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虚無のチュクチュク

回顧録です。8割くらいは無料で読めます。
全然面白くならなかった!あーっ!!ぎゃー!!


季節の移ろいはだいたい予想できるし、何となく察することは出来る。

人の心はどんなに近くにいても、見えないこともある。だからって離れればいいってもんじゃない。


タケちゃんに2週間弱お世話になった。(裏渋谷に恋をして参照)
最後の方は何とも気まずい形となってしまったが、握手をしてありがとうございますが言えた。
人ってひょんな事がきっかけで、近づいたり離れたりなんだな。

後ろ髪ひかれる思いもあったけれど、私にはネカフェがある。車中泊よりましだ。

不正出血は徐々に落ち着いてきた。

そんな頃、DJをしている知り合い(K)からあるブランドの新作レセプションに誘われた。

パーティーのその夜は天気が怪しかった。春先のまだ夜はカーディガンでは寒い。トレンチコートを羽織ってシャトルバスを待つ列に二人で合流する。

春は意外と雨が多いんだよね。
長雨。

K「あいにくの天気になりそうじゃない?」

私「ちょっと嫌だね、でもほら屋内だし」


誘ってくれたのはレコ屋で働きながらDJをしているK。Kは友人を介して知り合った人。
友達と言うにはまだ浅いかも知れない。

会う度レコードの話をするオタク仲間と言ったところだろうか。
彼から、面白がられ、気に入られているのは伝わってきていた。

IDチェックを受け、会場に入ると想像を超えたスケールに圧倒された。
レーザーとか照明がクルクル回っている。壁にある大きなブランドロゴを照らす。
はぁーっ、見たことある!ホンモノ?!

見上げないと顔がわからないくらい背の高い人ばかり。仕事終わりにめかしこんだ大人たちが集まってきていた。
凄い、私、ここにいる。
こんな私でもパスがあると入れる!!(騙され借金を抱え、ネカフェ難民に逆戻り)

至るところでDJが回してる。その隣でアルコールを煽ってノリノリのモデルが可憐に踊っている。見たことある!あの人!
オシャレな音楽にオシャレな人たち。

Kは次々と挨拶に回る。その度に必死でついて行くのだけど、テレビや雑誌で見たことがある人もチラホラ。もう、目が泳ぐ泳ぐ。

K「付き合いだから、まず挨拶しちゃうね。ごめんね。連れ回しちゃって」
私はほっとくとすぐ迷子になってしまうから、くっついてる方が安心する。

プールサイドにもDJブース、周りでグラス片手に揺れているオシャレな人達…あのころふさわしい言葉がなかったけど、今で言う『パリピ』だ。
招待された大人しか入れないから、お行儀がよく、騒いでも「フゥーー!」みたいな、古いノリ。とにかく揺れて踊って飲んでだ。

ドンツクドンツク♪とBGMもうるさいので至近距離でないと会話が成り立たない。


今夜もネカフェに泊まるの?
うん
うち来な、遅いから。
うん?
うち来て。


そういうと、プールサイドに私を残してKはまた挨拶に行ってしまった。

オシャレマジックにかかっているのか、なんだこのオシャレなシチュエーション。
最後の返事はしないでおこう。
だってこれ完全にアレじゃん。

あ、StudioApartmentの曲だ。オッシャレー♪
さっきのやり取りを思い出してほくそ笑んでしまった。私も揺れて場に溶け込んだ。

いつの間にかパーティーが終わっていた。
なんだかいい紙を使っている雑誌の世界に入り込んだような、夢みたいだった。
下戸の私が珍しく少し飲んでしまった。
だからあまり記憶にないのかな?

帰りのシャトルバスに乗り込んだ。
K「結局、挨拶で終わっちゃった。ごめんね。」
私「全然、楽しんでたよ、雰囲気にのまれたけど」
K「楽しかった?」
私「最高でした。誘われなかったら絶対これないよ。私なんかがこんな凄いパーティー。」
K「俺も○○さんから声掛けられなかったら来れない笑」
私「○○さんて?!めちゃくちゃ有名人じゃん。知り合い?」
K「そだよ、世話になってる。この前店に寄ってくれて招待状くれたの。」

夜中にはやはり降ってきてしまった。
気づくとバスの中でKが手を繋いできた。

土砂降りのなか、ほとんど走って彼のマンションに入った。

この先描写が我ながらエロきもいので自分用にします。
間違っても買わないでください(笑)

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