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ロボット劇作家のレビュー

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尾崎太祐が書いたイベントレポート・読書感想文・観劇録をまとめたマガジンです。
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記事一覧

『夜明けのすべて』は、押し付けない。

僕は新海誠監督作品のファンで、出演者のことも須らく好きです。 監督の耳、サブスクで共有してほしいくらい。彼ら、いい声なんですよね。 『君の名は。』に出演している上白石萌音さんや、『すずめの戸締まり』の松村北斗さんのことも須らく好き。 ……と、なんとこの二人が実写映画で共演しているらしい。 しかも、世界的な「ベルリン国際映画祭」に出品されたということで、なおのこと気になる。 ということで、今さらながら日本の映画館で見てきました。 『夜明けのすべて』という作品。 原作は瀬尾

"スキ"に支えられる創作のまちの展望 ―― note8周年事業発表会レポート

こんにちは。ロボット劇作家の尾崎です。 noteが8周年を迎え、記念となる事業発表会に、公認レポーターとして参加してきました! note CEO・加藤貞顕さんをはじめ、各セクションの社員によるプレゼンで、noteのこれまでとこれからを見る発表会となりました。 発表会前半では、これまでnoteから羽ばたいたクリエイターや、法人・公共団体の活用事例の紹介があり、noteの街が着実に大きくなっていることが見て取れました。 クリエイターとしての「生計」「誰もが創作をはじめ、続け

「原稿執筆カフェ」に〆切前の原稿持って行ってきた!

「あの件……進捗どうですか?」 なんて聞かれると、ドキッとすることはないでしょうか。僕もその一人。そんな〆切に追われがちな物書きたちの間で話題の「原稿執筆カフェ」に行ってきました! 行ってみた!「原稿執筆が終わるまで退店することは出来ません」 ひえっ……! 「原稿執筆する人しか入店できないカフェです」 プレッシャーがすごい! ドキドキしながら店内に入ると、オーナーが迎えてくださいました。 そして、すでに執筆中のお客さんが5人ほど。広くない店内で黙々と取り組む後ろ姿を見

電車に揺られながらnoteを書く習慣

昨晩、#書く習慣 というイベントを見た。 いしかわゆきさんによるnoteライブだ。 タイトル通り、noteやブログを楽しく書き続けるにはどうしたらいいのか、というテーマ。 その中で彼女はこう言っていた。 「書くための時間を作らない」 一日一回、この時間で書こう!と用意すると構えすぎてしまうし、書けなかった時に落ち込むから、ということらしい。なるほど。 「電車の中で書いたりします」 意気込んで書いた記事が、読まれないとがっかりするけれど、空き時間に書いたものなら「まあ

「書く習慣」について、寝っ転がりながら書く

ふむふむ、構え過ぎなんだなー。 noteライブの「書く習慣」のイベントを見ていました。 こんなことを実況ツイートしていました。 スマホで見ながら、ベッドに横になりながら。 Twitterならこれくらいの気軽さでできるのに。 仕事ならちゃんとクリアできるのに。 なんで他の媒体だったり、趣味の延長線上だったりすると、構えて書こうとしてしまうんだろうなあ。きっちりとやろうとして、結局書かない、みたいなことはザラ。 noteもなかなか続かないわけです。 ファーストステップを軽

「ショートショートnote」で発想力と瞬発力を鍛えたい……!

最近、気づけばボツネタがたくさん。ロボット劇作家の尾崎です。 「noteで小説が書けるゲーム」といえばこれ。 『ショートショートnote』を手に入れました! noteの回し者ではないのですが、面白かったので布教する記事です。 『ショートショートnote』と出会った。「ショートショートnote」は200枚の単語カードが中心となる構成。 シャッフルして2枚を引き、そこに書かれた二語を組み合わせて新しい言葉を作り、物語を展開させます。 引いたカードが「タイムスリップ」「鏡」だっ

「ついやってしまう」体験のつくりかたを読んで、エンタメと人生の共通点を考えた。

『「ついやってしまう」体験のつくりかた』を読みました。 おもしろかったので、読書感想文を書こうと思います。 この記事は、前の記事に続く第2回となります。 よかったら、あわせて読んでみてくださいね。 人生もゲームも「難易度選び」が必要だ筆者は「マリオ」などを例に挙げて説明しています。 Bダッシュをするか/しないか によって到達できる距離やスピード、リスクが変わる。 目指すゴールは同じでも、そこまでの行き方や手法(=難易度)をプレイヤーが自然に選択できることが大切、と。 こ

