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ワークエンゲージメントと優越感、自己効力感の話

先日めでたくnoteデビューさせてもらいましたが、思ったよりも「スキ」をもらえず、当初の期待とのギャップに少しだけ落ち込みました。

しかしながら、「スキ率と記事の良し悪しは関係していない」という内容の記事を読み、「スキ率が低くても私の記事はきっと良い記事だ」と納得できる落とし所を見つけられたことで、元気を取り戻すことができました。

ちなみに、こちらの記事を読まさせて頂きました。ありがとうございます。

さて、今日は最近よく聞くワークエンゲージメントについて話したいです。
冒頭の「スキ」に起因する心理状態の変化に、自分自身のワークエンゲージメントを高める上で参考になる要素があると思ったからです。

下記は、バーンアウト(燃え尽き症候群)の研究で有名な心理学者クリスティーナ・マスラック氏によるエンゲージメントの定義です。

Engagement is characterized by energy, involvement, and efficacy.
エンゲージメントは元気、関与、効力感によって特徴付けられる。

Work Engagement: A Handbook of Essential Theory and Research
(Arnold B. Bakker, Michael P. Leiter)

上記は、自分自身が「元気であり」「そこが居場所だと感じられ」「そして役に立っている」場合にワークエンゲージメントは高くなると解釈できます。そして、これらの3つの要素は正の相関にあります。

ちなみに、ワークエンゲージメントは燃え尽き症候群とは真逆の関係にありますので、ぜひ高めたいところですね。

(細かい話になってしまいますが、一般的に「ワークエンゲージメント」と言う場合、ユトレヒト大学の教授が提唱するUWES(ユトレヒト・ワークエンゲージメント・スケール)を意味します。UWESは仕事に対するエンゲージメントを直接計測します。一方、上述のクリスティーナ・マスラック氏が述べるエンゲージメントは、燃え尽き症候群の真逆の状態として計測される指数になります)

ここからは私の所感です。

先日、「私の記事はきっと良い記事だ」と納得できる落とし所を見つけたことで元気を取り戻せたのは、「優越感」、あるいはエンゲージメントにとって重要な要素でもある「自己効力感」のどちらかを取り戻したからだと思っています。

「優越感」は自分が他者より優れているという感覚、「自己効力感」は自分の能力が役に立っているという感覚、どちらも感じることで気分が良くなります。

しかしながら両者には大きな違いがあります。それは、優越感を得るには(ざっくり言えば)自分より劣っている他者が必要である一方、自己効力感を得るには、自分の能力を必要としている相手ないし環境が必要ということです。

今回、私が元気を取り戻せたのは「スキ率が低くても私の記事は良い記事だ」と思えたことですので、下記のように優越感あるいは自己効力感のどちらとも落とし所になり得ると思います。

  1. 他の誰かより優れている記事だ → 優越感

  2. 興味を持ってくれている人もいるはず → 自己効力感

落とし所を見つけた瞬間、1と2のどちらが優勢だったかはもはやわからないですが、後付けでも良いので、2のスタンスに立ちたいと思う次第です。
なぜならば「自己効力感」はエンゲージメントの性質上、「居場所感」、「元気」にもつながる一方、「優越感」は自分より劣っている他者が必要である性質上、そこが居場所にはなり得ないからです。

気持ちが落ち込んだ時、元気を取り戻すための落とし所をどこに見つけるかはとても大切です。
今後も、優越感ではなく自己効力感がベースとなる落とし所を見つけたいと思った今日この頃です。

トップ画像はベトナムのダナン市とフエ市の境に位置するハイヴァンパスで撮った写真です。


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