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蒸し暑いし何も生み出していない気もするし

このままの勢いで毎日note更新も1ヶ月目を突破しそうである。今日の分を書き終えるとだいたい25日目くらいのはずであるから、あと5日ほどで1ヶ月目だ。ここまで書き続けたからには何かしら感慨深いものが込み上げてくる。と、そう予想していたのだが、全くもってそんなことはないものである。こうして毎日文章を書いているのは分かりきっていることなのだが、文章を書いているというより、どちらかというと必死になってパソコンに食らいついているように感じる。感動の類が込み上げてくる余裕なんて一ミリもない。


この程度でいちいち感動していたら、この先やっていけないだろう。たかが一ヶ月noteを書いたからなんだというのだ。世間は相変わらずの日常が巡り巡って、自分はその歯車に合わせていくのがやっとの人間である。歯車がガタガタひしめいているその僅かな隙間をつくようにして、これを書いている。外はいつも騒々しくて、自分がこんな文章をいくら書いたとしても、一切の空気も揺らぐことはないだろう。そんな無力感とともに、夏が終わりそうになっていく。


蒸し暑かった日々が続いたおかげなのかは知らないが、今日の昼間くらいに大雨が降っていた。自分は室内で仕事をしていたため、ふと窓の外を見て初めて、外が瑞々しく濡れていることに気づいた。それも結構な大雨のようで、アスファルトがびしゃびしゃになり、水捌けのよくない道路を車が行き交っていた。ここ札幌は雪国のくせに昨日の最高気温が35度を記録した。とてもじゃないが暑かった。本州に比べれば大したことはないのかもしれないが、本州のことなど考える余裕もなく暑かった。本州よりも札幌のほうが暑くないとしても、こちとらエアコンのない部屋の中、扇風機一つをフル稼働させて真夏の暑さを乗り越えようとしている愚かな市民である。東京と同じ気温など耐えられるわけがないだろうし、同じレベルで考えるには住宅事情の面で差がありすぎる。もし札幌でも温暖化なるものが進み、40度近い気温になった時には、一刻も早くエアコンのある部屋に引っ越していることだろう。今はまだ大丈夫だが。


それにしても、こうも暑い日々が続いて、さらに蒸し暑さを助長させるスコールが降ってこられてはたまったものではない。ついこの前までは、雨が降るとその日はしばらく涼しい時間帯が続いたものだが、今日はそうでもなかった。札幌は気温も高くなることが少ない上に、湿度もかなり低い。なので空気が蒸すことはあまりなく、雨が降ると素直に気温が下がる。はずなのだが。
それなのに今日の蒸し暑さは一体なんだ。雨が降ったくせに一向に涼しくなりやがらねえ日中であった。おかげさまで蒸し暑いマンションの廊下で、汗だくになりながら作業をしていたのだ。ただでさえ繁忙期で体力の低下が著しいなかで、暑さという拷問要素を加えてこないでほしい。もうこっちは息も切れ切れなんだから。


しかしこれでも自分は関西出身の人間。札幌の暑さなんて京都や大阪のそれと比べたら何も大したことはないはずである。5年前に従事していた、40度近い京都府木津川市にあった現場での草刈りのことを思い出してみよ。そしたら今日の仕事での暑さなんて可愛いものだ。あの時は本当に暑かったし、体力も半端なく消耗したことを覚えている。現場まで何リットルの水分を用意して行ったかも覚えていないが、2リットルの水なんて午前中に飲み干してしまうくらいの作業であった。ふと思い出した懐かしい記憶である。


自分で書いておいて何だが、よくそんなことを覚えていたなと、何だか笑えてくる。今まで散々放浪してきた中で、それはすごいヘンテコな記憶のように思えてくる。そして大昔の出来事に感じる。まだコロナウイルスが世間を賑わすことのなかった時代、京都府京田辺市で暮らしていた地獄の1年間の一部分がその草刈りであった。自分は林業分野の職に勤めていた。林業というには烏滸がましいくらいの、小さな規模で活動している、いろいろと問題がある会社であった。別にブラック企業ではないが、社長があまりも現場のことをわかっておらず、かなりズレていた。あまり書くと愚痴のようになるから詳しくは書かないでおく。


たかが5年ほど前のことだ。この5年の間で環境も自分自身も、随分と様変わりしたものだ。あの時の自分は、まだリゾートバイトのリの字も知らず、シェアハウスのシの字も知らず、何も知らない青二才そのものであった。こうして書くと今の自分が随分と経験豊富なベテランのように見えるかもしれないが、それはただの幻覚である。5年経ったいまでも、自分は何も大したもの生み出していない。ここまで放浪を重ねて彷徨った挙句、振り返った足跡は歪で、何も定まっていない。


それゆえに焦って、なんだかむしゃくしゃして、とりあえずでいいからnoteを上げるようになった。それだけが今の自分の進歩かもしれない。少なくとも毎日2000文字は生み出しているのだから。



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