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文化は文明を統御する

 文化は文明を統御しなければならない。文化とは「心」である。文明とは「科学技術・テクノロジー・物質」である。すなわち、「文化がテクノロジーを統御する必要がある」のだ。

 例えば、遺伝子組換え食品は「遺伝子技術をどれだけ容認するか」にかかっている。つまり、文化が「遺伝子操作」をどれだけ認め、使用を許可するかのかが、問題なのだ。この時の判断が、文化の質を決める。思想や理念が、科学技術をコントロールしなければならないのである。

 具体例は数限りなくあるが、「スマホの深夜帯利用」を例に挙げてみようと思う。SNSでは、「いいね」を押すと、相手に通知が送られることがある。もし、「いいね」を押したのが深夜帯であると、夜更けにポロンとスマホが鳴ってしまう。スマホの登場した頃には、深夜帯によく通知音が鳴っていた。しかし、スマホ文化が醸成した現在では、マナーとして深夜帯の「いいね」は控えることが常識となっている。これが「文化が文明=テクノロジーを統御する」ということなのである。


 現在、この文化と文明の関係は、とりわけゲーム分野で考えなければならない。

 例えば、ゲーム内で人を叩くことは許されるのだろうか。人を刺すことは許されるのだろうか。人間ではなく、モンスターを殺めることは、許されるのだろうか・・・・・・。

 このように、考えを進めなければならないことが多い。これは、ゲーム文化を押し広げていくことに直結する。それは、私たちに課せられた使命のひとつなのである。

(了)

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