ギターを抱いた渡り猫

コバーンの手下、あのニボシ臭いハチワレどもの頭をあニャあきチーズに変えてやったのは、ここニャン年かで二番目に気分のいい出来事だったが、(一番目がニャニかって?あんたみたいないい猫とこうしてお話しできてることかもニャ)そのおかげで、町から町へ、渡り鳥ならぬ渡り猫、ってわけさ。まあ、俺には幸い相棒のこいつがあるからニャ、こいつをかきニャらしながら、甘い歌の一つでも口ずさめば、とりあえず食うものと宿に困ることはニャいってわけよ。―――そんな丸っこい指でギターが弾けるのか、って言いたそうだ。ニャんでって、顔にそうかいてあるニャ。それじゃあ、死に行くものへのレクイエムってことで、一曲いかがかニャ?

”死に行くもの”ってどういう意味かって?そりゃ決まってる。一曲やり終わったその瞬間、もう一方の相棒があんたを新しい穴あきチーズに変えちまうって意味さ、殺し屋さん。さ、わかったら楽しみニャ。人生最後の一曲だぜ。

【続く】

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タイラダでん
そんな…旦那悪いっすよアタシなんかに…え、「柄にもなく遠慮するな」ですって? エヘヘ、まあ、そうなんですがネェ…んじゃ、お言葉に甘えて遠慮なくっと…ヘヘ