「ついやってしまう」体験のつくりかたを読んで、やってしまった失敗を思い出した。

『「ついやってしまう」体験のつくりかた』を読みました。 おもしろかったので、読書感想文を書こうと思います。 こちらの本、2019年の発売当初に話題になって電子版を購入したのですが、Kindleの中で眠ったまま、ずっと気になっていたので積ん読解消です。 著者は、元・任天堂の玉樹真一郎さん。Wiiの開発に携わった方だそう。 そのこともあってか、本書の中では「マリオ」や「ドラクエ」のような国民的ゲームタイトルを例に、「つい遊び進めたくなるとはどういうことか」「おもしろいと感じる

庵野監督に学ぶ、憧れちゃいけない狂気と胆力

※この記事には、『シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版𝄇』のネタバレは含みません。安心してお読みください! 2021年3月22日放送の『プロフェッショナル 仕事の流儀』を見ました。 密着取材のターゲットは、アニメーション監督・庵野秀明さん。 公開中の映画『シン・ヱヴァンゲリヲン新劇場版𝄇』は、前作までの興行収入を超える勢い。 作品や監督の動向が注目される中、シリーズ史上初の密着ドキュメンタリー放送です。 Twitterでは放送中から翌日までトレンドにランクインし続け、高視聴率を記

たった一人のクリエーターと、マニアックな愛を持つファンを、地球の裏側まで探しに行ける時代

今日のnoteライブ #買ってよかったもの #BASEとnote が面白かった、という話です。 二本立てだったのですが、YouTubeライブ上で「チャンネルはそのまま」という表現を初めて聞いた気がします。笑 前半:#買ってよかったもの レポート発表会イベント前半は、noteの「買ってよかったもの」タグに集まった記事をまとめ、解説するセクション。 よく雑誌でやってる「今年のベストバイガジェット」みたいなやつですね。 この解説イベントの面白さは、単なる「レビュー記事まとめ、紹

漫画喫茶で『天気の子』を見ながら、"つながり"を考える。

1月3日、ただいま22時。 テレビでやっている『天気の子』を見ながら、これを書いている。 家にテレビがないので、漫画喫茶で。 新海誠監督の作品は好きで、積極的に追っては、繰り返し見ている。 あえて言うならば、僕は「新海信者」だ。 好きなものや、作風文体、人生観にも影響を受けるくらい。 『天気の子』も例外ではなくブルーレイを持っているし、わざわざテレビで見る必要はない……と昨日くらいまで思っていたのだけれど、今日になって急に「やっぱりテレビでも見たい」となってしまった。

劇団ノーミーツの忘年会を見て、これからのイベントと演劇を考える

オンラインで演劇をやっている「劇団ノーミーツ」のオンライン大忘年会が面白そうだったので、YouTubeで見てみました! 僕はアーカイブで追っかけながら、これまでとこれからの演劇や、オンラインイベントに思いを馳せていました。 ちなみにこの記事は、12月29日にアップしましたが、翌30日に再編集しています。2回参加できて、忘れなくて済む忘年会……! マニアックに愛を注ぐ三部構成の大忘年会で、登壇者の皆さんの口から様々な話がされるのですが、度々「共通しているな」と思ったことがあ

クリスマスの下北沢で、ド直球の恋愛モノを見た

この140文字にすべてを込めることができなかったので、もう少しだけ。 演劇の街・下北沢で、こわっぱちゃん家『余白の色彩』を見てきました。 (以下、作中のセリフの引用を含みますので、これから鑑賞される方はご注意を!) ド直球の恋愛群像劇この時期、クリスマスや年の瀬ならではの作品かもしれません。 独身男性にはなんとも勇気のいる観劇だったのですが、それを差し引いても劇場で直接見られてよかったです。 先述のとおり、テーマは"恋愛"一本。とてもシンプル。飲み込みやすい。 それでも群

ロボットと社会と、これからのコミュニケーション

noteによるオンラインイベント「ヒトとロボットでつくるこれからの社会」を見ました。 ロボットは個人的に興味の強い分野で、これこそ書き残そう!と思ったので、感想を書いておきます。 イベント詳細は以下。 YouTubeには、アーカイブ映像も残っています。 文末に掲載しますので、興味のある方は、ぜひご覧になってみてください。 わかりやすく面白く、1時間半とは思えない濃度のトークです。 アプローチの違いと、ふたりの共通点今回の企画、私にはちょっと意外に思えました。 登壇され