soup soap
21、いや22歳くらいの時からだろうか。
私は大学生、ネオンきらめく歓楽街―。
その光景を目にする度に思っていた。
「ソープランドにい"ぎだい"!!!」
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と。
行きたい行きたいと思い続けてはや十年弱。
これは行きたい行きたいと思うだけで老いてくたばる、そう思った私は、次のオフに行くことを強く決意した。
が、しかしいざお店に電話を掛けようと「発信」に置いた指が震える。
私の股間のワルサーPPKが雄々しく銃声を響かせる勇気が私にはなかなか湧かなかった。この気持ちは男性なら分かってくれるはずだ。なんか漠然と怖いのだ。
だがしかし、ここで一歩を踏み出さなかったらまた元の行きたい行きたい状態に戻ってしまうことになるだろう。
そんな情けない勇者てててて(ボストロールの討伐を失敗してから5年が経っている)は私は見たくない。
意を決して、発信。
そして即座に左耳にスピーカーを当てた。
話し中だった。
それから30分くらいまたir○haばりに震える指と闘いながら、遂に予約の電話を入れた。
おみせ「はい、○○です」
わたし「シティヘ○ンを見たのですが、○○さんはいつ空いていますか。」
電話の応対に関しては、誰が書いたか知らんおそらくアフィリエイト野郎の記事で予習済みだ。
おみせ「13:10からご案内できます。お名前を伺ってよろしいですか。」
わたし「ヤマダです。」
とってつけたような偽名だ。
かつて長男爆誕ハッピーアイコン野郎がこの名前を使っていたこともあるから、なんとなく使いづらい感じは否めなかったが、偽名代表って感じなので使わせてもらった。
おみせ「お待ちしております。」
―私はやり遂げた。
これでボストロールの討伐失敗を恩赦してもらえる。
そう安堵しながら翌日を迎えた。
つづく。
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