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貞観政要について

録画していた、NHKの100分で名著「貞観政要」を見ました。残念なことに、第一話しかとっていなかったため、テレビでは一話しか見れなかったがのですが、一話目を見ただけでもとても勉強になりました。

僕の仕事は、ITシステムのインフラを担当するシステムエンジニアです。日本のIT企業(SIer)でいくつかプロジェクトを担当するリーダーとして働いています。こんな僕が、この「貞観政要」から何を考えたのかまとめていきたいと思います。

※一話を見たのち、Amazonで早速100分で名著本を購入したので、随時気づきをアップしていきたいと思います。

貞観政要とは

中国唐の貞観時代(627-649)、太宗が皇帝だった時代、国が最も安定して治められていたらしいです。「貞観政要」は、太宗の死後40-50年ののち、その時の政治で何が優れていたのかという要点をまとめた、帝王学の書籍です。この書籍は日本にも平安時代伝わり、北条氏、足利氏、徳川氏らが愛読したらしいです。

帝王学とは、要はリーダがもつべき教養です。現代でも企業の経営者やリーダの間でも読み継がれている書籍とんっています。

立命館アジア太平洋大学の学長であり、大企業の重役を経て、ベンチャー企業を立ち上げた、出口治明氏は、この貞観政要を座右の書としています。

大事だと思ったこと

(1) 部下から上司に対して物申すこと

太宗には、とても優秀な部下がいました。この部下の素晴らしいところは、太宗に大して、間違っていることやおかしいことをきちんと物申すことができたところです。また、太宗の素晴らしいところは、部下の意見を真摯に聞くことができた人間性にあると思います。

最近、仕事において「心理的安全性」が注目されていますが、貞観政要のこの教えは、まさしく、「心理的安全性」の高い状態のことです。職場、会議の場、その他いろいろな場面において、立場に関係なく、活発に意見が交わされる環境です。そこに働くすべての人が、対等で、他の人の意見を受け入れ、尊重することができる環境です。

今も昔も基本は同じなのだなと思います。人間らしく、他人を尊重すること。簡単なようで、忘れがちなことです。

(2) 部下を大事にすること

例えば、民に大して過重な労働や必要以上の税を強いるリーダであってはならないと言っています。農民が生産者なら、その国のリーダは寄生階級です。屋台骨となる国民を疲弊させることは、自分自身、つまり国を疲弊させることに直結します。

国家という大きな枠組みに限らず、これはチームやプロジェクトの運営でも同じだと思います。時に理不尽で、過剰な要求をメンバや協力会社に強いるリーダがいます。そういうプロジェクトは、絶対にうまくいきませんし、長続きしません。自分の体の一部として、メンバを思いやり、尊重することが重要です。

(3) 部下に任せること

正確に覚えていませんが、番組内での出口さんが話していた例です。「あなたは社長です。あなたは、ある部長に100万の予算を渡すので好きに使ってよいと言います。部長はそのお金で、会議机を買いました。しかしそこにあなたがやってきて、この趣味の悪い机は何だ。返品しろと言います。」この時点で、100万円の予算を渡すというシステムは崩壊しました。

このように部下やメンバに権限や裁量を渡したにも関わらず、あーだこーだいうことはシステムを自ら崩壊させてることを意味します。また、心理的安全性の面でも非常に悪い影響を与えます。部下やメンバに任せたのであれば、一貫して見守るべきです。これも非常に難しいですが、あきらめることが重要と出口さんは言っています。


#貞観政要 #帝王学 #リーダー #心理的安全性 #チームビルディング


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