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コーヒーの違いが分かる男になるには

どうも違いがわかる男です。

みなさん一度は違いがわかる男に憧れた経験は無いでしょうか?

特にコーヒーの違いがわかったら凄いと思いませんか?


え、思わない?





と言うわけでコーヒーの違いについて適当に話そうと思います。


コーヒーはそれぞれ違う

みなさんはシングルオリジンを飲んだことがあるでしょうか?

シングルオリジンとは一種類のコーヒー豆で作ったコーヒーのことで
要はブレンドでは無いコーヒーのことです。

ただ、世の中に出回ってる多くのコーヒーがブレンドなのでシングルオリジン専門店にでもいかない限りなかなか難しいと思います。

と言っても探せばあるので自分でコーヒーを淹れられない人は足を運ぶことをお勧めします。

まずはシングルオリジンを何度も味わってその味のデータを脳に蓄積しましょう。


どんなソムリエもシェフも繰り返し色んな美味しいワインやら料理やらを食べて味覚を鍛えることから始めます。

とにかく量が勝負ですので色んなカフェに入りましょう。

自分でコーヒーを淹れられる人は、ネットでコーヒー豆を取り寄せるのもアリです。

そうすることで自然と自分の好みの味が分かってきたり、コーヒーには様々な味わいがあることに気がつけると思います。

ここで注意するのは好き嫌いしないことです。

酸味が苦手に感じても、美味しいコーヒーに出会うまで追求しましょう。

僕も最初は酸味の強い浅煎りが苦手でしたが、美味しい浅煎りを飲んだことで見方が変わりました。


ひとしきりシングルオリジンを味わったら次はそのデータを見ましょう。

どんなコーヒーでも産地や銘柄があります。

お店では分かりやすくするために、あえて簡単な名称に直していることもありますが、書いてあるお店は書いてあります。

特に見るべきポイントは原産国精製方法です。


よくコロンビアはバランスが良いとか、エチオピアは華やかとか言う人が居ます


それは間違いではありませんが、違います



それは一昔前の昔話です。

現在は、世界各地のコーヒー農園で様々な品種や精製方法のコーヒーが作られており、同じ産地でも味はかなり違います。

同じコロンビアのコーヒーでもフローラルなコーヒーはありますし、エチオピアでもフローラルさのベクトルが違うコーヒーも存在します。

だからこそコーヒーはよくデータを見る必要があるのです!


例えば僕が適当にいつも豆を卸してるスペシャルティコーヒーのワタルさんから選んできたコロンビアのコーヒーを並べてみます。


一つ目はコロンビア ファン・マルティン シドラ ナチュラル

・データ
国 コロンビア
標高 2050m
エリア カウカ県ソタラ、ラ・ポブラセーニャ
品種 シドラ
農園名 フアン・マルティン農園
生産処理 ナチュラル

・カッピングプロファイル
プルーン、アメリカンチェリー、ラム、ストロベリージャム、チョコレート、ブライトタータリック、シロッピーマウスフィール、ロングラスティング


次はコロンビア ナリーニョ トロピコ・スル ウォッシュド

・データ
国 コロンビア
標高 1800-2100m
エリア ナリーニョ県サンロレンソ、タミナンゴ
品種 カツーラ、カスティージョ、コロンビア
農園名 エコテラ生産者組合
生産処理 ウォッシュド


・カッピングプロファイル
パイナップル、ストーンフルーツ、フィグ、ハニー、シトリック、スムースマウスフィール


どうでしょうか?
かなり違うのがわかると思います。

カッピングプロファイルと言うのはプロが味見した感想です。
個性が掴みやすい浅煎りの段階で訓練を積んだ専門家が感じた味わいを評価していくのがカッピングです。

まぁ何が何だか分からないと思うのでざっくり見るべきポイントを説明して行きましょうか。


まずは精製方法をみろ!


コーヒーの味を大きく変化させるのは精製方法です。
特に覚えておくべきなのはWashed(ウォッシュト)とNatural(ナチュラル)です!

詳しい方法は端折りますが、風味の違いで言えば
ウォッシュトはスッキリとしたクセのない味わい。
ナチュラルはベリーのような発酵感のある強い味わい
になります。(昔の言い方だとモカ香)

ナチュラルは微生物の発酵を促し、独特の甘酸っぱい風味を添加する働きがあります。


なので、同じコーヒーの銘柄でも精製方法によっても風味はかなり異なります。

昔はナチュラルと言ったらエチオピアかイエメンのモカだったので、今のようにナチュラルがそこら中で行われてる現代ではあまり珍しく無くなってしまいました。


焙煎度(ばいせんど)をみろ!


コーヒーおいて焙煎度は味を決める重要な要素です!

一般的に焙煎とはコーヒーを焼く過程を言います

この焼き加減で味は大きく変わります。

浅煎りなら酸味とフローラルな香り

中煎りなら酸味と苦味の共存

深煎りならコクと苦味

と言った感じに分けられていますが

プロが使う焙煎度は何段階にも分けられているのでそこまで詳しく覚える必要はありませんが、お店によっては
ミディアムローストとかフルシティーローストみたいな感じに表記されてることがあるので
それは過去の僕の記事をみて貰えば大体わかります

僕のお店では深煎りがメインです。


プロファイルを見ろ!

