう。どんな人たちと何して遊ぶんだろう。たくさんの疑問が頭を駆け巡った。


気がつくと朝になっていた。フェリー乗り場まで移動し15分の船旅を経て、目的地のペナン島に到着した。


船上で段々と遠くなって行くマレー半島や、冴えない雨季の曇り空を眺めながら「旅ってイイなぁ」と旅に出れた歓びをひとり噛みしめたのも束の間、ここで重大な事実に気づく。


ペナン島での出会い

「そうだ、俺、携帯ないんだった、、」

レートの良さそうな両替所や行きたい観光地とルート、食事などメモを取っておいたのにそれが何一つない。あいにくそんなことを全部記憶しているほど、記憶力はよくなかった。

頼りになるのは旅行者の味方、地球の歩き方のみ。(そういえばシンガポールとかも載っててかなり分厚かった。重かった。)本を頼りに少し散策するも、翌日からのことを考えると両替をしないといけなかった。歩き回って探すも一向に見つからず、数人に聞くもわからず。そうこうしているうちにスコールが降ってきた。

(これは余談だけど、9月のペナン島の雨量は年間通じて最も多くなるらしい。今思えば、何が目当てでペナンに行ったのかすらよくわからないけど、おそらくリゾート感とフェリーと寝台列車に惹かれたんだろう。。)


携帯もない、パソコンもない。人に聞いてもわからない。それに加えて空港で両替した現地通貨も、翌日の分まではない。

「こんなはずじゃなかった、、」

と、途方に暮れながら土砂降りの雨の中を歩いているとある文字が目に留まった。

「横綱」

ラーメン屋!?と歓喜したが和食のレストランだった。
「もしかしたら日本の人いるかな、、」と思い入って見ることに。

日本人の大将に道を聞くと「ウチでやってやるよ!」と快く両替してくれた。そして有難いことに塩鯖定食も無料でサービスしてくれた。

雨の中歩き回りびしょ濡れだった僕は、きっとホームレスの様だったんだろう。そうこうしているうちに、同じく日本人の常連さんたちが集まり宴が始まった。

大将とシェフ、お客さんは某日系大手企業の駐在さんが3人、それから僕の6人で飲んで騒いで、失くしたスマホのことなんか忘れて、楽しい夜を過ごした。

この日はお酒もご飯もご馳走になり、そして駐在さんの住む高級ホテルにも空きがあるということで泊めて頂いた。


挑戦≒失敗と捉えよう

飲みすぎで翌朝体調が最悪だったのは言うまでもないけど、心は何処かスッキリしていた。だって海外にくることは自分と世界へのある種の挑戦で、その中での困難を一つ乗り越えられた気がしたから。

自分の不注意から最悪の初日だったけど、翌日には最高の気分だった。

日本では海外に行くことは「遊び」と捉えられることが多い。

特に社会人だと尚更。この件に関してはまた別で書くとして、「何か新しいことに挑戦する時、失敗は付き物」ってことに気づいた。いつも成功してる(様に見える)人もいるだろう。その時はその人を誉めてあげればいい。だけどきっと失敗する人の方が圧倒的に強くなれると僕は思う。

これは旅の話じゃなくて仕事も勉強も、全部。

緊張や不安を感じるような状況でも、その環境に身を放り込むことで今までにない自分の一面や強さを見つけることができる。

僕が好きな坂爪圭吾さんという方の言葉に1日1Fという言葉がある。

坂爪さんは「1日1回、自分が恐れていることをやりなさい。」と題したブログの中でこう綴っています。

”強さを持ちたいと思うなら、面白い人生を送りたいと思うなら、現状を打破したいと思うなら、1日1回、自分が恐れていることをやりなさい。”
”誰かに嫌われることを心配するより、「自分を取り繕ったまま一生を終える」ことの方がよっぽど恐ろしいことだ。人生は苦行でも修行でもなく、ボーナスタイムである。世界中にある無限の喜びを体験することなく終わることもなんだか残念である。”

(引用:いばや通信



おわりに

今回で終わる予定だったのですが、思ったより長くなったので次回も続編です笑 感想やご指摘・文句(?)等あれば気軽にコメントしてくださいね〜✌️

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