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永劫児童と花海棠


は 今は何処


両者とも、互いに何故、自分が相手から、離れられぬのか、忘れられぬかも、わからぬし、わからなくてもいい、と想っていたのかもしれない、話したくても一言もやり取りもしていないのに。

純粋とは何なのか、不純とは……

ただ、自身が純なる存在でいたい、そう感じ生きているだけ。

人と花、花と人、人は花、花も人──

愛は愛、愛に恋、恋が愛、恋の恋、愛が愛
「愛を知った為に涙が運ばれて、瞳を濡らした時」

花海棠は自信を保てない、幾ら、愚者が彼女がただ咲き笑い、話し共に居てくれるだけでいいといつも想っているのに。

待ち侘びる中、互いの心を察するだけで、何も進まぬ状況に動けぬまま、時は過ぎ行く。

幾星霜、花の色も人の心も移りにけりな、と云われても、動かぬものがある。

愛逢月の繁れる青葉と水色の空、白雲が風に動かされ、世界が動いているのをただ、丘の上の愚者は見つめている。

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