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学校に行けない原因のさがし方(管見)

前回は心理的(内なる)問題が原因である場合の学校に行けない原因のみつけ方を述べました。

今回は人間関係における社会的(外なる)問題が原因である場合を想定して述べたいと思います。

社会的(外なる)問題は、暴れ回るもしくは落ち着けない生徒がいて、先生がリードしきれず学級がざわめいている、ざわめくのを防ぐために厳しくする先生が怖すぎる、生徒同士でいじめがある、先生からのいじめがある、先生へのいじめがある、引っ越しで環境が大きく変わり授業についていけない、などが挙がります。

(日本では1980年代から拡大しつづける経済格差により相対的貧困率が増え、経済的困窮が家庭に押し迫り非認知能力を十分に底上げできないまま就学前教育を終える子どもの増加が学級運営を難しくさせていることと、教員のゆとりが奪われているうえに相次ぐ教育的失政が学級運営を難しくさせていること、が背景にあると考えます。)

相対的貧困

(上図:厚生労働省 2019年 国民生活基礎調査の概況)

いかなる事情があるにせよ、保護者はお子さんを保護するのが第一優先です。まずお子さんを安心安全な場所に置き、時間がかかるお覚悟と適切な献身が求められます。その次に社会的問題である原因をさがします。

心理的問題に比べ、社会的問題は表面的なことが多いので、行動はシンプルです。ひたすらヒアリングです。(様子を見ていけそうなとき)お子さんに、担任の先生に、教科担当や学年主任に、場合によっては教頭・校長などの管理職に、同級生の保護者に、同級生に、スクールカウンセラーに、習い事の先生に、塾の先生に・・等。

できる範囲で結構です。ただお子さんだけだったり、担任の先生だけだったりすると、入ってくる情報が偏りやすいので、物事が立体的に見えて来ないおそれがあります。時間をかけてでも少しずつヒアリングを進めていくと、多面的に見えてきて、そういうことだったのか、となると思います。

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ヒアリングついでに相談に乗ってもらって、心配なことを伝えていくのもいいと思います。問題がなくなるわけではありませんが、不安が少しやわらぎ、余計な力も抜け、相手が協力者になってくれたり、面白いアドバイスを引き出せたりするかもしれません。逆に、話していて信頼できそうにないなと感じたならその人は切っていいと思います。肝心な時に頼りにならないのであれば、それまでの人だということです。

これらのヒアリングは元の世界と異なる世界とをつなぐ重要な橋渡しの役割も担います。

基本的なことだったのでご参考にならかったら、せっかくお時間をいただいたのに申し訳ないです。今回は基本的なことをお伝えしました。

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