さしみ

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  • さしみのおつくり

    かつおのたたき

最近の記事

soup soap❷

私はいい年こいて自家用車がないので、遠出したい時は家族(母)の車を借りるしかない。 基本的になかなか使えないのだが、父の車で2人で三重へコンビナートを見に行く会に行くらしく、母の車が空いていた。 これはチャンス、いやむしろ運命、今日行けばいいことあるよ、そんな予兆でしかなかった。 いつ事故ったのか右後部座席の扉ががっつり凹んでいた母の車を借りて、ペーパードライバーてててての約1時間半のドライヴが始まった。 戦士の待機室でフリードリンクの烏龍茶をあおり、私の番号(23)が呼ば

    • soup soap

      21、いや22歳くらいの時からだろうか。 私は大学生、ネオンきらめく歓楽街―。 その光景を目にする度に思っていた。 「ソープランドにい"ぎだい"!!!」 と。 行きたい行きたいと思い続けてはや十年弱。 これは行きたい行きたいと思うだけで老いてくたばる、そう思った私は、次のオフに行くことを強く決意した。 が、しかしいざお店に電話を掛けようと「発信」に置いた指が震える。 私の股間のワルサーPPKが雄々しく銃声を響かせる勇気が私にはなかなか湧かなかった。この気持ちは男性なら

      • 初めてのメンズエステ②

        «衣服全部脱いで軽くシャワーしてください» 「はい!!!!!111」 «では、始めさせていただきます» 15分くらい普通のマッサージが続いた。 前日のアクティビティ、5時間ほどの新幹線移動の体をじわじわとほぐしていった。 徐々に俺のメンズノンノへと手が伸びていって、ゆっくりフェイストゥフェイスの状態になり «ショーツ脱がしてもよろしいですか?» この段階で俺のヌルヌルのメンズノンノは60号くらいになっていた。(100号で完売 いわゆる発射) メンズノンノは丁寧に扱

        • はじめてのメンズエステ①

          俺「整体って行ったことありますか?」 友1『あるよー』 「いやー体軽くなるっていうから俺興味あるんですけど、なかなか腰が重いんですよね」 『整体って治療目的じゃなくて、もみほぐしとかってこと?』 「そうです!」 『じゃあアウトレット行く前に行ってみっか』 〜もみほぐしのお店〜 『3人なんですけど行けます?』 {1人ずつしか無理ですねー} 「また今度の機会でいいですよ」 『そうやねー』 〜アウトレット〜 『俺ちょっとトイレ行ってくるわ』 「うーい」

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          11本

        記事

          オフ会を終えた後のチャットでは、オフ会楽しかったね、思ってたより背が高かったね、といった感想戦に似た話題が続いた。 それ以来、オフ会は度々行われるようになり、交通費を工面して、出来る限り参加した。 何もいやらしいイベントは発生しなかったが、チャットである程度絡んで仲良くなった女の子とサシで会うことも増えた。 中でも、リカちゃんという女の子は個人的にビジュアルがタイプだった。 当時の私といえば、益若つばさみたいな感じの子がタイプで、リカちゃんはそういう系統だった。 大人しい

          そのチャットでは、「天地」というハンドルネームを使っていた。 気づけば、そのチャットにおいてはそこそこ有名人だった。 高校の友達より、チャットのメンツと連絡を取り合うことが圧倒的に多かった。 和気あいあいと、学校がだるいだの彼氏がああでこうでだの学生特有の話題で盛り上がっている。 そんな中、「ゆーき」という女の子と仲良くなった。 彼女は、南明奈を少しマイルドにした見た目で、男慣れしていない大人しい感じの子だった。 私は、学園チャットにおけるアイドル的な立ち位置だった彼女のこ

          腐ったみかん

          中学生時代、私の家庭における経済状況はほぼ地の底であることをなんとなく察していた。 なので、お小遣いという概念が存在していなかった。 高校生になったらアルバイトをしたいと考えていた。 学校に許可なしで自由にアルバイトができる公立高校に入りたかったが、いかんせん学力が足りてなかった。 案の定高校に落ちて、滑り止めの私立に行くことになると思っていたら、父親が入学金を払っておらず、僕はその時進路が未定であることを知った。 その時点で出願が間に合う高校が、県内で偏差値の底辺を争う

          腐ったみかん

          友②

          友人も私も、高校へはいわゆるチャリ通だった。 友人の通っていた高校は、私が通っていた高校の目と鼻の先にあったので、時間が合えば一緒に下校することもあった。 ある日の下校中、友人を先頭にして、住宅街で自転車を漕いでいると、曲がり角付近で中学生の集団がたむろしていた。 急ブレーキをかけて、無言で通り過ぎた。 双方の距離がある程度離れた刹那、友人が 「あぶねぇな!ぶっ殺すぞ!」 と、叫んだ。 中学生の集団の反応があったかどうかは覚えていない。 数日後、そのイベントがあった地点

