見出し画像

【2022年7月最新】フリーコンサルが案件選びを失敗せず優良顧客を見抜く方法#4~案件情報(メールでの紹介文)段階でのスクリーニング篇

約三年ほど、フリーコンサルをやってるTAJITAJIです。
私は、フリーコンサル向けの案件紹介エージェント経由で仕事を受注しています。独立後の三年間で、少なくとも50回以上はエージェント経由での商談を経験しています。

経験上、エージェント経由で商談をする場合、売り手と買い手との間で情報の非対称性が大きく、フリーコンサル側が案件を選ぶ際にはギャンブル的要素が非常に大きいです。私も案件選びで、数々の失敗をして痛い目にあってきました。

この記事では、私のような経験をして欲しくないため「フリーコンサルに挑戦している人」もしくは「これから挑戦しようと考えているハングリー精神がある人」に向けて記載していきます。何記事かに分けて、ノウハウを提供できればと思っています。多少の誤字脱字はご容赦頂ければ幸いです笑

前回は「エージェント選び」ということで、エージェント選びの基準について解説してきました。今回は「案件情報(メールでの紹介文)段階でのスクリーニング」について解説します。これまで解説した「問題認識篇」、「心理的な余裕を維持するための独立準備」、「エージェント選び」をまだ読んでない方は、そちらをご覧頂ければ幸いです。

【ノウハウの全体像】

  • 心理的な余裕を維持するための独立準備(解説済み)

  • エージェント選び(解説済み)

  • 案件情報(メールでの紹介文)段階でのスクリーニング(★今回は、ココの説明)

  • アサイン面談での徹底した情報の引き出し

  • 案件受注可否の判断ポイント

  • 条件交渉術

そもそも案件紹介エージェントから案件紹介はどのように来るのか?

結論、案件紹介はメールで来ます。 
以下、具体例を記載します。
------------------------------------------------------------------
案件紹介メールの例
------------------------------------------------------------------
【件名】
大手サービス業向け全社業務改革に伴う業務改善支援
【募集要項】
全社改革におけるプロセスの詳細化とBPR。
販売領域の業務改革、効率化を図るためにシステム刷新を実施中で業務側の支援を想定頂く予定です。
個々のスキルセットに応じて対応頂く領域は決定予定になります。
【報酬】
90~120万円/月
【稼働率】
100%
【案件期間】
2022/08/01〜2022/10/31
延長可能性あり。
【業界】
サービス業
【メイン勤務地】
リモート
【年齢】
40才まで
【必須スキル】
・業務要件定義、業務ルール策定のご経験
・PMOもしくはチームリード経験
・論理的思考力、ドキュメンテーションスキル
【商流】
・エンドクライアント⇒元請けファーム⇒弊社
------------------------------------------------------------------

上記のようなメールが、登録しているエージェントから送られてきますので、内容を確認しエントリーするという流れです。

では、案件情報(メールでの紹介文)段階でのスクリーニングをどのように実施するのか?

 最初のうちは、商談経験(アサイン面談)を増やすために気になった案件にはエントリーしてみるのもいいと思います。案件にエントリーした後は、職務経歴書の書類選考が行われるので、書類が通過すれば商談となります。時間は30分~1時間程度です。ですが、毎回面談していると時間がいくらあっても足りないので、商談経験が増えてきたら、メール段階でのスクリーニングを実施しましょう。それではここからは、スクリーニングする際のポイントを解説していきます。

  • 案件内容

 まずは何と言っても、自分のスキルセットで「できそうな案件か」です。単価に目が眩んでしまいそうな心を自制して、冷静にできるかできないか。仮にスキルがミスマッチした案件にアサインされた後は、地獄です笑。キャッチアップ能力に自信がある人でも、大きなチャレンジはフリーランス経験が増えてきてからでいいと思います。これは募集要項を読んで、できそうかで判断すればいいと思います。

  • 単価

 次に単価です。ここで提示される単価は、エージェントの仲介フィーを既に取った後の金額です。なので、100万(税抜)で提示された場合、発注者(エンドクライアントや元請けファーム)では、「100万+100万×(仲介フィー15%~20%)(税抜)」で発注していることになります。
 
みなさん、希望単価があると思います。仮に100万(税抜)を最低単価としていれば、それを下回る案件を足きりします。そもそもエージェントに希望条件を伝えている筈なので、希望条件に合うような案件を紹介してくれることが殆どです。
 あと最低単価を決めることも大事ですが、募集要項の単価上限の目安を見ておくことも大事です。例えば、100~150万(税抜)となっている場合、150万(税抜)を希望として出す際は、アサイン後に求められる期待値も高くなるということを意味します。さらに仲介フィーも上乗せされた金額を発注側が負担するのでその点も注意しましょう。自分が出せるパフォーマンスを勘案して背伸びしすぎずに、適正だと思う単価を目指しましょう。

  • 商流

 案件情報に商流の記載が無ければ、メールで問い合わせしましょう。結論、OK商流とNG商流は以下の通りです。

【OK商流】

  1. エンドクライアント⇒元請けファーム⇒使用しているエージェント(エージェントが元請けファームの子会社ではない

  2. エンドクライアント⇒使用しているエージェント

上記商流「1」については、元請けファームと使用しているエージェントには資本関係がない、かつ、他社仲介を介さないタイプなので問題ありません。自分が貰う金額と発注側の期待値にさほどズレがなくやりやすい案件です。
「2」についても問題ありません。事業会社直で依頼があるケースです。退職などですぐに人材を採用したいがある程度即戦力が必要という事情があったり、社内プロジェクト推進にあたり専門知見が必要など、社員代替ニーズに応えるケースです。基本的にプロ人材として、現場に一人でアサインされるタイプですので、実力に自信があれば、受けても問題ありません。

