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美術初心者のコピーライターが考えた、おそらく誰の役にも立たない、美術館の歩き方

タイトルの通り、ぼくはアートや美術に関して素人です。美大も芸大も出てませんし、思想や歴史や技法などの深い知識もありません。

でも、美術館に行くのが好きです。そして以前から、ぼくのような素人でも美術館が楽しくなる方法はないかなあ〜と、考えていました。

これからご紹介するのは、一個人の主観から生まれた、素人が美術鑑賞を楽しむための4つのポイントです。専門家の人が教える「アート鑑賞の作法」などと比較するとかなり稚拙な内容です。もしよろしければ、決して真剣に読まないでください。


ポイント(1)
ふざけた想像をする。

素人が、芸術作品を見つめても、おそらく大したものは何も見えてきませんし、何のお告げも聞こえてはきません。でも素人には、「無知」という武器があります。無知だからこそ想像を自由に飛躍させられます。だから、作品に「オリジナルのタイトル」を付けてあげましょう。そして本当のタイトルと比べてみましょう。

例えば、下の絵画、パッと見で「電車ごっこ」に見えませんか。もう、ぼくは、電車ごっこをしてるようにしか見えません。後ろの少年は運転手をやらせてもらえなくて不機嫌になっています。

「傷ついた天使」/ヒューゴ・シンベリ(1903年)
※著作権フリーの画像をお借りしました。


ポイント(2)
専門家のフリをする。

凛々しい表情で、まっすぐな眼差しで、一枚の絵画をじっと見つめている。そういう人を見たことないですか? そんな姿を、ぼくみたいな素人がみると「アートに造詣が深い人に違いない」なんて思うわけです。

でも、そういうふうに見える人も、実は、絵画を見つめながら「今日の晩飯は何食べよう?」と考えているかもしれません。人の心は見えないものです。

だから真似しましょう。カタチから入ることも大切です。専門家になりきって難しそうな顔で作品の前に立ってみてください。大切なのは、わからなくてもじっくりみることだと思うのです。

腕をくんで、姿勢をよくしよう!


ポイント(3)
ダイエット効果を狙う。

大きな美術館の場合、一つひとつの作品をじっくり吟味するとなると、3時間はかかります。立ちっぱなし&歩きっぱなしです。けっこうカロリーを消費します。企画展と常設展の両方をみるとなるともっと疲労します。少しやせるかもしれません。美術館って心にも体にも良いのです。

館内に設置されている休憩用ソファは我慢しよう。


ポイント(4)
パワーをもらう。

そもそも美術・芸術作品とは、その作者の内側に秘めた何かを放出したものだと思います。狂気のような表現欲求と爆発的なモチベーションがなければ美術館に飾ってもらうことなど叶わなかったはずなのです。

そういう意識で鑑賞していると、「なんだかよくわからない作品だけど、時間かかったんやろうな〜。このアーティストさん、頑張ったんやろうなあ。俺もがんばろ‥」と思えるかもしれません。

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これらは、あくまで素人であるぼく個人の楽しみ方です。

先日も、リニューアルしたばかりの東京都現代美術館に行ってきました。開催中の企画展「百年の編み手たち」は、展示作品の質も量も圧倒的で、かなりの疲労とパワーをもらって帰ってきました。この記事を書こうと思ったのも、パワーをもらえたからに他なりません。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

読んでもらえるだけで幸せ。スキしてくれたらもっと幸せ。