          28歳の誕生日を迎える前日、中学3年生の頃から付き合いが続いている友人と顔見知り程度の知人から夕飯に誘われた。 いつからかその友人は、私の私生活(結婚とか考えてないのか、いい歳なんだからせめて彼女くらい作った方がいい、お前の仕事は先がない。俺が仕事紹介してやるからそこで働いた方がいい。etc...)に口を挟むようになっていた。 ありがた迷惑だし、自分よ生きたいようにさせてくれ、と思いながらも、ちょくちょく連絡は取り合っており、近々結婚するから保証人になってくれ、と言われてい

          TBR

          10月。 夏は過ぎたというのに、未だに残暑に苛まれる中、私はとある1人の男の密着取材を敢行した。 AM8:10 「おはようございます」 『〇△×◽︎※😍〠ヱ』 彼の名前はてち子。 彼は滑舌の機能が壊死しており、寝起きだと東南アジア辺りで使われている公用語のような言葉を発する。 彼はまずLILないしプルームxの電源を入れ、寝ぼけ眼で優雅に一服し始めた。 「これからお仕事ですか?」 『♢@+¥℡😍☆ぴ』 「なるほど」 一服を終えると洗面台へ行き、冷水で顔を洗い、

          豚恋(とんれん)

          大学時代に一度だけ、対面人狼をプレイしたのが人狼というゲームを知るキッカケだった。 あの日風邪を引いたりして、もしその場にいなかったなら、私はあの豚と皆を知り合わせることがなかっただろう。 前回スポットを当てた彼女が、アプリで人狼が出来るよ、と"人狼オンラインX"というアプリを紹介してくれた。 家にいる時も一緒にいる時もプレイしていた。 別れてからはしばらくやらなくなってしまい、YouTube等の媒体で対面人狼をプレイしているのを見る専門になってしまったが、数年経ち、ふと

          豚恋(とんれん)

          結末

          『寝言でしょー(友だちだった頃の呼称と違う)の名前呼んでたよ、ってママに起こされた笑』 『明日やっとしょーに会える、幸せだ。』 『あー好きだなー』 目眩がした。 十中八九クロだとは思っていたが、一縷の望みは無残にも打ち砕かれた。 マッチョって呼んでたのに、なんかしょーって呼んでるし。 覚悟していたとはいえ、ダメージは大きい。 あの子のこれらのツイートに対して、マッチョも裏アカウントで返信している様子があった。 別れて数日でこれか。 ちゃんゆいは「殺しちゃえ」みたいなことを言

          真実

          「どういうこと?」と引きつった顔であの子に聞いた。 腹部を擦りながら『お腹痛い!お腹痛い!』が最初の言葉だった。 そんな三文芝居をただただ無言で見つめていると、『あなたのことで相談に乗ってもらってただけ、本当に何も無い。ただの友だちだよ。』と答えた。 前科、と私が表現できる立場なのかは分からないが、そのことが脳裏によぎった私は、「お前からマッチョに電話かけてみろよ。」と、怒り気味に言った。 開口一番、あの子は電話越しのマッチョに『バレた…。』と言った。 『バレた』という発言で

          墓穴

          大学生活において二度目の春が訪れた矢先、純さんとモカちゃんカップルとマッチョとアキちゃんカップルが破局を迎えた。 私はというと、あの夏の日の出来事を周囲の友人たちに漏らさず一人で抱えていた。それなりに時間は経っているので自分の中では風化しつつあった。 マッチョはアキちゃんと付き合う前までは交際経験が無かったと言っていた。 アキちゃんの傍若無人かつ自己・他者に対する心無い行動に耐えかねて別れを決意した、と涙ながらに私の家でそう語った。 話を聞いた私たちカップルの間で、何か出

          言い訳

          付き合い始めて3ヶ月ほどの出来事であった。 心臓がスンッとなる感覚になりながら、理由を訊ねた。 端的に言うと、『私は留学したい。なので勉強と留学資金を貯めるために塾講のバイト頑張りたい。好きだけど恋愛は負担になる。』とのことだった。 私は食い下がった。 「好きならそのままでよくない?私は会いたいとかデート誘ったりしないからそのままの関係は継続でいいじゃん。」と言った。 すると、『束縛したくない。新しい恋愛をするべき。』と返ってきた。 あーだこーだ押し問答がしばらく続いた。

          免罪符

          あの時から止まっていた時間が再び動き出した瞬間だった。 かつて公開したその時のやり取りである。 青が私で、赤があの子である。 私の家へやってくることが決まってから気が気でなく、ソワソワしていた。 洗濯物をただ一箇所にまとめただけだったり、片付けと呼べる代物ではなかった。 彼氏が居たため遠慮していたのかどうかは分からないが、付き合いのあるグループの友人の中で私の家をその時まで訪れていないのは彼女だけだった。 なので、あの子を迎えに大学の最寄りの駅へ向かった。 家に着くと、開