世の中は誰かの仕事でできている

世の中は誰かの仕事でできている。


たいそうなタイトルをつけてしまったが、かつてクリスマスにそう感じた日があった。


ベタではあるけれど、クリスマスに観覧車に乗りに行ったことがある。
当日ということもあり、そこにはカップルでひしめく長蛇の列。
乗っている時間の何倍の待ち時間もかかっているが、そういうことは今日という日は関係ない。


多くのカップルが、夕飯を一緒に食べて、ライトアップされた道を歩いて、観覧車に乗って帰る。
楽しい楽しいクリスマスの1日。

今日はみんなが楽しいクリスマス。


と、浮かれた気分でいると、観覧車のじぶんたちの列が来た。
乗り込もうとしたとき、観覧車のオペレーションをする2人のスタッフさんが見えた。


あっ、働いている人もいるのだ。


というより、観覧車が動いているということは、観覧車を動かしてオペレーションをしてくれている人がいるし、もっといえばクリスマスディナーを楽しんだお店の料理は、その人たちのクリスマスという時間を使って作られたものだ。

ライトアップもバスもタクシーも鉄道もホテルも料理も観覧車も、誰かのクリスマスの楽しい時間があるのは、クリスマスに誰かのために働いている人がいる。
その人たちのおかげなのだ。
と気付けたのは観覧車に乗り込むときに、足元お気をつけくださいと声がけいただいたスタッフさんがいらしたからだ。


なんだかそうやって乗る観覧車は、どこか厳かな時間だった。
さっきよりも夜景がキレイに見える。
その夜景が、誰かのためを思った、誰かのおかげなのだから。


今日も最後まで読んでくださってありがとうございます。
世の中は誰かの仕事でできている。
僕らは誰かの命をもらって生きている。

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