【観劇】TipTap『Count Down My Life』
観劇録です。作家仲間の友人が勧めてくれた作品を、オンライン配信で見ました!
ミュージカルプロデュースカンパニー・TipTapによる、『Count Down My Life』という作品。
ネタバレを含みます。これから配信をご覧になる方はご注意くださいね。
主人公は、30歳の誕生日までおよそ1年の男。
それまでに脚本家としてデビューできなければ、夢を諦めると決心していました。
そんな彼の前に、ファンを名乗る男性が現れて、二人で「人生を賭けた一作」を書くことになる……というお話。
配信でも伝わる臨場感、かっこよさ
作中では、ミュージカルらしく様々な音楽に乗せて、物語が進行していきます。
セリフより歌詞の文字数の方が長いのでは?と思うくらい、たくさんの音楽が流れていきます。楽しいのも悲しいのもいい。色彩豊かです。
生バンドで演奏される曲に、キャラクターの感情が歌声として乗り、生き生きと聴こえました。配信なので表情もばっちり見える。きりっとしてかっこいい。
PCのモニタとスピーカーで見ていたのですが、しっかりとミュージカルの臨場感が伝わってきました。
驚いたのは、最初と最後の一曲。
ほぼ同じメロディ、歌詞なのですが、その歌声と表情に主人公の成長がしっかり見えるのです。ミュージカルこその演出、戦い方が垣間見えました。
28歳・脚本家、ぶっ刺さる。
「超」個人的な視点なので、こうして後ろに書きましたが、この点は大きなポイントだったかもしれません。
この作品を「感想を聞きたい」とだけ言って、教えてくれた友人。
おそらく、主人公の「28歳(作中で29歳になる)の売れない脚本家、夢追い人」っていう設定と、僕の立場がとても近いから勧めてくれたんだと思います。
さすがだな!めっちゃ刺さったぞ!
主人公が持つ、この年頃とこの立場ならではの感情。共感しかない。
ギラギラした夢、忘れられない大切な恋、過去への執着、挫折とスランプ、人生への焦り……「わかる、わかるぞ!」と思いながら見ていました。
後半にはシリアスな展開もありますが、そこでの葛藤が自分の状況と重なってしまってボロ泣き……完敗です。惨敗です。
自分の人生は、何のためにあるのか。
自分はなぜ、脚本を書くのか。
終盤、主人公が気づいたことと、そこから出した答えがかっこいいんです。僕も気づかされました。
主人公、ボロボロ泣いてんのにかっこいい。その涙のかっこよさを俺にも分けてくれ……
以上が、『Count Down My Life』の感想でした。
この記事を書きながら、改めて"流し見"しているのですが、また揺さぶられて泣きそうになりました。次は劇場でも見てみたい。
そしてこの作品、同年代の仲間にはぜひ見てほしい。
30歳が目前に迫っているなら特に!
勧めてくれた友人の狙い通りかもしれません。教えてくれてありがとう。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました! これからも応援いただけたらうれしいです。 (いただいたサポートは、作品制作のために活用いたします!)