見出し画像

【応援したい人がいる】食をまるっと楽しむ方法~知産知消を体験して~

みなさんこんにちは
人道支援家のTaichiroSatoです。


※今回の記事は2023年1月の書き下ろしです。


前回の投稿に引き続き、今回も🏝Naluプロ🏝応援したい人がいるシリーズの書き下ろしです。

皆さんは食事は好きですか?そして、どんな風に食事を楽しみますか?
家族との食事の時間を楽しむ。大好きな母の味をおなかいっぱい食す。
食事への思い出や好き嫌い、誰と食べるかなど、人それぞれの食へのこだわりと楽しみ方があるのだと思います。

僕はというと、母の作るハンバーグが好きです。
帰国するとリクエストをして作ってもらうことが多い気がします。
実は僕はそんなに食事に対するこだわりがありません。何を食べても飲んでもおいしいと思うタイプです。そんな食事への僕なりのスタイルが長期の海外生活をする上で、役に立っているのは間違いありません。一般的に海外生活者のほとんどが抱える食事事情の苦悩から僕を開放してくれているからです。
食事に対してのこだわりをあえて加えるとすると、僕はおなかを壊さない食べ物がいい、といったところでしょうか。

🏝Naluプロジェクト🏝
応援したい人がいる 〜白石ファームを食す in Tokyo〜

レストランでご飯を食べるまでの話
冗談はさておき、ここから本題に入る。
2022年6月。僕の会いたかった人の一人、福島の超有名人 白石さんに会いに行ってから、早いもので半年が過ぎた。
白石さんとは、福島の野菜農家の超有名人である。
前回白石さんに会った時の投稿があるので、その内容以下に紹介する。本投稿の後半理解にとても活きてくるので読んでから本記事に進むことをお勧めする。
「知産知消」〜福島の超有名人 白石さんに会いに行く〜

2023年1月中旬。僕はハイチでの活動を終え日本へと帰国した後、とある約束のため都内某所にいた。寒さが厳しいこの日、僕の念願だったソーシャルフォトグラファーの真由美さん(山田真由美さん@Instagram)に写真撮影をしてもらい(その時の記事はコチラ)、晩御飯は共通の友人Booさんのお勧めレストランで皆で食事をするという予定だった。そのレストランでテーブルを仲間と囲みながら僕は、
食事って、こうやって楽しむんだよ
と、本当の食事の楽しみ方を友人のBooさんから教示してもらった気がしたのだった。

それは単に
食べておいしいとか
おなかいっぱいで幸せとか
仲間たちと過ごす食事の時間が楽しい
とか、そういった部分的なことではなく
食に関わる全てのことを想像し、
野菜を作るところからごちそうさまの瞬間まで、
全てをまるっと楽しむことが出来た気がしたのだ。
そんな僕のあったかくておいしい体験談を皆さんにもおすそ分けしたいと思いこの記事を書き進めていく。

友人Booさん
この話は、この人なしには語れない。
僕の応援したい人シリーズに登場するほとんどの人が、実はこのBooさんからのつながりである。影のプロデューサーは紛れもなくBooさんなのである。
Booさんについて少し紹介させてもらいたい。彼女を一言で表すならば応援団長。彼女の笑顔、気さくな人柄、超応援パワーにどんどん周りの人たちが引き込まれ、気が付くとそこには大応援団が結成されている。そんなムーブメントを起こす星に生まれた人なのだなーなんて彼女を見てはいつもこちらまで微笑ましくなる。いずれ僕の【応援したい人がいる】シリーズにBooさんのことを書きたいなぁーなんて考えたりも見たりしている(Booさんについてたくさん書きたいところだが、本題に入れなくなるので残念だが今回はこれにて失礼)。
繰り返しになるが、彼女のつながりで福島のファーム白石を訪れたのが半年ほど前。そして今日僕は彼女のオーガナイズでレストランに来ていたのだった。

Bistro D`arbre 恵比寿
超応援団長のBooさんに待ち合わせ場所と時間を伝えられていた一行は、恵比寿のこまごました道を抜け、一軒の洒落たレストランに入る。
入口も中庭も緑で溢れ、なんだか海外の家に帰ってきたような、どこか懐かしさを感じられるような雰囲気。
早速Booさんの予約であることを、おしゃれメガネの店員さんに伝える。
お待ちしてましたよ
ニコッと笑顔をくれ、店の奥へと案内されるのだった。

中庭を中心にコの字型に作られた店内は、カウンター席を抜けると予約席が用意されており、Booさんはニコニコしながらこっちこっちと手招きをしている。ガラス張りの中庭とコの字型の店内が、とても開放的な雰囲気を作りつつもプライベートの空間を作っている店のこだわりを感じられたのだった。

予約席にはあらかじめBooさんがスペシャルオーダーしてくれていたであろう粋なメニューがおかれてある。そこには「福島の食材コース」と書いてある。

ネーミングもチャーミング

あっ!僕の知っているファーム白石の野菜がずらりと並んでいるではないか。僕の頭の中には、福島なまりの白石さんが赤いパンツと軽トラで仁王立ちして

俺の野菜は、うめーがら、くってみ

なんて言っている姿が思い浮かんだのだった。

Booさんが語りだす。

今日シェフにお任せで集めてくれた食材は、
どれも懐かしい友のモノ。
食べるたびに彼らとの思い出が頭に浮かぶのよ。

そういう彼女は、東北で活動をしていたことがあり、その時の素敵な仲間の一人が かの有名な白石さんなのである。
以前僕は野菜を作る白石さんを訪れ体験し、彼のアツい想いに触れた。その野菜たちが今テーブルの上に敏腕シェフによって姿を変え、僕の口に運ばれているのだった。
白石さんの言葉を借りるなら「知産知消の実現である。
僕の中にいる白石さんを想像し、生産に触れた思い出がつながって今しゃれたレストランでその野菜を食べる。
考えただけで楽しい。そして嬉しい。

