中小企業がいい人材を採用できる、とっておきのウラ技。

こんにちは、採用コピーライターのたいすくです。
エン転職という転職サイトで、14年間、超大手企業から郊外の町工場まであらゆる企業の採用を4000件以上成功させてきた私が、成長意欲のある中小企業の経営者・採用担当者に向けて採用力をUPさせる情報を発信していくnoteシリーズ。今回は「中小企業がいい人材を採用できる、採用メッセージのとっておきのウラ技」についてお話しします。
　

フツウにやったら大手企業には勝てません

中小企業は、求職者にとって知名度がほとんどありません。加えて、提示できる給与額や休日日数、福利厚生でも勝てない場合が多いです。そのため、若手20代にとって中小企業の求人は、大手企業を受ける時のすべり止めのような扱いになることが多いです。もしくは、大手への就職は無理と考えている人材の受け皿になっているんですね。

これは、採用に関わっている方なら、身にしみて分かっている厳しい現実だと思います。

つまり、大手企業と同じ土俵で戦っては絶対に勝てません。戦いかたを変えなければ状況は変わらないのです。では、どうすればいいのでしょうか。大手企業にはなくて、中小企業にしかないモノを使います。それは…

足りていないのは未完成だから、という論法

知名度、給与、休日休暇、福利厚生といったさまざまな面で、中小企業は大手企業には勝てません。しかし、中小企業の場合、ビジネスモデルが完成されていない未完成の状態である、とも言えるのではないでしょうか。つまり、これから実現する未来が採用の武器になるのです。

実際に私は、このメッセージ発信の求人広告クリエイティブで、数多くの中小企業で優秀人材の採用を成功させてきました。

未完成を武器にする採用コミュニケーションは、次のようなカタチで行ないます。

・会社が実現したい未来を語る
・その未来を創るべきと考えた社会課題を伝える
・その社会課題にどういう方法で向き合っているかを伝える
・今どこまで進んでいるかを伝える
・今の自分たちに足りていない部分を開示する
・その足りていない部分がこの採用で解決することを伝える

しかし、賢明な読者のみなさんならお気づきかと思うのですが、この方法は万能ではありません。
　

目指している未来がなければ、成長途中ではない

求職者に語れるだけの「目指している具体的な未来像」と「そこに向かっている行動」がなければ、この採用コミュニケーションは成立しません。

なぜならば、未来という今はまだないモノに魅力を感じてもらうということは、給与・福利厚生といった今すでにあるモノに魅力を感じてもらうことよりも、ずっと難しいことだからです。まさに、有形商材 VS 無形商材といった感じなんですね。

今はまだないモノに魅力を感じてもらうには、

この2つが欠かせません。

「目指している具体的な未来像」と「そこに向かっている行動」が、情報の具体性と根拠性を担保することになります。

口ではなんとでも言えます。美辞麗句を並べている採用サイトをよく目にしますが、表面的な体裁を整えただけでは、求職者の心を動かすことはできません。なぜなら求職者は言葉だけがすべっていくような文章を日々目にしているからです。本気で実現を目指している未来であるならば、すでに行動が伴っているはず。口だけでなんとでも言えることには説得力が生まれませんが、行動も伴わっている場合は説得力が生まれます。行動のあるメッセージは読み手の心に届くのです。

目指している未来とその実現のために動いていなければ、現状ただの現状であり、「成長途中」にはなりません。しかし、叶えたい未来への成長途中と言えるのならば、それは採用において強い武器になるのです。
　

未来を伝えるメッセージのメリット

一方、この採用メッセージのメリットは、幹部候補採用に効果的という点です。経営者が実現したい未来を伝えて、それを実現させるプロセスに参加したいという人が応募する採用コミュニケーションになっているからです。会社の方向性にコミットした人材採用を実現できます。

ですので、

と思います。

採用にかぎらず会社経営においても、従業員の心をベクトルを同じ方向に向かせるために、未来を描くことは有効だと思います。ただし、ここで描く未来は、経営者自身が心の底から「実現したい！」と思えるようなものであり、多くの賛同を得られるものであるべきで、それを自力で考えていくというのはかなり難易度の高いことなのも事実です。

私が所属している株式会社think shiftは、そういうお手伝いもしている会社なのですが、そのあたりの話はまた別の機会に。

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