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秋田県(一般選抜)|公立高校入試確率問題2022

 箱の中に整数1,2,3,4が1つずつ書かれているカードが4枚入っている。この箱の中からカードを取り出す。ただし,どのカードが取り出されることも同様に確からしいものとする。

① この箱の中からカードを1枚取り出すとき,カードに書かれている数が偶数である確率を求めなさい。

② この箱の中から,次のA,Bで示した2つの方法でそれぞれカードを2枚取り出す。取り出した2枚のカードに書かれている数の和が5以上になるのは,どちらの方法のときが起こりやすいか。起こりやすいほうをA,Bから1つ選んで記号を書きなさい。また,そのように判断した理由を,根拠となる数値を示して説明しなさい。
A カードを1枚取り出し,箱の中に戻さずに続けてもう1枚取り出す。
B カードを1枚取り出してカードに書かれている数を確認した後,カードを箱の中に戻し,再びこの箱の中から1枚取り出す。

分類 ①1(偶然1回の確率,数学的確率,確率の意味)
   ②16(3つの取り出し方の違い),説明

①はサービス問題?

 すべての場合の数は4(←分母)、そのうち条件「偶数」にあてはまる場合は2と4であるから、その場合の数は2(←分子)。
 なので、答えは$${\dfrac{2}{4}=\bm{\dfrac{1}{2}}}$$。確率の基本中の基本の問題なので、「ひっかけ問題か?」と思ってしまうぐらいかも。

②戻すか戻さないかで、分母が違ってくる。

 ②は、このnoteでもたびたび言及している「戻してもう1回(X型)」か「戻さずもう1回(P型)」の問題。それぞれについて詳しくは、こちらを。

Aは戻さずに続けてもう1枚

Bは戻して再び1枚

 それぞれについて表を書いてみることにする。

 Aの戻さないとき、同様に確からしいすべての場合の数は上の表から12で、そのうち和が5以上になる場合を〇で示すと、その場合の数は8である。したがって、Aの確率は$${\dfrac{8}{12}=\bm{\dfrac{2}{3}}}$$である。
 Bの戻すときは、同様に確からしいすべての場合の数は上の表から16で、そのうち和が5以上になる場合を〇で示すと、その場合の数は10である。したがって、Bの確率は$${\dfrac{10}{16}=\bm{\dfrac{5}{8}}}$$である。これらを通分して比べると、Aの確率は$${\dfrac{16}{24}}$$、Bの確率は$${\dfrac{15}{24}}$$で、Aの確率の方が大きい。
 なので、起こりやすい方はAである。


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