【エンタメ横断ニュース】ソニーとホンダの新型EVにクランチロール配信、ラブライブ!初実写ドラマ化、フジテレビがIPビジネス強化(24/9/29)
こんにちは!マンガIPのライツを担当している村田です。
今週は下記の3つのニュースを紹介します。
ソニーとホンダの新型EV、北米車両はクランチロールを車内で配信
ニュースサマリ
ソニー・ホンダモビリティ開発中のEV「アフィーラ」の車内サービス向けに、クランチロール社とパートナーシップを締結したと発表。
クランチロールを北米の車両に導入する。
分析、所感
ソニーとホンダが開発しているEV「アフィーラ」の北米車両は、クランチロールが配信されるニュースですが、似たようなニュースもソニー・ピクチャーズ エンタテインメントからありました。
メルセデス・ベンツが、ソニーピクチャーズ初の自動車向けの動画ストリーミングサービス「RIDEVU」を導入するというもの。
これはソニーが移動時間の可処分時間を奪いにきている、車をエンタメ空間にしようとしている狙いがあると考えます。
いずれ自動運転の技術が発展したら、運転する必要はなくなります。ソニーの車に乗り、ソニーのサービスで配信やプレゼンテーションを楽しんで、ソニーのアーティストのライブに行く・・・。そんな未来がいずれやってくるかもしれません。
手持ち無沙汰になった人類がエンタメを享受することを見越してのソニーの種まきがもう始まっているのです。
ラブライブ!が初の実写化
ニュースサマリ
ラブライブ!シリーズが初の実写ドラマ化。
2022年より上演されている完全オリジナルストーリーの「ラブライブ!シリーズ」新作ミュージカル「スクールアイドルミュージカル」をベースにした待望の実写ドラマ化が決定。
分析、所感
ラブライブ!シリーズは、2010年よりスタートした人気IPです。声優のライブはありましたが、初の実写化は初。
元日向坂46のメンバーの渡邉美穂さん、≠MEのメンバーの冨田菜々風さんによるW主演のようです。また、ベースになっている「スクールアイドルミュージカル」出演している元AKB48の浅井七海さん、超ときめき♡宣伝部の杏ジュリアさん等も出演。
現役、元アイドルがキャストを固めているわけですが、ラブライブ!好き、各出演者のファン、そのアイドルグループのファンなど、様々なファンダムが楽しめそうなコンテンツです。
ミュージカル作品なのでキャストによる3次元の展開がメインですが、グッズや宣伝などでは2次元イラストも使用されているラブライブ!では少し珍しい展開の仕方をしています。決まった声優がいないので、キャストが誰を
演じても批判が起きにくそうだなと思います。
ドラマのみならず、そのままミュージカルをやれそうですし、ライブもやれそうです。どのようなクロスメディア展開されるのか楽しみな作品です。
フジテレビ、IPライセンスビジネスの合弁会社設立
ニュースサマリ
フジ・メディア・ホールディングス(FMH)と、子会社の株式会社フジテレビジョン(フジテレビ)は合同会社フジ・コンシューマ・プロダクツ(FCP)を新設。
フジテレビ編成総局ビジネス推進局ライツ事業部と強固に連携する新会社を設立、専門的な人材を集めた運営体制を構築し、IP による収益機会の最大化を目指していく。
分析、所感
FMHとフジテレビが「ガチャピン・ムック」「チャギントン」といった自社保有のキャラクターを活用した IPライセンスビジネスのための合弁会社を設立。
▼FMHのプレスリリース
https://www.fujimediahd.co.jp/pdf/PB9cHI2NobRx1Vyz.pdf
プレスリリースによると、フジテレビがライセンサーという立場で、いずれはメディア展開と連動していくとのこと。
職務執行者は編成総局ビジネス推進局長の石井浩二さん。1996年から編成部にてバラエティ・アニメを担当しており、担当番組は「めちゃめちゃイケてる!」(立ち上げに参画)「とんねるずのみなさんのおかげでした」(リニューアルに参画)「ちびまる子ちゃん」「ゲゲゲの鬼太郎」など。1998年にスカイパーフェクTV!へ出向し、JスカイBとパーフェクTV!の合併による新会社立上げに参画しているなど経験豊富なベテランの方です。
「ガチャピン・ムック」ですが、皆さんも何となくの感覚としてあるかと思いますが、継続的にタイアップコラボしているIPですし、YouTubeも精力的に投稿していてYouTube登録者数は60万人超えです。本格的に力を入れれば、より伸びそうなIPな気がします。
「チャギントン」は、イギリスのLudorum plcが制作するテレビアニメですが、2017年にフジテレビが日本地域における商標権・番組制作・キャラクター・楽曲等を含む全ての著作権を取得しているので、オリジナル展開が可能なIPになっています。
また、フジテレビの自社IP文脈ですと、「秘密結社鷹の爪」で知られるDLEと共同でオリジナルIPの開発、共同事業の第1弾としてをアニメ「ぽちゃーズ」を発表しています。
テレビ局は放送収入以外のビジネスモデルを確立する変革が迫られており、番組の外販、「ラストマイル」のようなドラマからの映画化によるコンテンツビジネスなど取り組んでいるわけですが、フジテレビは強みのIPビジネスを強化するようです。
今週のニュースは以上です。分析、所感は間違っている理解や知識があるかもしれませんので、もし気づいたらご指摘ください・・・。それでは、また来週お会いしましょう!