基礎編13* 「2つ取り出すの分母①」取り出して,戻してもう1回
問題を解く前に・・・
さて,ここからはさいころを離れて,「玉」や「カード」を使った問題を考えていきます。さいころと違うのは,
「取り出した後,それをどうするか」で分母が変わる
ということです。
さいころは,誰がどのタイミングでどうやってふっても「1~6のどれかが出ることも同様に確からしい」のです。
ところが,玉やカードは,取り出した後に戻す場合と戻さない場合で、状況が変わります。その状況には大きく分けて2つ、細かく見ると3種類あって,それを基礎編8までの3回で1つずつ見ていきます・・・と予告しておきます。
と言っておいて、今回「取り出して、戻して、またもう1回取り出す」の場合を見てみましょう。
分母は・・・
「太郎さん」と「花子さん」にまたまた登場してもらいましょう。1回目に玉を取り出すのは太郎さん。
偶然を1人1つに分担
太郎さんが自分のひいた玉を戻したあと,2回目に玉を取り出すのは花子さん。「袋から取り出す」「カードをひく」場合は、この2人が起こす偶然が、お互いに影響するかどうかを考えます。(影響するとはどういうこと?というのは、次回第7回で分かります) 2つの偶然が起こるので,すべての場合の数はやはり表で数えましょう。
太郎さんにとって起こる偶然は「0,1,2,3」の4通り。
花子さんにとって起こる偶然も,太郎さんと同じように「0,1,2,3」の4通り。
だって,太郎さんが自分と同じ状態に元にもどしてから花子さんにバトンタッチしたわけです。
というわけで、太郎さんの偶然をたてに,花子さんの偶然を横にして,表を書くとしたのようになりますね。
4×4で,すべての場合の数は16通りです。
分子は・・・
この表の中で,1回目と2回目の数字が同じになるのは,表の中に印をつけた場合です。4通り。
答えは・・・
4/16 = 1/4
問題を解いた後で・・・
じゃあ,玉を戻さなかったらどうなるのか・・・次の基礎編14で。
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問題一覧
類題 秋田県2021(1)
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