KoreanKillerの苦悩(LMS編)

ほかの地域は以下のリンクから
NALCS編
EULCS編
LPL編


NA、EU、LCK、LPLと比べるといかんせんLMSの知名度は少し低いのかなという印象を受ける。しかし彼らは決して弱い地域ではない。

しかし今年はLMSという地域にとってはとても苦しいWCSとなってしまった…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


LMSという地域が発足したのは2015年から。その前まではGPL(現在の東南アジアリーグ)に所属していた。そこから台湾・香港・マカオが抜け、その三地域によって発足されたのがLeague of Legends Master Series。通称LMSだ。

このLMSの歴史を語るうえで絶対に外すことのできないチームがある。
Flash Wolvesだ。LMSが発足した年、2015年こそは優勝を勝ち取れなかったが、2016年から今に至るまでLMS地域でずっと優勝し続けている。現在LMSを6連覇している最強チームだ。

一強ともいえる圧倒的な強さを持っているFlash Wolves。彼らは毎年世界で結果を残そうと挑戦し続けていた。
圧倒的強さを見せつける彼らも毎年のようにロースターを変えてきた。
今年はtopに2018年から加入したHanabi。jgにスタープレイヤーKarsaの後釜として、EU2部で活躍していた韓国人選手のMoojin。midにはもはやFlash Wolvesの顔とも呼べるMaple。botには安定したプレイを見せるBettyとゲームメイクの得意なSwordArt。この5人でLMSを戦ってきた。

今までmidとjgのシナジーでゲームを作ってきたFlash Wolvesとしては、Karsaの後釜として入ったMoojinがどれほどのパフォーマンスを見せてくれるかでチームとしての強さが変わってくる。
そしてMoojinはKarsaにも引きをとらない素晴らしいパフォーマンスを見せてくれた。

そんな彼ら…いやLMS地域全体かもしれないが韓国に対して高い勝率を叩き出している。またの名を「KoreanKiller」
その実力をWCSで見せてくれる。はずだった…

結論から言ってしまえば惜しいところまで行っていた。しかし格下であろうPVB相手に落とす試合などがあって結局3-3でグループステージを終え、タイブレークでG2に負けてグループ敗退となった。

あと一歩が届かない。彼らが強いことは知っている。しかしあと少しが…

つい先日、Moojin、Maple、SwordArtがFlash Wolvesを離れるという英語の記事があがっていた。

彼らがWCSで日の目を見る日は来るのだろうか。多くのLMSのファンたちが彼らが世界で花開く日を夢見ている…


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


どうしてもLMS≒Flash Wolvesというイメージが強く残るせいでほかのチームにスポットライトが当たることは少ない。

そんな中でも今回WCSに初参戦したMAD Teamは2018年からLMSに参入したチームだ。正確にはahq fighterからロースターと出場枠を購入する形での参戦となった。メンバーもそのままでtopにLiang、jgにKongyue、midにUniboy。botにはWayi SpiderからBreezeKを獲得しLMSに挑んだ。

全員が2部上がりのプレイヤー。Breezeは一時期Flash Wolvesにいた時期もあるがわずか1シーズンのみ。一年目のチームとしては降格しなければ御の字というところだろう。

そう考えたらMAD Teamの一年目の結果は輝かしいものといえよう。春はシーズンを4位で終え、プレイオフでは3位。夏のシーズンは決勝で敗れたものの2位。無事にchampionship pointでWCS出場を決めた。

しかし、いかに1年目のチームが国内リーグで躍進しようとも、世界の舞台はそう甘くはない。彼らはグループステージを0-6というあまりにも悲惨な結果で終えた。

そこはやはり経験の差というべきか。同じグループにいたKT、EDG、TLはいずれのチームも世界という舞台を知っている。こればかりは1年目のチームには荷が重かったといえよう。

しかし、0-6という結果だったが、試合の中にはプレイヤーの可能性を感じさせるプレイも垣間見えた。

どうしても1年目で大躍進を遂げたチームはその後失速してしまう傾向があるが、彼らがそうならずに再び世界の舞台に帰ってくることを祈るばかりだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


昨年からLMSに3枠目のWCS出場枠が与えられた。2016年までは夏の優勝チームと春夏のchampionship point最多獲得チームがWCSに出場していたが、去年からはRegional Finalが行われるようになった。
その新たに与えられた三枠目を獲得してWCSの舞台に乗り込んできたのがG-Rexというチームだ。

彼らもまたMAD Teamと同じで今年の春からRaise Gamingの出場枠を購入する形でLMSに参戦してきた。

ロースターはRaise Gamingからそのまま持ってきた選手もいれば、新たに韓国人選手の獲得も行った。
topとsupportにはRaise Gamingから変わらずPKKoala。jgにはWayi Spiderから獲得したEmpt2y。そしてキャリーのポジション、midとadcには韓国人選手のCandyStitch
特にadcのStitchは昨年までSSG(現 GenG)のサブadcとして籍を置いていた。この新たなmidとadcを中心にチームを組み立てていった。

三枠目ということでプレイインからの出場。今年はほかのプレイインから参加するチームが豪華だったため、WCSが始まる前はあまり印象に残っていなかったし、実際G-Rexというチームについて詳しく調べもしなかった。

しかし彼らはプレイインステージで圧倒的な力を見せてくれた。

LCLの名門Gambit Esports相手にも圧倒的な力で勝利をつかんだ。特にbot duoの強さにはとてつもない可能性を感じた。プレイインノックアウトステージも危なげなく突破し彼らはWCS本選への出場を決めた。

BotのStitchとKoalaがどこまで戦えるのかとてもワクワクしていた。

しかし彼らが放り込まれたのは悪魔のグループD。FnaticとInvictus Gamingを相手にするにはきつすぎた。唯一戦えるかと思われた100T相手にも勝つことはできず、彼らの初めてのWCSは0-6という結果で終わった。

プレイインでは可能性を感じさせてくれたが、やはりこれが世界の壁の高さなのか。MAD Teamと同様、一年目でここまで来たことは誇るべき結果だ。ここでへこまず、この経験を生かして来年以降も再びこの舞台に戻ってくることを祈ろう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


だいぶ急ぎ足になったがLMS編を書いてみた。

どうしてもほかの地域と比べると情報が少ないので、分量も少なくなってしまったがそこは許してほしい。

次回はLPLの予定。なんか書きたいこと増えてきてはいるのに書く時間がないのでもどかしい…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?