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デザインコンペ 応募の注意点

皆さん、こんにちは。
プロダクトデザイナーの三島です。

今回は、デザインコンペに応募するときの注意点について話していきます。

何も知らないまま、応募してしまうと失格扱いになったり、後々不利益なこと、不利なことが起きてしまうことがあります。

応募するときに注意すべき点

①知的財産権

多くのデザインコンペでは、以下のような文言が書かれています。

•受賞作品の日本及び世界の全ての国の特許、実用新案、意匠、商標、著作権(著作権法第27 条及び第28 条所定の権利を含む)に関する全ての権利は主催者に帰属するものとします。また、応募者は受賞作品に関し著作者人格権を行使しないものとします。尚、上記権利の譲渡対価は、主催者規定の受賞賞金をもって充てるものとします。
•受賞作品以外の応募作品の知的財産権は応募者に帰属します。

つまり、多くの日本のデザインコンペでは受賞作品の知的財産権は、賞金を代価に主催に譲渡するのが一般的です。権利を自分で保有した場合は、コンペに応募するべきかどうかをまず考えましょう。

また、大体がこの3パターンに分かれます。
応募作品の作品に関する権利は、主催者に帰属する。(危険)
受賞作品の作品に関する権利は、主催者に帰属する。(注意・一般的)
受賞作品の作品に関する権利は、デザイナーに帰属する。(良心的)

最も注意すべきは、「応募作品の作品に関する権利は、主催者に帰属する。」場合です。この場合は応募した時点で、作品の権利は主催者に渡ってしまう最悪のパターンで、注意して確認したほうが良いです。

また基本的に作品に関しては、応募者自身で権利保護をする必要があります。どうしても真似されたくないアイデアは、先に意匠権などの権利を抑えたほうが良いかと思います。(費用が掛かりますが)


②未発表

さらに大部分のデザインコンペには、以下の一文が書いてあります。

「応募作品は、国内外未発表のものに限ります。」

つまり、どこかで公開した作品は応募できないということです。

既に展示会で発表したものや卒制で発表したもの、他のコンペティションへ応募された作品の応募は認められないことが多いです。この文が書いてある場合は、そのデザインコンペのために新しく考えたデザインを応募するようにしましょう。

また基本的に他のデザインコンペ等への二重応募は認められていません。つまり、同時期に同じ作品を応募することはできないという意味になります。


③制限

デザインコンペには、色々な制限がある場合があります。制限を超えて応募すると、全作品失格になる可能性もあるので、注意しましょう。

・複数応募可能か、一作品のみか
・日本人のみか、国籍は関係なしか
・グループ応募は可能か、個人のみ
・年齢制限はあるのか


④提出物について

提出物の応募形式が守られていない場合、応募は無効になるので、注意が必要です。デザインコンペの場合はA3サイズ、1枚は共通していることが多いです。ただ縦か横はコンペによって異なり、必須要素も違います。

必須要素では、以下のものが共通しています。
【作品タイトル・コンセプト・作品イメージ・寸法入り三面図】

・紙媒体か、デジタルか
・メール応募、ウェブ応募、郵送応募
・郵送なら必着か、消印有効か
・ファイル形式はJPEGか、PDFか
・容量は、2MB以内か、5MB以内か


曖昧な点や不明な点があったら、主催側に連絡してみましょう。
皆さん優しく丁寧に答えてくれます。

こちらでサポートして頂いたものは、日本の伝統工芸・モノづくりのために使わせて頂きます。