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「大学に行く価値があるのか」という疑問と、「就活のあり方」に対する疑問

昨日、大学時代の友人Aの結婚式に参加した後、寝る前に友人Bと少しそのような話をしました。

私と友人Bの見解は、「大学に行く必要はほとんどない」ということで一致。「なぜ多くの企業は高卒ではなく、大卒を優先して採用するのかが、とても謎」という意見も一致。

ここからは私見です。

「大学に行く必要はほとんどない」と考える理由は、下の3つの点です。

ちなみに私の経歴
・立命館大学 理工学部卒業
・大手企業に総合職で就職
・仕事に嫌気がさして1年後に、NPOに転職
・社会人3年目で結婚
・その時から、本職の側、書道家として細々と活動している
・書道の勉強をしたいと思い、通信制の大学の資料を取り寄せるも、高くはないが安くもない金額なので、どうしようか迷っている途中。(本職を書道家にすることも検討中)


① 大学で学んだことは、仕事ではほとんど役に立たないから

この点については、多くの人が同意するのではないかと思います。もちろん、国家資格が必要な職業の場合、大学で学ぶことは有効な手段だと思いますが、そういうケースを除けば、大学で学んだことは、ほとんど役に立ってないと思います。(少なくとも私は、大学生の期間に学んだことはたくさんありましたが、学校で学んだことは全くと言っていいほどありません。)

文系の学生が、就職先でプログラミングを1から教わって仕事をしている人もいますし(納品される商品のクオリティはよくわかりませんが・・・)、それなら、まだ変な型が付いていない、高卒の人を雇って育てた方が伸び代があるんじゃないかと思います。

営業職も、大学の専門性なんて1ミリも役に立たず、営業で数字を獲得するために必要なノウハウは会社ごとにある程度蓄積されていて、それを会社の研修や実戦で身につけていく形式が大多数だと思います。

映像制作やマーケティングなんかも、結局のところ仕事で使えるレベルのスキルを大学生で身につけている人なんてほとんどおらず、稀に仕事で使えるほど有能なスキルを身につけている人もいますが、そういう人は「天才」「自分で勉強・実践を通して身につけることができる優秀な学生」「身近な人にプロフェッショナルがいて、指導してもらっている」の3パターンくらいに分類されるのではないでしょうか?(エビデンスはないです)

教養を学ぶことも、わざわざ高い学費を払って大学で学ぶ必要もないと考えます。


② ガクチカが、良くも悪くも変なこだわりを形成してしまう

少し迂回して話を進めます。少子化に伴う労働人口の減少で、新卒の売り手市場が続いています。転職市場も同様。私自身もそうでしたが、”自分のやりたいこと”がやれない会社には、早く見切りを付けて辞める若者はかなり増えているはずです。(これもエビデンスはないですが、大学生との接点が多い仕事をしている関係上、卒業生と話をすると転職している人が多い印象です)

大学生活は人生の夏休みだとよく言われますが、時間に余裕がある人は、自分のやりたいことに一生懸命取り組んでいると思います。
→いわゆる、ガクチカ(学生時代に力を入れていたこと)

・自分のやりたいこと
・会社の理念、事業、求める人材

就職活動では、おおよそこの2つがマッチするように周囲の大人たちは誘導しているはずです。就職活動の早期化も相まって、熱心な学生であれば2年生くらいの時から、自己分析を通して”自分のやりたいこと探し”をスタートし、”やりたいことができる会社”はどこか、と必死になって探しています。

大学生活で好きなことを、やりたいように自由にやれる環境があり、かつそれらを評価してもらえるように、ガクチカをベースとした自己PRのポイントや自分のや
りたいことの骨子を組み立てる。

これらのプロセスを通じた”仕事をすることに対する高い期待値調整”こそが”変なこだわりの正体”だと考えています。

ただ、就職すると「どれだけ利益を上げられるか」が最優先になるので、本人のやりたい、やりたくないは、二の次、三の次。雇用されて、お金をもらっている以上、自分のやりたいことを、すぐにはやらせてもらえません。

このような現実を受け止められず、色々と悩んだ末に行き着く結果は、上手くマッチングできなかったことが問題で、”自分のやりたいことのできる会社は絶対にある”