【NG商流】

  1. エンドクライアント⇒元請けファーム⇒使用しているエージェント(エージェントが元請けファームの子会社である

  2. エンドクライアント⇒元請けファーム⇒他社エージェント(複数)⇒使用しているエージェント

  3. エンドクライアント⇒他社エージェント(複数)⇒使用しているエージェント

上記NG商流の「1」については、元請けファームとエージェントに資本関係がある場合、エージェントの第三者的な機能がなくなり、フリーランスにとっては単価交渉などあらゆる交渉面で不利となりますので、絶対に避けてください。詳しくは「エージェント選び」で解説しているのでそちらをご確認ください。

「2」と「3」については、自分が使用している仲介の上位に他社仲介が複数入っているケースです。この場合、コミュニケーションは複雑になり、中間フィーが積み上がって発注側の期待値が物凄く上がるタイプの案件ですので避けましょう。自分が貰う単価の割に期待値だけが物凄い高い案件ですので割に合いません。

  • アサイン形態

自分が対応可能なアサイン形態で足きりをする方法です。これもメールで問い合わせして、自分が希望するアサイン形態に合っているか確認しましょう。

  1. ファームアンダーでチームメンバーとして現場にアサイン

  2. ファームアンダーだが一人で現場にアサイン

  3. エンドクライアント(事業会社)に直で一人で現場にアサイン

「1」については、既に元請けファームがエンドクライアントにチーム単位で支援しており増員が発生したケースです。一人で現場にアサインされたときに比べ、協力できるメンバーがいるため、心理的安全性が高くパフォーマンスを発揮しやすいのでオススメのアサイン形態です。
「2」については、ファームアンダーですが元請けファームが関与度は非常に低く丸投げ案件だと思ってください。社員で対応すると残業代がかさんだり人材を潰してしまうようなブラックな案件の場合が多い印象です。エンドクライアントに対しても具体的にどのような付加価値を提供するか曖昧で、とりあえず人材をぶち込めば売上が立つからフリーランスを探していますという元請けファームが多い印象です。ちなみに、私はこのタイプの案件は不利な戦いになるケースが多いので避けています。
「3」については、事業会社に直で現場に一人でアサインされるケースです。基本的には、エンドクライアントと協力してやっていくことになりますが、安易にエンドクライアントに相談できるとは思わないでください。基本的には、お客様なので、エンドクライアントが不足する知見を補完するために雇ったプロ人材なので、実力に自信がある人はチャンレンジしていいと思います。

  • 急募(ASAP)

 募集要項にASAPと記載されている案件は、地雷案件だと思ったほうがいいです。別のフリーランスがアサインされていたが、何らかの理由でフリーランスが飛んだり、人の入れ替わりが激しかったりする可能性があるからです。無収入でも生活できるように資金的な余裕をしっかりと作っておけば、生活のためにこのような案件をやる必要はありません。

  • 低稼働率

 例えば、「稼働率20%」というような条件です。仮に月20営業日だとすれば、月4日です。週1日というようなイメージしてしまいますが、実態は1ヶ月で満遍なく稼働率20%というイメージしておいたほうがいいでしょう。4日×8時間=32時間なので、1日あたり1~2時間弱。普通に考えれば、アドバイザリーだけで全く手を動かす必要がない案件でなければ成り立たない形態です。たまに稼働率20%で現場担当者の手足として動いて欲しいというニーズがありますので、安くコキ使おうという発注者が使う手法だと思ってください。稼働率20%では手足を動かせるほどの対価がないため商売としても成り立ちません。仮に手を動かさず完全にアドバイザリーのみで週一を固定曜日にして貰えるなら受けても問題ないと思います。稼働率50%の案件を二つ探すというよりも、稼働率100%を一つ探すという発想でいいたほうがいいです。案件ごとにプロジェクトの繁閑があるので、会社が異なると会議の日程調整や稼働負荷を調整することが難しくなってきます。自分のスタイルに合った方法で案件を受注すればいいと思いますが、複数案件で100%稼働を埋めるのは、予想以上に大変だという認識は持っていたほうがいいです。

  • 諸条件

 ここは大きな問題ではありませんが、フルリモートや遠方への出張有り無しなど、自分の希望する勤務条件に合っているか確認すればいいと思います。

上記の知識を参考にして、案件情報(メールでの紹介文)段階でのスクリーニングを行い、無駄に面談せずに営業活動の効率化に図って頂ければと思います。

私は、しくじり先生さながらの失敗を重ねてきたので失敗談は沢山ありますので、そのうち失敗談も記事にしたいと思います。他にも注意すべき点は書き切れないぐらいありますが、この記事では、一旦この位にしてまた別の機会で解説したいと思います。

今回は「案件情報(メールでの紹介文)段階でのスクリーニング」について、解説しました。次回は「アサイン面談での徹底した情報の引き出し」について解説していきます。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
宜しければ、次回もよろしくお願い致します。

【過去記事】


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?