クリエイティブな仕事に必要なのは、クライアントとのコミュニケーションだと思う。
クリエイターは、「自分の仕事はクオリティの高いものを作ること」と考えがちだ。そして、それは間違っていない。だがちょっと間違っている。今回は、そんなクリエイティブな仕事の向き合い方について、ちょっと雑談をしたいと思う。
思っていたものと違う問題
「思っていたものと違う(怒)」
クライアントのこのひと言によって、徹夜して作ったものが全訂正になったことが何度もある。全訂正とは作り直しのことだ。「マジふざけんな」「イメージがあるなら最初に言えよ」と若い頃は思っていた。今は違う。クライアントの気持ちも分かるようになってきた。
クライアントが欲しいのは、「作られたものが正しいものであるという確証」なのだ。
クライアントはクリエイターではない。ゆえに、ちょっと傲慢な言い方に聞こえてしまうかもしれないけれども、クリエイターの思考のもとに作られた制作物の価値は分からないのだ。しかし、相手が最終決定権を持つ経営者でないかぎり、安くはない予算を使った責任があるため制作物が価値があると胸を張って説明したい。説明しやすいように、ある程度、制作物のイメージは持っている。持ってはいるが、本業ではないので上手く説明できない。クリエイターなら察してくれるだろうと思っている。
そして、悲劇が起こるのだ。
この悲劇を回避するために、クリエイターは何をしなければならないのか。その答えは「対話」である。
制作物の価値を伝えるのも仕事
最近、僕がひしひしと感じるのは、「制作物の価値を伝えるのもクリエイターの仕事」ということだ。これは、美術館で作品について教えてくれるガイドさんをイメージしてくれると分かりやすいと思う。
クライアントはクリエイティブのプロではないのだ。なので、クリエイターの相場観を踏まえたクリエイティブ思考なんて分かるわけがない。価値がよく分からないものは評価できないのが当たり前なのだ。だからこそ、「対話」が必要だと思う。
今回制作するものは、何をゴールにしているのか。
そもそも、スタート地点はどういう状態なのか。
ギャップを埋めるために何をしなければならないのか。
その仕掛けが有効な理由は何なのか。
制作物でどういう感情を持ってもらいたいのか。
こういうことを順序だてて話していくことが大事なのだ。「私はこのようなロジックでこの制作物を作っている」「現在立てた仮説を踏まえると、この制作物は正解なのだ」ということを伝えることにもなる。
クライアントは前述したとおりの心配事を抱えているため、対話によって不安が解消される。分かっていれば、「思っていたものと違う(怒)」にはならないのだ。
クリエイターこそクライアントと直接話すべき
僕は、クリエイターこそクライアントと直接話すべきだと思う。会社によっては分業制が確立されていて、お客様と接点を持つのは営業やディレクター、制作はクリエイターと役割が分けられていることもあるだろう。
しかし、この環境ではクリエイターにはクライアントの顔が見えない。クライアントの思いが分からない。それは、何のために目の前の仕事があるのかを見誤りやすいと思うのだ。
クリエイターの仕事は、求められている制作物を作ること。それは間違っていない。だが、クリエイターとしてさらなる成長を望むのならば、クライアントの声を直接聞き、クライアントの不安を取り除き、クライアントと喜びを分かち合う仕事を目指すべきではないだろうか。
そんなことを考える今日この頃です(笑)
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