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京野菜 ~つけ菜~

鶯菜

江戸時代の中期に,現在の中京区神泉苑町の農家が天王寺かぶの早生種作出のために選抜淘汰してできたとされ
早春の菜としてうぐいすの鳴く頃に収穫されることから呼ばれたとも言われています。
特徴は早生小かぶに属し、葉は光沢のある壬生菜のような形で根は純白色のやや少し長細い円形。
40~50日で親指大に育ったところを収穫します。

こんな料理に使えます・・・椀だね

酸茎菜(すぐきな)

古くから北区上賀茂に伝承するもので、起源は定かでなく、約300年前と推察されています。
地域的に限られた状況で栽培され、栽培についての文献は無く、地元住民の口伝によるのみで伝わっています。

特徴は、根は円錐状であり、葉は濃緑色で、葉、根部とも大別して各々三つの系統群があります。
すぐき漬はその独特の酸味が特徴ですが、これは乳酸発酵によるもので、天秤を利用した漬け込みとむろ室での発酵を組み合わせた独自の手法によって作り出されます。

こんな料理に使えます・・・漬物,おひたし

水菜

京都で栽培されてきた野菜の中で古い文献に記載されたもののひとつで、和名抄 935年頃に「みずな」の名が始めて記載されています。
さらに,天和3年 1683年には供物として用いたことが、また,貞享3年 1686年に東寺九条辺で栽培されていた記載があります。

特徴は、株状によく分けつし(一株で数十本)、葉柄は数百枚になります。葉柄は細く淡緑色すが,葉先は濃緑色で欠刻が深く先端はとがっています。
最近は,食生活の変化に伴って、手軽に食べられる小束のものが多く出回るようになりました。

こんな料理に使えます・・・サラダ、おひたし、椀だね、鍋物

壬生菜(みぶな)

1800年代にみず菜の一変種が自然交雑によって生まれ、壬生地区に多く栽培されたものとされています。
みず菜との区別がはっきりした頃は不明ですが,文化元年 1804年の文献に「壬生に産する壬生菜」という明らかな記載があります。

特徴は、みず菜と同様ですが、葉に欠刻が無く、円くスプーン状になります。

こんな料理に使えます・・・おひたし、椀だね、鍋物、漬物

畑菜

起源は明らかではありませんが、菜種油用のものが野菜の少ない早春に若菜として利用され、それが改良されてきたのではないかと言われています。

特徴は、草姿は菜種に似ていますが、葉、柄共に欠刻が大きいことが特徴です。
京都では初午の日に食べる伝統があります。

こんな料理に使えます・・・おひたし、からし和え、煮物

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