エコやSDGsを売りに出してる商品は、機能やデザインにおいては既存の劣化版?

SDGsが掲げられるようになってから、エコ素材を使用した商品やエコ機能を持つ商品がより一層増えてきました。

身近なところで言えば、エコバッグ。

ビニール袋が有料化になってからは、エコバッグを持つ人が増えてきて、今では当たり前のようにマイバッグを持っている人が増えました。エコを普段から意識するようになると言う点では、非常に良い変化だと感じました。

一方で、ビニール袋は実際の環境負荷が少なく、全国の自治体のゴミに占める割合が0.4%でしかないという結果もあります。さらにエコバッグを作るのに、レジ袋50枚の分のCO2を排出するので、なるべく長い間使わないと意味がないと言う話もあります。

プラスチック製品=悪というのも違和感を感じます。例えば、使い捨ての商品や直ぐに劣化する商品が良くないわけで、十年使えるプラスチック製品なら環境にも良いと言えます。

そして、本題に入ります。

エコやSDGsを売りに出してる商品は、機能やデザインにおいては既存の劣化版が多い気がします。なんでか、機能もエコ、デザインもエコを押している感じで、いまいちな商品が多く感じます。


これにはいくつか要因が考えられます。
まず言えるのはエコ素材は、開発発展途上。

通常の素材に比べて、倍の値段がします。開発途中、完成したばっかりなので、元々の製造コストも高いです。加えて、使っているメーカーも少ないので、コストがどうしても高くなってしまいます。

素材は一般的に使っているところが増えれば増えるほど、原料の製造コストが下がっていく傾向があります。


エコ素材には制約が多いです。

あまり知られていませんが、エコ素材は素材としての弱点が多いです。例えば、環境・自然に優しい一方で、強度が弱かったり、耐久性が無かったり、傷つきやすいなどの弱点があったりします。

そのため、機能面やデザイン面においても、その弱点を補うための設計になっている場合があります。そのために、既存の劣化版に見えてしまうことがあります。


エコやSDGsを意識しているのが当たり前の良い商品を作る。

これから作るべきは、エコなのに良い商品です。

将来的にエコ素材へのノウハウや知識が積み重なっていくことで、エコ素材でも通常の素材のようなデザインや機能が可能になってきます。

ただ制約のなかで商品開発するのがデザインですので、今現在のエコ素材でもそれが十分可能だと思います。エコ素材を観察し、よく研究し、それに適したものをデザインしていくことが求められてくるかと思います。

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