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「利き分ける」ことが教育で必要だ。

こんにちは。田原直弥です。

この頃、お酒ごとに風味や深みが違うことを気付くようになりました。

これはスッキリしていて酸味も強くないなとか、
香りが強く、口に含んだ時の味が深いなとか、

まだまだこの程度。浅いボキャブラリーですが…笑

「利き酒」という言葉がありますが、
飲んだことのある芋焼酎なら3択問題であればわかる気がします。
(鹿児島なので芋焼酎をよく飲みます.)

今日はこの「利き分ける」力が教育にも必要だなと感じたので、
そのことについて書いていきます。

言わんとしていることを利く

僕は昨年の12月まで小学校教員として勤め、
少年サッカーの指導も行っていました。

現在はいろいろあって、
児童支援員として放課後に子どもと関わる仕事をしています。

(その傍ら、スポーツ指導者へスポーツコミュニケーションのアドバイスとコーチングの提供もしています。)


子どもは思考力を磨いている段階です。

大人のような語彙力とはまだ乏しいので
「こんなことを伝えたいのにうまく言えない!」
なんてことが多々あります。


例えばこの前あったのは、

A君がB君と衝突して泣いているところ、
C君が一部始終を見ていて、僕に出来事を正確に伝えようとしてきました。


C君:「A君がB君にあたってね!全然B君は悪くなかったんだよ。そしたらA君が泣いたんだ!滑り台の下でバーンってあたって、(手で表現しながら)こうなっちゃって泣いたんだ!」

その話を聞きながら僕たちは
C君の言いたいことを「つまり、こういうこと?」って
表情や身振り手振りや声のトーンなどから解釈して確認しながら整理していきます。

その確認作業が当たったとき、C君は「そういうことだ!」と言わんばかりに「うん!」と言っていました。

(結局、滑り台を逆走して登ってはいけないことを知っていたけど、A君はやってしまい、滑り下りてきたB君に衝突して、B君のせいだと主張して泣きべそかいていたそうです…笑)


「利く」ということ

C君がこの話を話し始めたとき、

「きっとB君は悪くないな」と最初に検討がつきました。

必死にB君をかばう様子。
真剣な眼差し。
正しいことを言っている自信のある口調。
とにかく理解して欲しいと願うように溢れ出てくる言葉。


このように感覚的に良し悪しがわかることがありますが、
ただ聞いてるだけでは真意は掴みにくく、
この時は「利く」ことができたからC君の意思を掴むことができたんだと感じました。


「利く」という言葉には
「識別する(感覚の違いを認知する)」という意味合い
があります。

辞書には〈機能が働く・可能である〉と出ます。

※「利く」が使われる慣用句
・鼻が利く・機転が利く・無理が利く・利き足・抑えが利く・顔が利く…。


つまり、
C君が正確に伝えたい謂わんとする情報を

識別するための感覚的な機能が働いた結果
「利く」ことができたということです。


5つの「きく」

これは余談ですが、「きく」という言葉には5つの漢字があります。

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人と関わる専門家ほど、
右寄りの能力が高くある必要があると思っています。


特に「利く」力は僕自身もまだまだ養い続ける必要があるなと。
というかこれくらいでいいやという最大値はこの力に関しては無いです。


コーチングでも頻繁に使われる「利き分ける」

人はC君のように、言葉以外にも発している情報があります。

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言わんとすることを理解したり、
言わずとも発信している情報を理解することを

「利き分ける」と呼んでいます。

・相手が真に伝えたいことは何か?
・相手が心の奥深く今抱いている感情は何か?

などをクライアントが発信している様々な情報をもとに利き分けて、
フィードバックしたり、提案したり、承認したりします。

終わりに

「利き分ける」ということ。

この力はどの教育現場でも必要だと改めて感じた次第です。

もしかすると、
自然とこの力を活用している先生や指導者の方は多いかもしれませんね。

その力がありふれて、
人との関係の中でコミュニケーションの障害が無くなると、
より良い教育を施す社会になるのではないかと思いました。


「利き分ける」ことが教育でも!!


では。


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