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大学教員公募戦士:教職課程に関わる教員採用

教職課程に関わる教員公募が出ることがあります。教員養成課程がある大学ではあまり大きな問題にはならないとは思うのですが、そうではない大学にとっては、「教職専門」「教科専門」の教員を配置する必要があり、これまた厄介なことになります。


教員の配置

これが結構厳密に決められています。幼稚園、小学校、中学校、高等学校、養護、そして栄養(!)によっても、専任教員数の定めが異なっています。特に小学校教諭の場合は、教職専門科目を持つことができる教員が3名以上、教科専門科目を持つことができる教員が5名以上必要であり、大学としてはあまり効率が良いとは言えない人員配置が必要となります。

多くの大学で奪い合いになる教職専門科目を担当できる先生

さまざまな大学で名称が微妙に異なっているのですが、「教育原理」や「教育の制度」「教職の意義」などがそれに該当します。これらは教育学においてそれなりに業績が積まれていないとなかなか担当することができませんが、一方でなかなかメインで研究を進めている先生も少ないのも事実です。

となると、大学内の教職課程で課程を維持するだけでもこれらを担当できる先生をなんとか採用しようとする力学はどうしても働いてしまいます。おそろしいのが、「元教諭(しかも校長先生)」の方がこのポストに応募してくることがあるのです。学校新聞のちょろっとした「作文」を業績に書いてきてしまったりします。それは研究ではありません

実務経験があるから採用に至る、というわけでもなく、けっこうかっちり「業績」の審査があるのが教職課程になります。

教職課程の先生は超大変

なぜ教員養成課程がメインではない大学に教職課程があるのかを考えますと、どう考えても「教員の道も開けてますよ」というメッセージともうしますか、売り物のの一つになっているからなわけです。そこに「せっかくだから教員免許もとってみようか」な気分で履修する学生がおりますと、教職課程の先生方はその面倒に鬼のように時間を食われてしまうことになります。

科目にもよりますが、教員採用の競争倍率が3倍くらいになってしまい、教員の質が低下する問題はここのところ取り上げらますが、学校教諭のブラッキーな仕事ぶりに加えそもそのも教員養成のプロセスにも問題があるのではないかと感じています。

(ここからは投げ銭用の短文です)

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