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おすすめ図書⑧

映画「愛を読むひと」の原作です。

あらすじとしては、主人公ミヒャエルは15歳の時に30歳くらいの女性ハンナに恋をします。しかし、ハンナを突如失踪します。
再開は失踪から7年後、裁判所にてでした。
ハンナは過去にユダヤ収容所の看守をしていて、問われた罪は2つありますが特に「囚人たちの宿泊施設が炎上した時に扉の鍵を開けず見殺しにした」という罪についてハンナは問われました。
もちろん背景には多くの複雑な事象が絡まっています。そういったこと全てをひっくるめてハンナが裁判長に放った言葉

「あなただったら、どうしましたか?」

が、最大のインパクトを残しました。
ネタバレになってしまうので、この先の内容や状況をあまり詳しく書けませんがもし自分がハンナの立場だったらと考えると、冷静に考えても何が正解なのか分かりません。めちゃくちゃ考えさせられます。

私たち若者は今の恵まれた環境からは、昔のひどい差別社会など想像が出来ません。ですが未だに男女差別であったりLGBTというテーマは社会問題となっています。根本的な問題は変わってないんだと思います。
しかしこれらの問題は身近で体感しない限り、社会問題としてイメージ難いという事も事実だと思います。私自身正直よく分かりません。
だからこそ、こういった本を読むことによって少しでも「自分だったら、どうするか」考える事が大切なんだと思います。
どれだけ自分ゴトとして捉える事が出来るか、自分の心に留めておきたいと思わせられる一冊でした。

また、普段面接などで発している言葉がどれだけ軽いものなのか。上っ面な言葉なのか自覚するにも良いきっかけとなる本だと思います。
きれいな言葉や受けの良い言葉を使うのではなく、自分の心の底から湧き出る感情を見つけられるようにすることが大切なんだと。
こんなに吞気に生きている自分が少しだけみじめに感じる。
そんな一冊でもあったので、ぜひこの時期に読んでみてください。

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