「NA Last Hope」の躍進(NALCS編)

どのようにWCS2018の感想を書こうか迷っていた。
グループごとでもいいし、好きなチームのことを書いてもいい。

いろいろ悩んだ結果、リーグ毎に書いてみようという結論に至った。

DFMの試合についても書きたかったが、日本代表の試合は見ている人も多かったと思うので割愛。
(といいつつタイミングを見て書くと思うが…)

ほかの地域はこちら
EULCS編
LMS編
LPL編


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今年のNALCSはフランチャイズ化により、入れ替え戦がなくなった。
また、新たに参入してきたチームやフランチャイズ化の影響で解体となったチームがいることで多くの選手の移籍が発生した。

その多くの選手が移籍した中で、ロースターを一新したチームが今回のWCS2018にNALCS1位として参戦したTeam Liquidだ。

NALCSをずっと見ている人なら、Team Liquidといえば中堅のチームという印象が強いだろう。
しかし、NALCS2018はTeam Liquidの年だったといえる。

TSMからNA No.1 adcとの呼び声も高いDoubleliftを獲得すると、フランチャイズ化の影響で解体となったImmortalsからXmithie、Pobelter、Ollehを獲得。
そしてCloud9からtopのImpactまでも獲得した。

Xmithie、Pobelter、Doubleliftの並びを見ると、2015年のCLGを彷彿とさせる。

メンバーだけを見るとNALCS優勝を十分に狙えるメンバーがそろっており、シーズンは実際その通りとなった。
spring season playoff、summer season playoffともに優勝を手にしてみせた。

しかしというか、毎年恒例というか、NALCS1位のチームは期待されても世界で結果を残せないのが常なのである。

TeamLiquidはGroupCに参加。KR1位のKT Rolsterがいるので1位抜けは厳しいグループだが、EDGとの2位争いに勝てば抜けられるだろうという予想のもといざグループステージが始まると1週目は1-2という結果。そしてDay7Game4の結果でTeamLiquidのグループ落ちが確定した直後のEDG戦で勝利。それをはじめからやってくれと…

WCS全体を通して、試合内容も決して良い内容とは言えず、NALCSで出していた実力を発揮できていない印象を受けた。
MSIの時にOllehが「酒たくさん飲んでメンタル弱いの克服したぜ!」みたいな発言してたけど、なんともうーん…って感じだった。

もちろんプレイヤー一人一人の実力はあるので長い目で見て世界で結果を残せるようになってほしい。というか私がDoubleliftファンボなので頑張ってほしいという偏見もこもっている。

NALCS1位が世界で結果を残せるのはいつになることやら…


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TeamLiquidは昔からNALCSで戦っているチームであるが、先ほど述べたようにフランチャイズ化により今年から参戦したチームもいくつかある。
そのうちの一つが今年のWCSにNALCS2位として参戦した100 Thievesだ。

元KT Rolster BulletsのSsumdayRyuを筆頭に、supportにaphromoo、JungleにAnDa、adcにCody sunというメンバーを引き下げNALCSに参戦した。

新しいチームということもあってか、spring seasonは勢いのままにシーズンを1位で抜けるも、playoff決勝でTeam Liquid相手に0-3で敗北した。

summer seasonは少し対策されたこともあってか、春ほどの勢いはなかったが、それでもシーズンを三位で終える。しかし、準決勝でまたもやTeam Liquidに敗れ夏は三位という結果に。

春夏のchampionship pointのおかげでWCS出場を果たした。

しかし、どうしてもチームとしての強さはTeam Liquidにはかなわないし、WCSに出場するほかの地域のチームと比べても見劣りするという印象を受けてしまい、WCSで結果を残すこととはほとんどの人が期待していなかったと思う…

結果から言ってしまえば、グループステージを3位で終え、グループステージ敗退。この結果について異議を唱えるような人もきっといないだろう…

また、WCSが終わった後に見てみるとGroupDにFnaticとInvictus Gamingがいたので一番地獄のグループだったともいえる…

WCS中の100Tはお世辞にもいい試合をしたとは言い難く、特にmidのRyuの調子がとても悪かった。来シーズンもあの調子の悪さが続くようならRyuに外国人枠を使うのはいささかもったいない気もする。
1年目のチームということもあり、まだまだチームとして足りない部分はあるが、これからが楽しみだ。


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NALCSという地域は世界で結果を残すことができないのか?

