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変化は、耳を傾けることから
この記事は、とある勉強会で私が発表した内容を掲載します。
テーマは「変化は、耳を傾けることから」です。
私が最近考えていることを、なるべくかみ砕いた言葉で表現しています。
変化の激しい時代と言われるなかで
「変化しないとついていけない」と繰り返し言われる現代社会において、「変わらなければ。でもどこから始めたら…」と思うことがあると思います。私は「変化は、耳を傾けることから」と考えています。
なぜ、耳を傾けること=聴くことが大切なのか
人は、話を聴いてもらえないと、相手の話を聴く気になれませんよね → 相手の話を聴けないと、人は凝り固まってしまいますよね → 人は基本的に、承認してもらいたい生きものですよね → 聴いてもらうことで初めて、安心を感じることができますよね → 安心を感じることで初めて、その人はその人らしく、主体的に生きることができますよね
ではなぜ、聴いてもらうことが安心感につながるのか
そもそも同じものを見ていても、人それぞれの感じ方は違います。
例えば、犬を見て「怖い」と思う人、犬を見て「かわいい」と思う人。それは、過去の経験や、そのとき味わった感情、その奥にある価値観に紐づいているから。犬を見て、すぐ逃げる人と、すぐ駆け寄る人。行動が違うのは、その奥にある感情や価値観が違うからです。
つまり、聴いてもらうということは
聴いてもらうということは、表面に見えている発言や行動ではなく、その奥にある、その人なりの感情や価値観に触れることでもあり、その人が大切にしたいものに触れることでもある。聴いてもらうことは、それを受け止めてもらうことでもある。
「聴く」とは
エール株式会社の櫻井将さんや篠田真貴子さんがおっしゃっている『withoutジャッジメントで意識的に耳を傾ける行為』が一番しっくりくると思います。
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withジャッジメントで聴かれた場合
例えば「あ、それわかる~!」と返されたら
☞話が取られてしまった感じが残りますよね
☞この後に続く会話が違う方向に進んでしまうことがありますよね
☞自分の話を最後までしきれた感じがしなくなりますよね
withoutジャッジメントで聴かれた場合
例えば「そうなんですね、あなたはそう感じるんですね」と返されたら
☞感じていることを受け止めてもらった感じがすると思います
☞安心して、その続き・奥にあるものを話していくことができると思います
☞より深いところにある感情や価値観に近づくことができると思います
でも「聴く」ことの前に必要なもの
「わかりあえない」を越えられるという信念が、私にはあります
人はみな「ニーズ」「願い」を持っています。
人のいのちが続くために必要なものです。
国や宗教や文化をこえて普遍的なものです。
私たちはみな「ニーズ」に共鳴できるはずです。
先述の書籍『まず、ちゃんと聴く。』では、「肯定的意図」という信念が紹介されていますが、通じているものだと思います。
どうやって「聴く」といいのでしょうか?
withoutジャッジメントで(評価・判断を交えずに)聴く
☞聴いている方が、それをどう思うか・どう感じるかは、いったん脇においておいて
☞話している方が、どう考えて・どう感じているかを、聴ききりたい
※間違いやすいのは、その話の5W1H全て整理して理解できないとその話自体が理解できないと思いがち。だけどそれは部分でも構わない。
それよりむしろ話し手が見えている景色を一緒に見ること。その感情や価値観に触れること。そこに共鳴・共感が生まれる。
でもそんなふうに「聴く」ことができるのか
『いったん脇においておく』ということがまず最初に難しいところ
それはなぜでしょうか?
聴いている方にも、その出来事に関連した経験や感情や価値観があるため、それが想起されて、反応が起きてしまうから
話している人-聴いている人の間に関係性があると「この人はきっとこう思う・こう感じるだろう」という先入観を持ってしまうから
『いったん脇においておく』という関わり方の練習が必要です。
改めて、なぜ、耳を傾けることが大切なのか
人は、聴いてもらうことで初めて、安心を感じることができる。
安心を感じることで初めて、その人はその人らしく、主体的に生きることができる。
では、まず最初に、耳を傾ける相手は誰か
まず最初に、耳を傾ける相手は、自分自身ではないでしょうか。
自分自身の内なる声を聴いて、心が満たされていること。
心が満たされていないと、人の話を聴くのも難しいです。
心が満たされている時に初めて、他者の話に耳を傾ける余裕が生まれます。
だから、変化は、耳を傾けることから。
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