【何が違う?】tailor P-caféの織りの魅力
即興で織るアートのような織り、さをり織り。
織る人によって様々な魅力のあるこの織りですが、
その中でも私達の織りの魅力って何だろう?
私たちの手織りは主に障害のある方が織っています。
スタッフも織るのですが、彼・彼女らが織るものは圧倒的に違うと感じます。
今更ですが、ここで少し私自身の自己紹介をします。
私は、子供の頃から絵が好きで、芸術大学に進学し絵や写真などの作品づくりをしてきました。(さをり織りに関してはまだまだヒヨッコ)
物作りを続ける中で、作品のクォリティ、深みを決める何か、
何となく見えてきました。
それは「作為性を感じない」ということです。
絵の世界では、「迷ったり悩んだりしているのは絵に出る」と言います。
これ、手で作るものはだいたい出ます。
書や絵、陶芸や、縫うのも、織るのも…
「うまく作りたい!」とか「これでいいのかな…」
みたいな技術的迷いもそうですが、
「カッコ良く見せたい!」とか「褒められたい」とか
「モテたい」とか「可愛いと言われたい」みたいなものも透けて見える。
すると感じるのは、この作品で何を表現したかったか、ではなく
作者自身の欲望です。
いや、思うのはいいんです。
でも透けない方がモノには説得力が出る。
何ならその思いそのものというか、
その思いを持つことによる後ろめたさや恥じらいなどの
ねとっとした黒い気持ち、それを隠したいという気持ちが透けるんです。
その黒くねとっとしたものが、彼・彼女らにはあまり感じられない。
思ったとしても、
ただただ「モテたい!」というピュアな気持ちが出てくる。
欲望すら、原始的でアニミズム的な強さに昇華されています。
だから彼・彼女らの作品は、強く鮮やかな圧倒的なパワーを持つ織りものに仕上がってくるのです。
ぜひ私たちの手織物を見て、触れて、そのパワーに
励まされてほしいです。
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