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つぶやいてつぶやく

中抜けの休み、それは旅館やホテルでの業務するにあたっての、独特な勤務体制だったりします。朝、バタバタとこれから来るお客様のために部屋の清掃をする、厨房では朝ごはんを用意するなど、忙しい時間が始まります。それはだいたい昼前後に終わり、そのあとは夕方まで何もすることがなかったりします。

いまはその夜の仕事の勤務前、わずかな時間にこれを書いています。

私なりに文章を書くということは、Twitterなんぞで日常的なことをつぶやくのと同じニュアンスだったりして、独り言のようなものを大気中にでも投げ出してしまいたいがために書いていたりします。

人はエネルギーをそのままに留めておくことは難しく、なんらかの形で外面に解き放ってやりたい生き物なのです。それは歌を歌うことだったり、絵を描くことだったりと、さまざまな活動として外面に表されます。そのエネルギーは創造力を伴うことによって、まるで指数関数の具合に、吐き出されるエネルギーも大きくなります。クリエイティブに面倒なものはなく、どこかで閉じこもっているもの以上に大きくなるのです。

私はどちらかと言うと遠慮がちな性格でして、それによって本来出すべき自分をあえて押し留めたり、泣き寝入りすることによって、自分の中にエネルギーが溜まり込んでいる気がします。それはどこかで開放してやらねばならないものです。文章は読む人さえいなければ、誰にも迷惑をかけるものではありませんので、好きなだけ自分の好きなことを書くことができます。

しかし、ギャラリーのいない創造作品とは、どうしてか虚しく、どんなものでも人の目に入らないで朽ちていくものの儚さがあったりします。誰も見ることのない廃墟にロマンがあるのは、そういった儚さに触れたいと思うところからくるのではないでしょうか。

いずれにせよ私は今のところ元気でして、遠慮もするしシャイでどうしようもないけれど、廃墟なぞではありません。一応現役のつもりですし、このエネルギーが自分らしくあることだけは曲げてはなりません。なので不貞腐れることなく、堂々と独り言をこうして書いていくのです。

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