次に見るべきポイントはカッピングプロファイルです。

先ほども言ったので説明は省きますが、このカッピングプロファイルは大まかな参考には最適です。

よくカフェのメニューにもスタッフの感想が載ってることがありますがアレも似たようなものでしょう。

先ほどの例を参考にして僕の感じる風味のイメージを説明して行きます。

プルーン、アメリカンチェリー、ラム、ストロベリージャム、チョコレート、ブライトタータリック、シロッピーマウスフィール、ロングラスティング


ふむふむ、なるほど。

つまり、甘酸っぱい酸味がありながらもチョコレートのようなコクがあって、シロップのような甘味と余韻が美味しいんだね
感じる風味も多いみたいだし、繊細そうだな
まぁシドラだしそりゃそうか

と言う感じになります。

では2番目のコーヒーはどうでしょうか?

パイナップル、ストーンフルーツ、フィグ、ハニー、シトリック、スムースマウスフィール


ほうほう、これはこれは。

酸味の傾向としてはパインやリンゴ、いちじく、柑橘系
全体的に熟した果実のような甘味と酸味が特徴的そうだな
後味は舌触りのいい感じか

と言う感じ

似てるように見えて違うんですわ。


標高をみろ!


いきなりハードルが上がった気がしますが、何のこれしき!

これは焙煎やらないと分からない要素なんですわ

簡単に言えば標高は高いほど風味豊かで酸味が強くなりがち!
逆に標高が低いと味はボヤけがちで雑味が多い!

と言った感じです。

ここで言う雑味というのは専門用語でディフェクトと言うネガティブな風味のことで

シブいとか青臭いとか土っぽいみたいな感じで使われます。

標高が低い山しかない国では、逆にそれを特徴としてプッシュしたり
人工的に発酵させるやり方で風味を変えたりして工夫したりしてます。

インドネシアやベトナム、ブラジルあたりがそれに該当するでしょう。

基本的に標高は1500mを超えるといい感じになってきます。

この2種類のコーヒーのような1800〜2000m超えのような恵まれた環境で育てたコーヒーは美味いことが多いので
標高はコーヒーの味を決める大切な要素でもあるのです。

無論、昼夜の寒暖差や風通しの良さや土壌と言った要素も関わってきますが
それは飲み手にはさして重要ではない要素なので省きます。


可能なら品種もみろ!

さてさて、先ほどから疑問に思っていることがあるかもしれません。

なんで原産国を見ないの?


と言う点です。

それはさっき言った通り、原産国だけ見てもあまり意味がないからです。

確かにアフリカ系、中南米系、アジア系と大まかに特徴を分けることはできても
イレギュラーなコーヒーは結構あるのです。

ちなみに個人的にアフリカ系は酸味キツイイメージ、中南米は明るくてバランス良いイメージ、アジア系はクセ強いイメージです。

近年はそんなイレギュラーなコーヒーを扱うお店も増えているので
原産国だけで好き嫌いするのは違うと思います。

だって苗が変わったら違うに決まってるじゃないですか。

レタスとサニーレタスは違うでしょ?

そのくらい違うのが品種という要素なのです。

さて先ほどから紹介している一つ目はシドラという品種です。

近年大人気な品種の一つで、その特徴としてはリンゴのような酸味と甘味が素晴らしい風味特性を持ち合わせていることでしょう。

エクアドル原産のハイブリッド品種で
レッドブルボンとティピカと言う珍しい品種を掛け合わせた品種です。

レッドブルボンはブルボンというジャンルの中でも希少で、甘みが強いと言う特徴を持っており

ティピカはかなり古い種ですが、これも希少な種で、明るい酸味が特徴的で
これも人気の品種で

この二つを合わせた新種と言うわけです。

これを聞くだけで美味しそうに思えませんか?

このように人気の品種は世界各国に輸出されて全く違う環境で育てられることで
また風味が変わってくるのも面白いポイントです。

さながらコーヒーの多様性社会ですね!


まぁシドラの話は置いといて
二つ目は何やら三つほど別々の品種が混ざってますね。

カツーラ、カスティージョ、コロンビア

ほうほう!

カツーラはブラジル原産のブルボンの突然変異種ですね!
柑橘系のフレーバーが特徴的です。

カスティージョとコロンビアはコロンビア原産のこれまた人工交配によって生まれた種で
どちらも生産効率が良く、病害菌に強いと言う特徴があります。

このコーヒーは生産効率がいい別々の品種を混ぜて同じ精製方法で処理していることですね。
これをプレミックスと言います。(ブレンドのプレミックスとはちょっと違う意味)

このプレミックスは結構よくあるので、純粋に一つの品種しか勝たん!と言う人は避けてもいいと思います。
メリットとしては値段がお安めと言う感じですね。

ブレンドのベースにしてもいいかもしれません。

まとめ


はい、これを知った上でもう一度カッピングプロファイルを参考にしてみると
なんとなく共通点が見えてきませんか?

そうです!品種も風味に重要な影響を持っているのです!


シドラは個人的に楽しむためなら買ってもいいですが、ウチは深煎り専門と決めてしまったのでお店に並ぶことはないでしょう。

シドラ深煎りにするのは勿体なさすぎる!


まぁ、と言うわけでここまで違いがわかる男になるために色々買いてきたんですが

結局実際に色んなコーヒーを飲むのが一番!

僕は受けたことないので完全に聞いた話で書きますが、コーヒーの資格試験なんかでもこの手の内容は習うそうなので
手っ取り早くコーヒーについて知りたいならそれを受けてみるのも手かもしれません。

これで少しは違いがわかる男になる第一歩になったなら幸いです!


ウチのコーヒーもそんな違いのわかる男達に人気があるので是非飲んでみてください!

それでは!


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