そう信じて、転職するのが今の若者。加えて、売り手市場なことも相まって、ポンポン若者たちは見切りをつけて仕事を辞めていくのだと推測します。

ちなみに、2019年度の1人あたりの平均採用コストは
新卒採用 93.6万円
中途採用 103.3万円
(2018年度の新卒採用71.5万円、中途採用83.0万円と比較して増加傾向)

【リクルート就職白書2020参照】https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2020/06/hakusyo2020_01-48_up-1.pdf

企業からすると、採用に多額の資金を投じているのにも関わらず、数ヶ月、1年、2年で辞める人が続出すると、かなりキツイはずです。

それなら、変な癖のついていない、高卒を採用した方が良いのではないか?と思うのですが、なぜそうはならないのでしょうか??本当に謎です、、、

③コスパが悪すぎる上に、多くの人にとって負債にしかならない

▼私立大学の文系
 平均約412万円
▼私立大学の理系
 平均約600万円

【大学進学 学費ナビ】https://www.gakuhi-navi.com/article/vol03/

本学生支援機構の「令和2年度 学生生活調査」によると、奨学金を受給している学生の割合は、
大学(昼間部)で49.6%
短期大学(昼間部)で56.9%
大学院修士課程で49.5%
大学院博士課程で52.2%

【公益財団法人 生命保険文化センター】
https://www.jili.or.jp/lifeplan/lifeevent/761.html#:~:text=日本学生支援機構の,%となっています%E3%80%82

日本学生支援機構の奨学金を利用した人の借入総額
「200~300 万円未満」 (25.8%)
「100~200 万円未満」(19.5%)
「300~400 万円未満」(17.0%)
「400~500 万円未満」(12.1%)
平均額は 310.0 万円、中央値では 278.6 万円となっており、「500~600 万円未満」(5.0%) や「600~700 万円未満」(1.3%)「700~800 万円未満」(1.4%)など、総額が<500 万円以上>に達している人も 1 割ほど

【労働者福祉 中央協議会(奨学金や教育費負担に関する アンケート報告書)】https://www.rofuku.net/document/2022_scholarship_survey_full.pdf

理由①に記述の通り、仕事で何の役にも立たないことに、借金をしてまで、400〜600万円を支払うことに違和感はないでしょうか?

国公立や有名な私立大学とかなら、「ネームバリューがあることで就職活動が有利になる」「その大学の卒業生ネットーワークに価値がある」などの利点があるかもれませんが、就職活動で学歴フィルターで切られてしまうような誰も知らない大学に、そこまでの大金を払う価値が果たしてどれだけあるのでしょうか。

仮に人生の夏休みを手に入れたいのなら、大学へは行かずにバイトをすれば自由に4年間を過ごせますし、そのまま就職をすれば、奨学金という名目の大きな負債を抱えることもなく4年分の収入も手に入ります。

その後、いろんな経験をしてから、◯◯についてしっかりと勉強したい、と心の底から思えるようになってから、大学に進学したらいいと思います。

ただ、こういう意見を出すと、高卒・短大卒、大卒・大学院卒で年収が全く異なるので、せめて大学は卒業した方がいい、という人がいると思いますが、高卒でもガッツリ稼いでいる人もいれば、大学院まで出たのに望んだ仕事に就けず、さほど稼げず苦しい思いをしている人もいると思います。最初に入り口では、確かに差はありますが、結局は仕事に就いてから後の、その人の頑張り次第だと思うので、年収が少しでも良くなるためだけにわざわざ大学に行くのは、どうなんだろうな?と私は思います。(就職活動を大学生の後半で、一律にスタートすることや、「株式会社に就職する」という、ほぼ一択の選択肢しか提示されない今の就職環境にも、とても違和感を覚えるのですが、そこに触れると話がややこしくなるので別の機会にでも)

以上の3つが理由になります。

こう考えるようになったのは、私の経験を踏まえた上での見解です。

まとめ

多くの人が、良い高校に行って、良い大学に行って、良い企業に就職して、安定した生活を過ごす・・・という昭和〜平成の価値観を未だに引きずっていると私は思っています。その結果が、上記のような状況を引き起こしているとも考えています。そんな考え方をぶっ壊したいと思うのですが、、、こういうところで吠えるのが精一杯です。

自己肯定感が低い、自殺率が高い、などのことも絡んでくると思うのですが、ここでは話しきれないのでまたどこかで。


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