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マテバへの思い

6月28日にリリースしました。逆住まい探し「マテバ」

マテバへの思いを綴ります。

最初に、皆が失敗している不動産周りの事業

私は不動産業におよそ20年くらい携わっています。そして、この業界が大好きです。

中堅デベロッパーを辞め、独立したのが11年前。その時に不動産業界の未来を考えました、きっと、【仲介という仕事はなくなる】と思っていました。そうなったら困るので、独立してからは【不動産の問題解決】を仕事にしています。

仲介という仕事がなくなる、そうなった場合どうなるのか?いろいろ考え、案もありました。そして誰かがやるだろうとも思っていました。

IT化が進み、いろいろな企業が【仲介料を無くそう】とトライしました。私が独立してからは、ノマドやソニー不動産などがトライしましたが、業務支援(ノマドクラウド)やビックデータ分析(ソニー不動産)へピボットしています。最近では、OYOが注目を浴びましたが最近は聞きませんね…

私はみんなに期待していましたし、動向も見てきましたが、まだどこも成し遂げていません。

なぜでしょう?私の分析は以下の通りです。

①対立構造で攻める。

私は不動産業界が大好きなので、馬鹿にされたりするのは好きではありません。また反対に、不動産屋なんていなくなればいいという意見も多くあるのも知っています。その、なくなればいいという気持ちで来ることは歓迎されないのは当たり前で、12.3万社が敵に回るのは当然の結果と言えると思います。そのひとたちの気持ちも理解しないで、攻めてきても不動産業者を叩き潰すのには無理があります。邪魔だとか、いらないとかそうした対立がいいものを産まないのは、世の中の当たり前の話だと私は思います。

②不動産に愛情のない人が事業の中心にいる。

今まで、不動産業界を改革しようと思ってトライした企業の多くはIT企業だったり、経営コンサルティング会社出身とかそうした方が多いのだと認識しています。不動産業と言っても、賃貸もあるし、売買もあるし、建築もあるし…そんな中で何年も経験があって、賃貸も、売買も建築も知っている人って少ないんですね。そこまで網羅するには、不動産業に愛情が必要になると思います。そこまで不動産業に愛を注げば、不動産業界の本質的な課題がなんなのか?ということを理解できてくると思います。表面的なことを理解しているだけで、不動産業を理解した風にPDCAを回してもきっといい結果は出ないんだろうなと思います。

大家さんの不動産賃貸業界依存による害がマテバのキッカケ

借りたい人ってなんでか知らないですが弱者扱いなんですね。大家さんてそんなに偉いの?さらに、その間に立ってる不動産業者が大家さんの上をいっている(笑)。全部の不動産屋がそうというわけではありませんが、これが現在の不動産賃貸業界の姿です。

大家さんは不動産ビジネスをしていて、借主はクライアントです。不動産会社はその間に入り、公平な判断をし取り纏めるプロとして存在しています。

しかし、不動産会社は大家さんからお金をいただくことが多く、長い付き合いで安定的に仕事を供給してもらっている以上、大家さん寄りの仕事をすることが当たり前となっています。変に借主よりの仕事をして契約を切られることは怖いですからね。借主は安定的に仕事を提供してくれるという立場ではありませんので、不動産会社が、味方をしてくれることは少ないです。それなので弱者扱いをされるのだと思います。

大家さんの立場より不動産業者が上の立場でいる時があります。なぜこんなことが起きるのでしょうか?

不動産賃貸業では大家さんが借主を探せるサイトはありません。そうなると、業界全体としては競合がいないわけです。不動産賃貸業者を介さないと大家さんは空室を埋められないことになります。

空室がある時、大家さんは、この物件の空室を埋めてくださいとお願いをします。それでも全然埋まらないことがあります。そうすると、不動産会社から家賃を下げてくださいとか、広告宣伝費を増やしてください。と言われますが、空室を埋める手段が不動産会社に頼む他無いので不動産会社に頼むしかありません。不動産会社を変えようとしても、結局不動産会社しか頼む先はありませんので同じような結果になる場合が多々あります。

要するに、大家さんは不動産賃貸業界に依存しなくてはらないという課題があります。これが大きな課題です。

空室を埋めたい時に埋められない自分の資産を自分でコントロールできない…ってことなんですね。これってどう思います?

業界全体が、家主は業界依存であるという暗黙の常識があり、それがぬるま湯で、それにずーっと浸かっている状態なのです。これがいい状態かと言われると、いい状態では無いと思います。競合がいないと競争原理が働かず、サービスの低下も起こるし、変革も起きないつまらない業界になってしまいます。

この状態が凄く嫌で、不動産賃貸業界をどうやって正常な市場競争を働かせるかということについて考え抜いた結果、逆住まい探しマテバの立ち上げになりました。

マテバで業界はどうなるのか?

