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【読書記録#23】ほんとうの社会力

スポーツ選手のもつ「競技力」を最大限引き出すために必要な「社会力」。「本番の強さ」や「100%の実力発揮」にはこの社会力が欠かせないことが分かる一冊です。

社会力とは?

「社会力」とは、「心・技・体」のこころの部分をさします。
本番の強さ、土壇場の強さ、ものの動じなさ、精神力、逆境への強さなどをひとくくりにまとめた言葉が「社会力」です。

社会力を備えた選手の具体的な事例が分かりやすかったので以下共有します。

イアン・ソープ選手

シドニー五輪、そして2001年福岡開催の世界大会など活躍し、世界記録を22回も更新した伝説の水泳選手です。

イアン・ソープ選手は、2001年の福岡で開催された世界大会で、出場する7種目全てに金メダル獲得が予想されていました。「ソープ7冠達成なるか」という記事まで出ていたそうです。

しかし、金メダル確実視されていた100㍍自由形で結果は4位。メディアは騒いぎました。「今回の結果は、どうですか?」に対して一言、ソープ選手は「別に!」と答えます。

続けて、
「結果よりも、自分にとって何より大切なのは変化と行動です」
「一生懸命できなかったり、何かを学べなかったりしたら、そのほうが問題です」
と語っています。

そして大会が終わり金メダルの獲得は6つ。後のインタビューで7冠を逃したことを質問されると、

「金メダルを取れなかったのも、ぼくの実力のうち。でも、手を抜いたわけではない。全力を尽くした。試合に全力投球した、それが僕にとっては意味がある。」

と言いました。
イアンソープ選手が活躍された当時の映像が残っていましたので共有します。彼のプロフェッショナルな誰を比較することもなく自分を追求し続ける姿勢に本書の言う「社会性」を感じます👇


タイガー・ウッズ選手


ゴルフ界の超スーパースター。賞金何千万の優勝争いの最中、対戦相手のパッティングに対する彼の心境はこうです。

「入れ」

常人なら「ミスしてくれ」「パットを決めないでくれ」「強い風でも吹いてくれ」と願うところ、タイガー・ウッズは相手を心から応援します。

あるインタビューで「あなたが最も大切にしていることは?」と聞かれると、「いまするべきことを大切にしている」と答えました。

優勝の掛かったパッティングで相手にエールを送る行為は、常にいま目の前にあることに、自分のすべてを注ぐための最善策だと分かります。

彼の「社会性」は優勝という名誉を目の前にしてまでも、相手を応援するという部分にありました。その時の映像がこちら👇

ちなみに、本書に書かれていませんが調べてみると、優勝を決めるラストパッティングで相手が外した時、タイガー・ウッズ選手は悲しんだそうです。

その理由は、

自分は、世界一のゴルファーで、常に、世界最高のプレーをする理想の自分がいる。その自分に相応しい相手なら、このパットを決めて当たり前。だから、外してもらっては、困る。(引用元:https://miyukiozu.com/tiger)

ということだそうです。

「社会力」をつくるポイント

競技力が高いだけでは偉業は成し遂げられません。「社会力」の事例を挙げましたが、様々な人間的能力の要因があって選手は活躍していきます。

そして、上記2名の代表選手がもつ「社会力」における重要なポイントは

・「快」を追求すること
・3つの軸をもつこと
①自分軸…自分を知る、己を知る
②時間軸…「過去」と「未来」の快を確認し、「今」に集中すること
③他人軸…人は鏡であり、自分にも返ってくると知ること

だと本書に書いてあります。
こちらはまとめ切れないため割愛致します。
本書にてご確認下さい!

まとめと感想

『スラムダンク勝利学』からトップアスリートの在り方・考え方・心構えなどを紐解いている辻秀一先生(著者)。先生からヒントをもらうことは多いです。

実は、小学生から高校生のバスケットボール指導している先生が本書を紹介くださいました!!「社会力」はスポーツで培うべき大きな要素だとつくづく感じます。このことを理解して指導するのしないのとでは、選手の成長が大きく変わります。

どうすると「社会力」は最大限に備わるのか?
引き続き追求していきます。

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