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工務店という稼業#1(結局どこに頼めばいいのよ)

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この発信の目的は

この発信の目的は、
①この業界を皆さまに広く認知していただいたり、
家づくりの豆知識としてだったり
③社名に騙されてへんてこな業者に頼んで失敗しないような予防線として
④もしかしたら建設業に入ってくる若者が増えたらいいな

という想いで現役・工務店の人が自分の備忘録の意味も込めてぶっちゃけで暴露していくnoteです。
乱筆乱文な上、内容が違うぞおいコラってなってもTwitterからDMとか送りつけることなくどうか寛容な心で最後までご一読頂けるとありがたい。


工務店の4つのタイプ

 さて、工務店の業態は建設業の中で
建設請負業(けんせつうけおいぎょう)」という分類になる。

複数の専門工事をまとめて請負い、各業種の交通整理をしながら工事を完成まで進めていくという仕事だ。工事費へ20%〜30%上乗せして管理費という名目でお金を頂いてごはんを食べている。
建設請負業は実に様々な業態があり規模でも社名でも何が得意なのか判断しにくい。そこで客観的に見つつもぼくの独断と偏見で勝手に以下の4つのタイプに分類してみた。 

①ゼネコン型
②ビルダー型
③営業特化型
④施工特化型

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 ぼくのタイプはというと、マンションや施設や公共工事など入札で受注し手がける【①ゼネコン型】でもないし、世間一般イメージの工務店で独自企画の家が売りのあなたの街にもある【②ビルダー型】でもない。
派手なチラシを打ったり訪問販売しているリフォーム屋【③営業特化型】も違う。
ぼくは店舗もないし(いちおう事務所はある)これといった攻め営業をしているわけでもない。相談された悩みを工事で提案し内容と金額に納得してもらえたら現場管理含め完成引き渡しまでの工事一式を行い悩み解決までのお手伝いをさせていただく、
そんな業態を【④施工特化型】と、位置づけている。


④施工特化型 の役割

 一見すると、営業特化型と似ているのだが、違いは部分リフォームより少し複雑な案件だったり、オーダーメイドが多かったりする。
具体的な例でいうと、

・依頼者は50代夫婦
・1人暮らしの母を呼んで同居したい。
・寝室として1部屋、トイレ、洗面所スペースを増築したい。
・車椅子生活のためバリアフリーに配慮した作りにしたい。
・10㎡以上なので確認申請も必要。
・軽量鉄骨造に木造を接続させる。構造的に独立させる。
・現場状況は工事車両が侵入不可な80cmほどCB塀の高低差がある中庭。

営業特化型リフォーム屋さんに頼むのもちょっと違うし、ビルダー型工務店さんにとってはロットが小さい。
いわば「誰に頼めばいいか分からない!」ような大規模とも小規模とも言えない工事だが、それなりに知識と技術が必要とされるもの。こういったニーズに答えるのがぼくたちの役割だ。
 実際にこの案件は600万円で受注し無事完成した。お施主様には大変喜んでもらえた。工事期間は約1ヵ月で150万円の粗利が残った。

 その他にも、道路拡張に伴う減築工事、耐震補強工事、離れ小屋の新築など、ジャンルは様々で500万~1000万くらいのものが多い。法人の下請け仕事(マンション大規模修繕、ビルやビジネスホテルの漏水補修復旧工事)もある。オーダーメイドの工事というのは同じだ。

商流は上位の時もあれは下位の時もある。

ハウスメーカーの下請け100%で新築住宅を年間何十棟とやっている会社も施工特化型工務店といえる。ただこれはほぼハウスメーカーの組織の一部で動いていて機動力が強みなので業態は専門工事業者に近いかもしれない。


レッドオーシャンの中のブルーオーシャン。ニッチで競合が少ない

ぼくたちにとっては500万〜1000万なんて大きな金額だけれど某大手リフォーム会社の新築そっ〇りさんは参入してこない価格帯なのだろうか。
バッティングもした事がない。
あとは、東海地区でいうとリノ◯ューブさんやエイ◯デザインさんなどは自社の企画を売りにしているので②ビルダー型に分類させていただく。
こちらもタイプが違うのでバッティングしない。

施工特化型は独自の企画オリジナル商品などは特に無い。(ドヤって言うな)

※設計、デザインのみの会社は建設請負業ではないのでここでは除外する。

 この仕事、ニッチではあるが確実に需要はありしかも年々仕事は増えている。ぼくが思うには需要が増えているというよりは供給側の業者が少ないのではないか?と考える。いや単純に広告不足かもしれない。昔はいっぱいあったけど後継者もいない?
あなたの街にもきっとこんな感じの工務店があるはずだ。(あまり表に出てこないし、電話もかけにくい。)


1業種で完結するなら職人さんか専門工事業者へ頼むのがベスト

 実は、外壁塗装や部分リフォームなども日々やっているが 塗装屋さん、瓦屋さん、クロス屋さんといった「1業種」で完了するような工事は正直ぼくたちの出番は無い。調査・検討・提案・現場管理で動いた分の経費を少しいただいてあとは職人さんへお任せするだけだからだ。
信頼できる職人さんや専門工事業者さんが知り合いでいるのであればそちらへ頼む事を是非おすすめする。
 ぼくたちが力を発揮できるのは4業種以上が必要になってくるような工事だ。業種、人が増えれば増えるほど、交通整理が必要になる。
ふらっと朝顔出したと思ったらいつのまにかいなくなってて昼間何やってるか謎に包まれている現場管理者の「役割」を深堀りしたマニア向けのコラムはまた別の章でまとめたい。
(喫茶店でサボってるだけ というオチになる可能性大)


各々で役割と得意分野がある。

【④施工特化型】っぽい【③営業特化型】や、
【②ビルダー型】っぽい【④施工特化型】
もたまに見かける。このパターンは慎重に検討したい。
前者は下請けにそのまま丸投げするし、後者は設計企画力が弱い
役割と得意分野が違う会社(人)がフロントになると現場が始まってからトラブルになるケースがある。※結構よくある
細かな理由はいろいろあるだろうけどまずスタートラインでミスっているとその後もボタンの掛け違いのようなトラブルが頻発する。
ここを理解した上で業者選びをしていこう。
逆に、信頼できる会社をフロントにして完成までの安心を買うというのも大事な選択だ。

まとめ

 これから業者探しをするという方は是非この4つのタイプを見極めつつ、今の自分の悩みを解決してくれる業者はどこなのか?と考えながら探すことをおすすめする。
そうすればきっと良い業者さんとマッチング出来て「ストレス無く」「適正価格」で「品質の高い」「希望通り」のものが完成するはずだ。

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