見出し画像

シナリオライティングの基礎!ドラマ創作10の掟。

シナリオと言えば、何を思い浮かぶでしょうか。
映画はもちろん、テレビやラジオドラマ、ゲームでも使われています。
そこで描かれるのは人間のドラマです。
では、「ドラマ」とはなんでしょう。
実は、シナリオ書く上で、この「ドラマとは」という定義づけがとても重要なポイントです。昔からシナリオライター界隈で「ドラマの掟」として教え伝えられていることがあります。今回の記事では「ドラマ創作10の掟」としてまとめましたので、読者の皆さんと共有したいと思います。

自己紹介します。ターシー・イシコロと言います。
高校時代は作文が超苦手で偏差値40の男が、「映像ディレクターになって世の中をハッピーにしたい」という夢を起点に、大学で映画制作、シナリオ創作を学び、映像ディレクターとして20年以上、400本以上の映像作品を創ってきました。シナリオもドキュメンタリーの原稿も、テレビ番組の台本も、プレゼンテーション資料など様々なモノを書いてきました。
やはりその根底にあるのは、シナリオです。最初に学んだシナリオライティングで最も重要な要素を今回はお話させていただければと思います。
よろしければ、TWITTERもチェックしてみてください。


掟1 ドラマとは真実の人生を描くこと。

テレビドラマのおしまいに「この物語はフィクションで、事実ではありません」というタイトルを見たことがおありかと思います。
ドラマと言うのは、ストーリーの「事実」を描いているのではなく、登場人物たちが織りなす人間模様の「真実」そのものを描くものなのです。
事実という現象を追うのではなく、「人生ってこういうもんだ」とか「権力者って本当に残忍で、惨めなものだ」という描写が実は「真実」なのです。
それを追求してこそドラマといえるのです。

掟2 感動があってこそドラマ。

観客が映画館でお金を支払うのはなぜですか?
NETFLIXでサブスクでお金を支払うのはなぜですか?
単純に観客は「感動」したいからです。
感動とは、涙を流したり、心に響くといったことも感動ですが、絵画や音楽またスポーツで良いものを観たときに、「心からよかったなあ」と思うその感情もまた感動です。ドラマには人の心を動かす要素がなければ意味がないのです。

掟3 ドラマとは変化である。

人が感動するときは、変化の瞬間を目撃した時です。悪が滅ぼされた瞬間、最愛の人の裏切り、必ずその人の身の上に「変化」がある時です。
サッカーでも、アディショナルタイムで立て続けに得点を重ねて逆転勝利したとき、観客は一番見た気持ちになりますよね。
つまり、観客は変化を見に来ているのです。

掟4 的を得た動機がなければ白ける。

変化が必要だからと言って、ライターの都合で変化を作ってはいけません。例えば、意味もなく平和な一家を交通事故で不幸な目に遭遇させたり、突然ヒーローが現れ救ってくれたりと、ライターのご都合主義のストーリーでは感動は生まれません。主人公の行動には常に動機が必要です。ライターの都合でストーリーを進行させてはいけません。

掟5 波瀾万丈がドラマではない。

ドラマには変化で必要であるといことで、ドラマにとって必然性がないにもかかわらず、ライターが、主人公の身に次から次へと事件を作ろうと波瀾万丈な人生にしても、観客は白けるものです。

掟6 人物を描かないとドラマとは言えない。

お芝居はそもそも、人物と景色でストーリーが語られます。その描かれる人物がありきたりの一面的な考え方や行動をしているだけではつまりません。人間の真実を描くためには、貞淑そうな人の心にもほんの僅かな心の隙から、もうひとりの人物が覗き見られるといった人間のリアルな実像が描かれていなければおもしろくはならないのです。

掟7 ドラマは観客のため。

ライターはついつい、良い物を書こう、おもしろくしていこうとばかりに頭がいって、観客のことを忘れてしまします。観客を置いてきぼりにすると、どうしてもライターの独りよがりになりがちです。

掟8 新しきこと、珍しきこと、面白きことは、必須!

これは、能楽の世界で最も有名な世阿弥の言葉から引用しています。文字通り、ドラマにはつねに、「新鮮」「興味」「面白い」の3要素が含まれていなければいけません。

掟9 説明ではない。描写せよ!

簡潔に言うと、「セリフで説明するな。映像で描写せよ。」です。
ストーリーの進展や登場人物の心理状態を描写しようとすると、すぐにセリフで説明させてくなりますが、ドラマ表現の武器は人物と背景です。ですから、それらを映像で描写させるのです。

掟10 作家は視点を持て!

ドラマのネタ探しで、新聞や雑誌人のうわさ話まで、ありとあらゆる題材をネタに取り上げて書くことは良いのですが、なぜその材料を取り上げたのか。自分がこう考えたからという見識がなければ人を感動させることはできません。自分の視点を持ってこそ、はじめて「作家」となるのです。

まとめ 次回シナリオの書き方

いかがでしたでしょうか。この他にも自分なりの掟を作り、オリジナリティ溢れる作家を目指しても全然オッケーです。人間の真実を描くシナリオライティングを学べば、小説やビジネス、戯曲などにも幅広く展開できるようにもなります。
例えば、秋本康さん、百田尚樹さん、宮藤官九郎さんなど多彩な才能をお持ちで、様々な分野で活躍されていらっしゃいます。

では、シナリオを実際にどのようにシナリオを書き進めれば良いのかという方もいらっしゃることと思います。次回からそのシナリオの基礎的な書き方について触れていきたいと思います。
 最後に、私も、映像ディレクターとしてシナリオやドキュメンタリーの台本など多くの原稿を書いてきました。実は、学生の頃は作文がとても苦手で、国語はいつも5段階評価で2、偏差値は40くらいしか取れない文字通り劣等生でした。しかし映画好きで、「ディレクターになって世の中をハッピーにしたい」一心でシナリオを学んで、いまこうして皆さんにも文章を通じてシナリオライティングのすばらしさをお伝えできるようになっているのだと思います。文字表現で人にメッセージを伝えることができるのは、ビジネスでも映画のようなアートでも大きな武器となります。
是非、この機会にシナリオライティングを学んで頂き人生を生きていく上での武器を手にしていただければと思います。

またツイッターでこの記事を広めて頂いたりすると私は泣いて喜びます。
是非、いいねや拡散の程も、よろしくお願い申し上げます!

また、シナリオライティングでも映像制作、動画編集に関してでも、質問や分からないことがあれば、なんなりとお気軽にお声かけください。皆さんがハッピーになるのであれば、できるだけご協力致します。
それでは、次回お会いしましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?