野菜に想いを馳せ、白石さん風に言うなら うんめぇ゛ かなぁなんて考えていると、何やら僕の周りが騒がしくなっている。

パシャパシャ、パシャパシャ
写真家の真由美さんが食事に手を付ける前にレンズ越しに夢中になっている。ホントに写真が好きなんだなーと斜め前に座る彼女を見ながらニタニタしてしまう僕なのであった。

写真は真由美さんが撮影

ふと顔を元に戻すと今度は僕らの横に、しれっと細身で長身のあのおしゃれなメガネの店員さんがワインをもってたっている。
彼の名はDaisukeさん。
前から知り合いであっても何の不思議も感じないほど、なんとも自然に僕らの会話に入ってきては、ちょうどいいところで料理やワインにストーリーの隠し味をたしてくれる。
福島生産者の話。
ワインのストーリ―。
悪魔の敏腕シェフ無藤さんの話(なぜか皆「悪魔の」を付ける。理由は次回来店したときに聞いてみようと思う)。
料理の話。
野菜そのものの味と料理やワインとのバランス。
彼から伝えられる食にまつわるストーリーという隠し味が、さらに僕らのテーブルを鮮やかに彩り、味に深みを与える。

、、パシャパシャ、パシャパシャ。
Daisukeさんの話が終わると(間も?)僕の右斜め前の席からは、シャッターの音が聞こえるのだったw

初体験の食をまるっと楽しむ方法
記事の最初にも伝えたように僕は食通ではない。
ただシンプルに 美味い 楽しい 嬉しい。
僕の人生で初めての経験だった。

悪魔のシェフと魔法の料理
Daisukeさんから出てくるストーリーという隠し味
そして何よりこの野菜を作っているのは白石さんや生産者さんたちで
その人たちの想いや僕の中の福島の思い出が、
僕の語彙力では説明できない 嬉しい気持ちにさせてもらったのだった。

僕は。その場ですぐに白石さんに連絡を入れる。

ファーム白石、今食べています!めちゃくちゃうまいです。

テンションが上がりすぎて細かい説明をするのを僕は忘れていたが、白石さんは快く返信をくれた。

あれ、悪魔の敏腕シェフ?

そうです!
白石さんの野菜をこうやってレストランで食べる、それを報告できることが嬉しいです。(ここでも「悪魔の」がついている。シェフの無藤さんにはいったい何があるというのだろうか。気になる。。)

いただきます!とごちそうさま!の関係ですね。

左斜め前ではBooさんがワインと戯れながら、私にも一言ちょうだーい、と白石さんに語り掛けている

ほしがりだなーBooさんは、ははは

そんな二人の冗談が食事の時間を一層楽しい時間へと彩っていくのを感じた。

Booさんの言う Farm to Table。
友とテーブルを囲み、
生産者さんの人柄や彼らとの思い出と、
悪魔の敏腕シェフとDaisukeさんの作り上げる料理と空間が相まって
最高の時間となる。
それぞれのストーリーとワインに酔いしれ、野菜と料理と嬉しさと楽しさを味わったのだった。

とろねぎテリーヌ。これがめちゃくちゃうまい。

知産知消

どんなやつが、どんなとこで、どんな想いで作って!

どんな人が、どんな料理で、どんなシチュエーションで食べたか!

白石さんとのやり取り(原文ママ)

今回はまさに、知産知消をまるっとかじりついた、そんな時間だった。

「食」は知ることで
もっと楽しく、もっとおいしくなる。
そして、食べることで
こんなにもあったかくて嬉しい気持ちになる。

これを読んだ皆さんにもぜひこの気持ちを是非体験してもらいたい。

こんな素敵な時間を作り上げてくれた仲間たちに
レストラン、白石さんや他の生産者の方々に
そして何より、
こんな素晴らしいきっかけを僕たちに作ってくれたBooさんに
このnoteの記事を通して僕なりの感謝を伝えたい。

素敵な時間を ごちそうさまでした。

食事終わりには、明日が誕生日だという悪魔の敏腕シェフに、おめでとうの手みあげの八戸サバ缶を渡し、Bistro d'aubreを背中にお腹も心も満たされた僕なのであった。

あとがき
この記事を投稿する2023年6月から半年間前の書き下ろし。白石さんに会いに行ってから実に1年の月日が経ち、時間が経つのはあっという間だなぁと感じつつアフリカの大地から記事を加筆修正していました。
改めて記事を読んでみて、、、おなかがすきました。
本当に素敵な時間だったなーとしみじみ。

またどこかからともなく、
Daisukeさんの美味しくなるおまじないのようなストーリーと
パシャパシャッと小気味いいシャッター音と
野菜に熱い福島弁が聞こえてきそうな
そんな気がして、僕はクスクス(アフリカの料理)を食べるのであった。

クスクスと野菜のプレート(アフリカ チャド)


~紹介~
🔹ファーム白石 白石さん
白石 さん • Instagram

🔹Bistro D‘aubre
ビストロダルブル(@bistrodarbre) • Instagram

Best,
Tai


いつも記事を読んでいただきありがとうございます!!記事にできる内容に限りはありますが、見えない世界を少しでも身近に感じてもらえるように、自分を通して見える世界をこれからも発信していきます☺これからも応援よろしくお願いします🙌