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モノアミン(神経伝達物質)についての一考察

精神疾患を研究されている方は当然モノアミン仮説を押さえていらっしゃると思います。
モノアミンは脳神経に存在する神経伝達物質のことです。
人の脳にはたくさんの神経が張りめぐされ、思考をしたり行動したりする際に、神経細胞から神経細胞へ超高速で電気信号が受け渡されますが、その信号を神経細胞から神経細胞あるいは筋肉へと伝えているのがモノアミンで、その中でも有名なものにセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンなどがあります。
簡単に言うと、例えばセロトニンとノルアドレナリンが不足するとうつ病が引き起こさるというのがモノアミン仮説です。
うつ病は紀元前から知られていましたが、その当時は黒胆汁、いわゆる体液が原因だと思われていました。
現在はそのモノアミンに焦点が置かれた医療が行われています。
基本、そのモノアミン不足が病気を招いたとしてモノアミンの受容体への再取り込みを妨害して神経細胞間にモノアミンを増やしたりするための投薬治療を主に行うのが医師であり、病気になったらモノアミンが不足するのだとして病気になった原因を解き明かしたり再発しないために認知や行動を変えていこうと働きかけるのがカウンセラーと言うのがざっくりとした棲み分けです。カウンセラーにはモノアミンそのものに働きかけるための投薬も行くり休んでもらうための入院もさせられる権限がありません。
したがって病気で苦しんでいる最中のクライエントをカウンセリングで引っ張ったりせず、速やかに医師に紹介して治療をしていただき、医師から「カウンセリング(又は心理療法)可能」という判断をいただいてから心理臨床に入るというのが正しい手順です、

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