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字を綺麗に書くための4つのポイント

こんにちは。金子です。

今回は、字を綺麗に書くための4つのポイントについてご紹介します。

4って数字が好きじゃないので5つの方が良かったんですが、”◯つのポイント”ってタイトルの本、大概同じような内容をちょっと表現変えて無理に内容をかさ増してる感じがめちゃくちゃ嫌いなので、シンプルに重要やと思うポイントのみをまとめました。もし、4つは多いなと思う方は、これからご紹介する、上2つのみでいいです。残り2つはちょっと難しいので。

============================ ここからが本題

私は、昨年から本業の傍ら、単発・不定期で書道教室を開いているのですが、1時間半の講座中で、”自分の名前”を練習してます。

日本人は、世界中の中でも「ひらがな」「カタカナ」「漢字」と3種類の文字を使う、世界で唯一の民族で、めちゃくちゃ、た〜〜〜くさんある文字の中で、「なぜ、自分の名前」なのか?

皆さんもご存知の通り、現代社会では文字を書く機会がとんでもなく減り、ほとんどパソコンやスマホで打つことがほとんど。なんなら、打つことすらせず、喋るだけでスマホが欲しい情報を調べてくれたり、文字を書き起こしたりしてくれます。そんな現代において、皆さんも経験があるかと思いますが、「社会人になると結婚式の招待状を書く時」、「ご祝儀をわたす時」、「婚姻届を提出する時」、「大きな買い物をする時」など、人生の節目の大切な時は、いまだに手書きのことが多いですよね。


別に印刷して書くことがダメだと決められているわけではないですが、そういった場面では手書きの人が大多数。

機会文字を選ばない理由。例えば

・機械文字では気持ちが伝わらないから
・書くこと自分の気持ちが伝わるから
・書く行為によって、自分の決意を再確認できるから

など、わざわざ言語化する必要もないですが、そういったことが裏に隠れているのかもしれません。

書道の講座はまだ始めたばかりなので、参加してくださる方はまだ少ないですが、参加される方は皆さん、そういった大切な場面や、仕事の場面で自分の名前を書くときに、「綺麗じゃなくて恥ずかしいから、少しでも上手く書けるようになりたい」という動機があって、参加してくださっています。

今回は、講座で教えている最も重要なポイント2つと、+3つのポイントご紹介したいと思います。

1. 上げたら下げる

これは横線を書くときのポイントなのですが、横線を書くときによくある悪い癖が

①まっすぐ線を引く
②上げたら上げっぱなし

この2つが字を美しく見えなくさせている悪いポイントです。
具体的にどういうことか。写真を見てましょう。

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こうして写真で3つを比較すると一目瞭然ですよね。ちょっとしたコツを知っているか知らないかで、こんなにも字の見え方が変わってきます。ただ、”たったこれだけの違い”を書くことが、結構難しいんです。このコツは、講座の冒頭で必ず説明するんですが、ほぼ100%上げたら上げっぱなしで書かれます。それだけ、数十年間かけて身体に染み付いたものは離れないということです。ただ、そういった癖が身についても、ポイントを意識して練習すれば必ず改善されます。

2. 左は長く・右は短く

これも1番同様、講座の冒頭で必ず説明する内容です。
これも横線を書くときの話なのですが、”木偏”のような、横と縦の線が交差している時の横線の話です。

よくある悪い癖は

①左右の長さが一緒
②もっと最悪なのは、左が長く・右が短い

この2つが字を美しく見えなくさせている悪いポイントです。
こちらも具体的にどういうことか。写真を見てましょう。

画像2

写真で3つを比較すると一目瞭然ですね。これも1と同様に、たった少しの違いなのに、ほぼ100%これを意識して書けません。ですが、これを意識して練習すれば必ず改善されます。

3. 図形の組み合わせを意識する

文字は複数の”線”を組み合わせて形を構成していますが、”線”で捉えず、”面(図形)”で捉える、ということです。これもどういうことかわかりにくいので、写真で解説していきます。

画像3

このように、複数の線を組み合わせた結果、長方形、平行四辺形、三角形などの箱に上手く収まるかどうかを意識してみてください。画数の多い文字については、いくつかの図形を組み合わせて考えます。


ただ、複数の図形をどうやって組み合わせるのが正解なのか?ということについては一定の法則がある訳ではないので、そこが難しいところです。当てはまる可能性が高いのは、同じ大きさの図形を組み合わせるのではなく、"少し極端に"大きさの異なる図形を組み合わせることです。同じ大きさの図形を組み合わせると”強弱”がなくなってしまい、違和感が生まれます。


4.空間を意識する 

この”空間を意識する”って結構ハードル高いです。身も蓋もない話になりますが、どれが良くて、どれが悪いかっていうことをそもそも判断できない可能性が高いです。(そもそも良し悪しの基準となるものが、ご自身の中で確立されていないので・・・)
というのも、1・2で紹介したような多数のケースに当てはまる、分かりやすい共通項ではないからです。どういうことか、これも写真で説明します。



この写真を見て、”空間を意識する”ことが大切だということは分かっていただけたかと思いますが、文字の形によってケースバイケースで、一律に判断できるものではないですよね?なので、空間を意識するのは比較的ハードルが上がってしまいます。

ただ、分かりやすく、共通うする例外もあります。

偏(へん)と旁(つくり)で構成されている文字です。

偏と旁の間の空間は
”詰めすぎない”
”離しすぎない”

ということが重要です。

画像4

これは、教えてるときに気づいたポイントです。偏だけ見たら上手く書けている。旁だけ見ても上手く書けている。じゃあ、全体を見た時に、何で変に感じるのか?と考えた時に、この偏と旁の間の空間が微妙に、詰めすぎだったり、離れすぎだったりしたことで、違和感を生んでいました。しかも、この違和感を生んでいるのが、”たった1mmの間隔の違い”だったりします。1mm位置を変えるだけで、バランスの取れた綺麗な文字に変わります。


以上4つが、字を綺麗に書くための重要なポイントでした。


ただ、一つ大きな問題があり、「いくら理屈でわかっていても、書けない可能性が高い」という問題があります。これは、皆さんのことを馬鹿にしているとか、そういう話ではなく、”違いに気づけない可能性が高い”ということです。”違いに気づけない”とは、どういうことかと言うと

”綺麗な文字の基準となる具体的なイメージ”が、頭の中に刷り込まれていないのでそもそも比較することができない”

といった感じです。


なので、一番手取り早いのは、誰かに習うということです。


習う過程でたくさんを指摘を受けて改善していくことで、”綺麗な文字の基準”を刷り込んでもらいます。頭の中に刷り込みができてくると、綺麗にかけなかったときに”違和感”を感じます。この違和感を感じることができる、センサーを身につけ、かつそのセンサーの数をたくさん増やせることができれば、改善のスピードは加速するはずです。

これは書道に限ったことではなく、スポーツや格闘技、学問など、あらゆることに精通していることです。

ただ、”違いに気づけない”と書かずに、”違いに気づけない可能性が高い”と書いているのは、本気で独学で学んできるようになる人はいるので、あえて”可能性が高い”と書いています。ただ、大多数の人は”好きなこと”ではないので、できない可能性は高いと思っています。


字をきれいに書きたいな〜・・・って思ってる人は、少しでもいいので、誰かに習うことをお勧めします!!

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