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マーケティングコミュニケーションの戦略は”物語のようにつくる”

この記事に書いてある事

マーケティングコミュニケーション(以下MC)の戦略策定を成功事例から考えてみた記事です。大まかな考えを考察した記事となっており、残念ながら具体的な方法までは記載できておりません。

この記事の結論

結論はタイトルにもあるように、MCの戦略策定は「物語のようにつくる」です。
もう少し、具体的に書くと「世の中、業界、生活者の頭の中を舞台とした、ブランドが買われるまでの情報連鎖を考える」です。
その理由として(成功事例から理由まではうかがえなかったので仮説になりますが)、情報も製品も爆発的に増えてきている中、微細な機能差を争うことに限界が来ており、「新しい需要を作り出す」「製品に新しい価値を意味づけする」ことが求められ、それを実行しようとした時に、市場と生活者のことだけでなく、世の中まで考える範囲を広げ新しい文脈を探す必要があり、その文脈に載せるように情報戦略や顧客体験を設計する必要があるという事だと考えています。
※この考えは、製品がコモディティ化している、市場の成長が鈍化しているなどの場合に特にあてはまります

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世の中、業界、生活者の頭の中での情報連鎖を表現したマップ

世の中、業界、生活者の頭の中での情報連鎖を具体的に考えられるよう1枚の図としてマップをつくってみました。

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ウィスキーの事例(サントリー)

【背景】
ウィスキー市場が低迷し、一部の人だけが飲むお酒となっていた。
普段飲まない消費者からは、「(愛飲者が)うんちくを語りたがる酒」「上司に説教されながら飲む」「アルコール度数が高すぎる」といったマイナスの印象を持たれていることも分かった。
【施策を実施した結果】

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【どのような物語をつくったか】
①若者を中心として、飲みにくいお酒が好まれなくなってきた。
②アルコール度数が低い、苦味があまりないお酒が好まれるようになった。
③食事に合う飲みやすいお酒として、ウィスキーのソーダ割=ハイボールを提案。苦味に強いビールや食事に合わない甘いカクテルに代わり、ハイボールが好まれるようになった。

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ベビーカーの事例(ピジョン)


【背景】
ベビーカーの日本市場は同業のアップリカとコンビの「2強」でほぼ8割のシェアで、ピジョンは5%以下であった。そこで、ベビーカー市場へ本格参入する起爆剤として、2014年に新商品「ランフィ」の投入が決定した。
施策を実施した結果】

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【どのような物語をつくったか】
①ベビーカーを選ぶ時は、赤ちゃんの安全性を第一に選びたい。
①" 段差を乗り越えるときの衝撃は、赤ちゃんに大きな影響がある。
①"" 段差を乗り越えるときの衝撃を緩和するためには、タイヤの大きさが重要。
②ランフィ(ピジョンのベビーカー)は、他社よりタイヤが大きいです

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企画プロセス

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ラムネの事例(森永製菓)

【背景】
個人のブログで「ブドウ糖のおかげで集中力が高まる」「二日酔いに効く」といった効果が取り上げられた。ラムネにもブドウ糖が含有されていたので、その流れにのってマーケティングコミュニケーションを行うことにした。

施策を実施した結果】

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【どのような物語をつくったか】
①集中力を高めるにはブドウ糖が大事
②ラムネにはブドウ糖がたくさん含有されている
③森永製菓のラムネは、他社よりブドウ糖が多い

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最後に

結論をもう一度言うと、成功事例から読み取れるマーケティングコミュニケーション戦略の考え方は、「世の中、業界、生活者の頭の中を舞台とした、ブランドが買われるまでの情報連鎖を考える」です。
上記は私個人の考察ので、マーケティングコミュニケーションに関して体系的に学びたい、実践知を知りたいと思った方には下記の本、人物をお勧めさせていただきます。
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参考人物
藤田康人さん(キシリトールガムのマーケティングを行った方)
森岡毅さん(USJのマーケティングを行った方)

参考図書
戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則
カスタマーセントリック思考
人を動かすマーケティングの新戦略 「行動デザイン」の教科書

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