黒髪の美人
久しぶりに美人に出会った。黒髪の美人。
ラテン系でスペインの血を引いているかも。
サンフランシスコのイタリア系が住むリトルイタリー。
その一角、Mrios Bohemian Cigar Store を探しあてた。
名のとおり昔は葉巻専門店で、今は粋人が通うイタリアン・カフェ。
美人とにこにこ顔の年配婦人がカウンターにいるだけ。
客がひとり、何やら書きもの風情だ。
「ゴッドファーザー」で大ヒットした巨匠コッポラ監督も
ここで、脚本に手をいれていたそう。
彼もイタリア系だ。
今も、ふらりと現われるとか。
年季が入ったカウンターと丸テーブルがいくつかあるだけの小さなCaféだが、知的でお洒落な感じがただよう。
この夜、とあるバーにとびこんだ。
ザ・コンドル。
昔、一世を風靡したトップレス・ブーム発祥の店で、
当時はナイトクラブであった。
店名は昔のままだが、今はただのバー。
生ビールをぐっと二杯やった。
そのせいか、その夜ぐっすり寝て時差ぼけもどこへやら。
ザ・コンドルのあたりには、裸の女が足を上げたり下ろしたりする
派手なネオンサインや看板がある。
歓楽街だが何ともあっけらかんで、
じめじめ感はない。
西部の街・サンフランシスコは、
東部の伝統とか権威から解き放たれた
コスモポリタンの色合いが濃い知的な街だ。
ビートニックやヒッピー、ホモセクシャル運動の
先駆けの地となった。
ネットでみたところ、このシガーストアは、
かの美人の息子夫婦が切りもりし
今も人気のボヘミアンCafé。
極上のエスプレッソの深い味わいは昔とかわらず、か。
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