正常な市場競争を働かせるということで出てきたのが【自立】というキーワード。自分で探して、自分で決断できる環境が必要だと思いました。

物件を貸したい大家さんは自分で探すことができれば、不動産賃貸業界を経由する必要もなくなり、広告宣伝費も浮くし、自分自身の判断で入居者を決めることができるので自分で責任を持つようになります。

大家さんの中には自分で借主を探すのが面倒だという人もいます。その場合、大家さんはマテバで借主を探すように不動産賃貸業者に委託しすればいいと思います。その為の委託料として大家さんが不動産賃貸業者にいくらか支払うのは当然の話です。

それじゃー、業界依存は変わらないのでは?

それは違います。委託料が高いと思えば、大家さんは自分でマテバを使って自分で探すようになります。

今まで大家さんが自分で借主を探すことができなかった点が業界依存へと導いていましたが、マテバがあれば

①お金を払って不動産業者へ委託する。

②マテバで自分でお客さんを探し経費を節約する。

という2択が出て来るわけです。その2択こそが大家さんの自立を促し、不動産業界の競合ができた証でもあります。

不動産賃貸業界は借主を探すのに報酬うがほしいならば、それなりの提案をしなければならないし、委託を受けられるような仕事っぷりをしなければなりません。単純にいい仕事をすればいいんです。

これが正常な市場原理だと思います。

自立ができるようになると、アパート経営が大変なのがよくわかると思います。引越しを考える人の中には、大家さんのサービスが悪いという方もいます。不具合が出たのに直してくれない、隣がうるさいのに注意してくれないなど…

マテバによって、借りてくれてる人たちに対してのサービス面もよくなるのかなと思います。

借りたいひとへ

東京へ上京してくるにあたり、いろいろな夢を抱いてきます。その1番最初の出来事が不動産屋への部屋探し。ネットを見れば騙されたとか、間違っていたとか、いろいろな悪い記事も多くあります。流石に最近は、口コミ情報もたくさんありますのでハズレは少なくなってきたように思います。

借りたい人が払う契約金については、トータル的に値上がり傾向ではあります。保証会社や鍵交換代など、本当に必要なの?と思うようなものまで取られたりします。

最近はGoogleマップや360°カメラの普及により部屋を見にいかなくてもある程度判断できるようにもなってきました。現地に行かずとも、zoom内見などもあるくらいです。昔は、平均5ー6件は観てから決めるという感じでしたが、気に入った物件1−2戸だけ観にいく程度で楽に契約まで行けるようになっています。

また、不動産業界だけの話ではなく、会社はしっかりしているが個人情報を勝手に自分のものにし、怖い思いをしている人たちもいます。不動産の入居申し込みには個人情報を全て曝け出す必要がありますので、できるだけ人が介在しない方がいいところもあります。また、強引な営業に負けて気に入っていないのに契約してしまうということも避けられます。

安く・楽に・安全に部屋探しができるように、マテバを運営していきます。

そして、マテバの普及には借りたい人達の力が必要です。マテバが普及することによって、間違いなく、大家さんのサービス向上にいい影響を与えます。将来の借りたい人たち皆んなにいい影響を与えるものになっていきますので、ぜひ皆さんご協力をお願いします。

ただ、今回はまだβ版です。不具合など、至らない点が多々あると思いますが、怒らず、呆れず、見捨てず、末長く見守っていただけると幸いです。

マテバへの思い

最初にも話しましたが、不動産賃貸業界は無駄が多く、効率化すれば儲かるということで、IT企業などがこぞって不動産賃貸業界への進出を狙いましたが、業界をよく知らない人たちが、この業界を変えようとするのは、正直、面白くない。

しかし、今の不動産業賃貸業界は変わらないといけない、というのも事実です。

よその業界の人に変えられたく無いならば、不動産業界が大好きな私が、自らの手で変えてみよう。そういう思いでリリースしたのがマテバです。

大家さんへの自立の手段が提供されたことによって、自分たちの存在価値がなくなると思っている不動産業界の方々も多いと思いますが、それは違います。

中小企業の賃貸業は、昔と比べ、業界内の競争激化により薄利になり、少しでも利益をあげようと必死です。スーモやホームズなどの広告会社が儲かって、本気で仕事している私達が薄利というのはどうなのでしょうか?薄利の限度が来ているからか、余計な費用を請求する賃貸業者や、情報が非開示なことをいいことに悪いことをする業者が後を立ちません。

それが私たちの本当の存在価値でしょうか?不動産賃貸業界はもっと大きな可能性を持っている業界だと思っていますし、みんなもそう思っていると思います。そして、もっと違うことしたいと思っている人も多いのではないでしょうか?

マテバじゃなくて、あなたに任せたい。あなたに一任するから賃貸管理の全てを任せる。そう思われるように一人一人が努めればきっといい業界になります。

マテバが競争を促し、切磋琢磨する環境を与え、より良い不動産賃貸業界になるきっかけを与える。その為にマテバをリリースしました。

是非みんなでより良い不動産賃貸業界にしていきましょう‼️