このように問われれば、過去の結果から総合的に判断してもYesと答える人が多いだろう。

ただ一つ。Cloud9というチームを除いては。

Cloud9といえば、TSM、CLGと並んで黎明期からNALCSで活躍しているチームの一つで、ファンも多い。

今年のCloud9はTeam LiquidにtopのImpactを引き抜かれたあと、もともと2部リーグにあったeUnitedというチームからLicoriceという大型新人を獲得した。同様にeUnitedからsupportのZeyzalをアカデミーチームに入れ、その後1部のサポートとして起用。

また、ライバルチームでもあるTSMからJungleのSvenskerenを獲得した。

今年のCloud9は苦労の年だったといえる。

結果が残せないということもあり、Cloud9の顔ともいえるJensenSneakyをアカデミーチームに落とし、ロースターを一新してみたりと結果を残すために様々な苦労をするも報われないことが多々あった。
あまりのチームとしての不安定なため、唯一安定したプレイを見せるtopのLicoriceが「ゲーム内で1vs9をしている」とファンから言われたりもした。

夏のシーズンは一時期最下位まで落ちたCloud9だが、Licorice、Svenskeren、Jensen、Sneaky、Zeyzalというロースターが固まり、少しずつチームとしてまとまり始めた。

夏のReagional FinalではTSM相手に3-0で圧勝し、WCSへの切符を手に入れた。

WCSに出場できればCloud9はいつも結果を残してくれると期待するファンも多い。

特に、2016と2017のWCSではSKTと同じグループになりながらもしっかりとグループを2位で抜け、しっかりと準々決勝に進出している。

しかし、今年のグループは地獄のグループ。抜けるのは無理だろうと思ったファンも多いだろう。
昨年度世界王者のGen.G(元SSG)、MSI2018王者RNG。
この二つのチームがいるグループに振り分けられたからには抜けるのは厳しいと思うのも仕方がない。

しかしWCSは毎年ドラマが起こるものである。今年もそうだった。
VITがGenGに勝利。まさかのジャイアントキリングを達成した。
勢いそのままにCloud9もGenGに勝利。昨年度世界王者がまさかのグループステージを最下位で終え、Cloud9はグループを2位で突破。

さすがNA Last Hopeと呼ばれるだけはある。きっとこことのどこかで「Cloud9ならやってくれるんじゃないか」って思っていたのかもしれない。

グループを抜けたCloud9の前に立ちはだかるのはKR2位のAfreeca Freecs。

2位とはいえ相手はKR地域。苦しい戦いになるだろうという予想とは裏腹に結果は3-0でCloud9の勝利。Season1以来二回目のNALCS地域のBest4進出を決めた。
続く準決勝ではFnatic相手に0-3で負けてしまったが、NALCSのファンたちには大きな希望を残せただろう。

Cloud9はWCSを通してずっと成長し続けたチームだ。PlayInでDFMと戦った時と比べると全く別のチームのような仕上がり方をしている。
これはやはりチームとしての強さも当然ながら、Reaperdの力も大きいだろう。

世界的にみても、名前を挙げて語られるコーチはSKTのKKomaとCloud9のReaperdくらいな気がする。それほどもまでに、Reaperdは優れたコーチということだ。

また、Cloud9は新しい新人を発掘する力にもたけている。
今年のLicoriceもそうだし、去年だとContractzも発掘している。
ベテランとルーキーのバランスがよく、優れたコーチのいるCloud9には来年以降も期待するしかないだろう。


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つらつらと書いてきたが、感想というよりもチームの紹介の部分のほうが大きくなってしまった気がする…

やはり文章を書くのは難しいと実感する。
これからも少しずつ思ったこと感じたことを文字に残していければと思う。


次回はEULCS編の予定。



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